2012年03月の記事 (1/1)
- 2012/03/28 : ゼフィルス的フユシャク!?フチグロトゲエダシャク [昆虫など]
- 2012/03/28 : なんちゃってフユシャク? [昆虫など]
- 2012/03/21 : 空目フユシャク [昆虫など]
- 2012/03/18 : ネコ頭の虫!? [昆虫など]
- 2012/03/10 : 人面虫・奇面虫 [昆虫など]
これは僕の受け止め方に過ぎないのだろうが、生き物の気配が少なくなっていく「秋の後」に出てくるフユシャクにはなんとなくわびしさを感じ、動植物たちが動き出す「春に向けて」に出てくるフユシャクには、はつらつとしたもの(春の予感?)を感じてしまう。
きれいな翅を持つオスに対しメスには翅がない。性的二型が顕著なこともフユシャクの特徴を実感できて良い蛾である。
翅が退化した♀は当然飛ぶことができず、性フェロモンを放って♂を呼ぶわけだが、♂の発達した触角をみると、いかにも空気中のニオイ物質をキャッチするため表面積を広げたセンサーといった感じがする。
河川敷に局所的に生息しているそうで、出現する時期も限られるので、そういった意味では「珍しい」──加えて、♂のオシャレなルックスも人気の理由なのだろう。
ゼフィルス的フユシャク!?──っぽいイメージがしないでもない。
(※【ゼフィルス】は年に一度だけ現れる可憐なシジミチョウの仲間の総称で、蝶の愛好家に人気がある。フチグロトゲエダシャクも「年に一度限られた時期に出現し、愛好家に人気がある」という点で、「蛾界におけるゼフィルスのような存在」なのかもしれないと感じた)
しかし画像のフチグロトゲエダシャク・ペアは埼玉県と東京都のちょうど境界あたりでみつけた。河川敷ではないが水辺の近くだった。
ぎりぎり東京側だったが……東京都でも「珍しい」種類なのであろうか……。
なんちゃってフユシャク!?メスコバネマルハキバガ
前の記事でもネタにした【フユシャク】は冬に成虫が出現するシャクガ科の蛾の総称。3つの亜科(フユシャク亜科・ナミシャク亜科・エダシャク亜科)にまたがり35種ほどいるらしい。メスは翅が退化しオスとはだいぶ様相が異なるという特徴がある。そのフユシャクに間違えそうな蛾がいる。昨日ペアでいるところを見つけた。



メスコバネマルハキバガはフユシャクのように♀の翅が退化しているが、【シャクガ科】ではなく【メスコバネキバガ科】なのでフユシャクとは呼ばないらしい。
3月~4月に見かける蛾で、↓は以前4月に撮影した♀。

フユシャクのようでフユシャクでない……こんなメスコバネマルハキバガは「フユシャクもどき」と呼びたいところだが、「フユシャクモドキ」という呼び名はかつて別種の蛾(ハイイロフユハマキ<ハマキガ科)に使われていたそうだ。
ということで「なんちゃってフユシャク」と勝手に呼ぶことにした。
フユシャクに昇格!?トギレフユエダシャク
メスコバネマルハキバガのペアを見かけた日(3/27)、目についたフユシャクの♀がいた。こちらは正真正銘のフユシャクだが……昔はそうではなかった!?
トギレフユエダシャク(シャクガ科>エダシャク亜科)は1993年よりフユシャクガとして扱われるようになったそうだ。かつては【トギレエダシャク】と呼ばれていたが、2009年に【トギレフユエダシャク】に改称されたという。
先日見かけたシロトゲエダシャクは、メスとオスがそれぞれ「犬顔」「猫顔」に見えてしまった──ということで、ちょこっと空目をイラストにしてみた。
キアイを入れてジッとながめていれば、きっと見える!……かもしれない?
イヌ顔ネコ顔に見えるシロトゲエダシャク


この↑個体の模様がたまたまイヌ顔っぽく見えた。耳のたれたミニチュアシュナウザー(?)か口ひげ&あごひげをはやしたバセットハウンド(!?)。

この冬に見たフユシャク・♀





その後少しずつ見かける顔ぶれも変わってきたが、似ている種類もあって正確なところは僕には特定できない……。
とりあえず、この冬これまでに撮ったフユシャク♀の一部である。


キアイを入れて眺めれば【顔】に見える(!?)昆虫



【ミミズク】植物の汁を吸う半翅目(カメムシ目)の昆虫。幼虫は平べったいが、成虫になると前胸背面に一対の耳介状の突起が現れる。ツノゼミみたいでおもしろい。この突起がミミズク(フクロウ科)の羽角に見えることから、この名がついたらしい。

【イタドリハムシ】幼虫も成虫もイタドリなどを食べるのでイタドリ葉虫。鮮やかな模様はテントウムシの警告色を思わせる。鳥などが嫌う苦い汁を出すナナホシテントウやカメノコテントウに擬態しているらしい(イタドリハムシは苦い汁を出さないそうだ)。
キアイをこめたヒトには奇怪な顔に見える(?)奇面模様で天敵をビビらせる効果があったらおもしろいが、この模様にそんな意味は無いだろう。