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2011年12月の記事 (1/1)

空目 木の眼!?

誰かに見られている!?

人気(ひとけ)の無い場所で、ふと感じる視線!?
振り返るが誰もいない。
気のせいかと思い、歩き出すと、やはり誰かに見られている気配を感じる。

ふたたびふり返るが、やはり人の姿は無い。
ふり返った瞬間、視線をそらされたように「気配」も薄れる……。

「見つめる眼」の気配は消えたが……それならと「視線をそらした眼」をさがすと……。




実はこんな眼をもつ木はあちこちにある。
こっちが見上げている間は、上を向いてとぼけているが……背を向けて歩き出すと──、





……というのはジョークだが、こんな眼状模様のある木は多い。
木の枝が落ちた痕らしい。落ちた枝の根元周辺の樹皮組織の成長具合の関係でこのような形になるのだろう。こうしてできた「眼(模様)」は上を向いている。

僕はこの「眼」に気がつかずにいたが、某所でちょっと話題になっていたので初めて意識して木を見るようになった。
ふだん歩いている場所にもこんな「眼」をもつ木があって、意外に多いのだなぁと改めて認識し直した。

「惜しいなぁ……」と思ったのは、「眼」がみな上(そっぽ)をむいていること。
この「眼」が下向きで、見上げる人と目線が合うような形だったら、きっといろいろな伝説ができていたのではないか……。

「眼」の部分を型取りして、まばたきをしたり下を向くようなギミックを作って木に装着し、通りかかった人を驚かしたら面白いのではないか……などと悪の心がささやくのであった。


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空目文字:ハングル編

少し前にTwitterで話題になったそうだが──、

 ゅゅゆゅ

これ↑がイタリア人には魚が泳いでいるように見えるとか。
「ゆ」という文字として学習&認識してきた日本人には、思いもよらない指摘だが……日本語を知らない外国人が記号としてみた場合は、たしかに魚の図案に見えてもおかしくはないかもしれない。
「ぷ。」がボーリングしている人(右に向かってボールをリリースした瞬間)に見えると言われ、非常に意外な指摘に驚きながらも一度そのように見えると、確かにそう見えてしまう空目現象と同じだろう。

これは日本語だけにいえることではないはずた。
僕は今年になってKARAにハマり、韓国語の歌詞についても読めるようになりたくて韓国語の入門書を買ってみたのだが……「別のもの」に見えてしまうハングル文字が、けっこうある。
「ゅゅゆゅ」に対抗して、たとえばこんなのはどうであろうか?

鬼が出現!逃げる人々(約1名:渥美清)


 붓 ‥…웃옷 뭇

ちなみに、鬼や人に見えるハングルの意味は

・붓………筆
・웃어……笑い
・옷………服
・뭇………多くの
・못………釘

立っている人・開脚座りしてる人に見えるハングル

・유………たぐい
・요………この

他にもいろいろなものの図案に見えてしまう文字は少なくない。
また、英語や数字、カタカナや漢字に見えてしまうハングル文字もある。

【CH】に見える【대】
【ET】に見える【투】
【OTL】に見える【운】
【01】に見える【이】
【21】に見える【리】
【レト】に見えてしまう【나】
【ロト】あるいは【口(くち)卜(ぼく)】に見えてしまう【마】
【ヲト】に見える【카】
【ユ】に見えてしまう【그】
【合】に見えてしまう【슴】【승】【습】
【人1】に見えてしまう【시】

他にもパートの組み合わせで色々なパターンがある。
最初は「見えてしまう」方の読みがどうしても先に頭に浮かんでしまい、ハングルの発音をイメージするのが難しかった。
こうした先入イメージ空目がハングル初心者をプチ混乱させる……と感じたのは僕だけであろうか?


●空耳ならぬ空目アワー
https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-178.html

フユシャク:翅が退化した♀/翅でニオイを嗅ぐ♂

陸のクリオネ!?

冬にだけ現れるこの風変わりな虫。まるっこい体に小ぶりの翅──「流氷の天使」と言われる人気者(?)のクリオネ(ハダカカメガイ)にちょっと似ていないだろうか?


この虫はイチモジフユナミシャクという蛾のメス(成虫)。冬になるとコケのはえたサクラの幹でよく見かける。
青みがかっていたり、あわい緑の個体は美しい。しゃれたファーコートをまとった貴婦人のようにエレガント。


メスは見ての通り翅が退化して飛ぶことはできない。しかしオスには普通の翅があり飛ぶこともできる。


フユシャクという蛾

イチモジフユナミシャクのように、蛾の中には、よりによって冬にだけ成虫が出現し繁殖活動をするグループがいる。「冬」に出現する「シャクガ科の蛾」ということで「フユシャク」と呼ばれている。
寒い冬は外温性(体温を外部環境から得ている)の昆虫が活動するには適さない──などと思ってしまいがちだが、そんなイメージをくつがえすユニークな存在だ。
「フユシャク」のメスはどれも翅が小さかったりほとんど無くなっていたりして飛ぶことができない。蛾のくせに(メスは)翅を退化させて飛ぶことができない──というのが、また不思議な感じがする。
鳥で言えばペンギンやキーウィといったところだろうか。




メスコバネマルハキバガ(*)は冬の終わる頃に見かける。フユシャク同様♀は翅が退化して飛ぶことができないが、この蛾はメスコバネキバガ科。シャクガ科ではないのでフユシャクとは呼ばないらしい。
ちなみに、ドクガ科のヒメシロモンドクガという蛾は夏に出現する成虫♀は普通の蛾だが、秋に出現する成虫♀はフユシャクのように翅が退化し飛べないという。同じ種類なのに羽化する時期によって♀の翅が小さくなるというのが不思議である。フユシャクの♀の翅も蛹の段階で一度は形成されながらアポトーシスによって縮むそうだ。





翅が無いと何の仲間か想像するのも難しいが、これでも蛾の成虫(♀)。

交尾と産卵

フユシャクのメスは飛ぶことができないが、性フェロモンを放って自分の居場所をオスにアピールする。このニオイをたよりにオスはメスを見つけ出して交尾する。











ウスバフユシャクやクロテンフユシャクは産んだ卵を自分の尻毛でおおう。目立たないようするためだというが、乾燥を防ぐとう役割もありそうな気がする。

飛べない翅と冬の関係

一般的に(外温性の)昆虫は寒くなると動きが鈍くなる。活発に動き回るためにはそれなりの環境温度が必要なことは容易に想像できる。
この原則はフユシャクであっても基本的には同じだろう。
飛ぶための翅を持っているフユシャク♂だが、夏に活動する蛾のような力強さは感じられない。翅も薄くきゃしゃな感じで、小さな動力でも飛べる軽量省エネ仕様(?)といった感じがしないでも無い。

想像するに、卵を抱えた身重のメスが低温の時期に飛ぶのはオスに比べさらに大変だろう。かといって軽量化のために卵を減らすというのも繁殖の点からみて問題である。そういったことを考えると、飛ぶのは身軽なオスにまかせてしまった方が効率的といえる。とりあえずオスに飛翔能力があれば、繁殖のための出会い(メス探し=子孫を残すこと)は可能なわけだ。
こうした理由でメスは飛ぶのをやめ、不要な翅を退化(退行進化)させてしまったのだろう。

本来なら活動するのに不向きな冬にわざわざ繁殖活動をするということは、天敵となる他の虫たちもまた少なくなる=天敵が減り狙われるリスクも減るという利点があるからなのだろう。
天敵が少ない冬だからこそ「逃げ飛ぶための翅」がなくても生存率をキープできるている──とも言えるのかもしれない。

フユシャク♂にとって、翅の役割とは?

クロスジフユエダシャクは昼行性で♂たちが雑木林の落ち葉の上をハラハラと飛んでいるのを見かける。フユシャクの多くは成虫になると餌を食べないというから、目的は♀探しだろう。
♂にだけある飛べる翅は、繁殖相手のところへ移動するための運動器官ということができる。
♂は不規則な軌道で地面に近い高さを飛ぶ。♀の放つ性フェロモンをキャッチすべく飛んでいるように見える。通常♂同士が交錯するようなシーンがあっても互いに相手の動きには頓着せず別々の方向に飛び続ける。枯れ葉の上に舞い降りるのを見て♀を見つけたのかと期待して覗き込むと単に翅を休めているだけだったりする。このとき、降りた♂がじっとしていると枯れ葉にまぎれて見つけるのが困難だ。


落ち葉の中にみごとにとけ込んでしまう♂の翅にはカムフラージュの効果もあるのだろう。外温性の天敵(昆虫やクモ)が少ない冬でも、鳥などから身を守るためには効果がありそうだ。
降りた♂は動きを止めて、気配を消しがちだが、これは♀(のニオイ)を見つけられなかったときの行動のようだ。

ときに地面に降りた♂がせわしなく羽ばたきを続け、歩き回ることがある。見ていると他の♂も近くに降り、同じような軌道をたどって歩く。こんなときは、♀の性フェロモンをキャッチし追跡しているのだと想像できる。
羽ばたきながらせわしなく歩くフユシャク♂の姿をみて脳裏に浮かんだのが、かつて雑誌で読んだ【カイコガの婚礼ダンス】である(『アニマ』平凡社/1980年12月号 No.93/文:小原嘉明/写真:松香宏隆)。
クロスジフユエダシャク♂もカイコガのように「婚礼ダンス」によって♀を射止めるのではないか? クロスジフユエダシャク♂の翅にもニオイ(♀の放つ性フェロモン)を嗅ぐための役割があるのだろうと思った。

オスは翅でニオイを嗅ぐ!?

「翅でニオイを嗅ぐ」などと書くと翅に嗅覚器官でもついているかのような誤解を与えそうだが、そうではなく「翅を使ってニオイを嗅ぐ」といった意味である。
我々陸生ほ乳類はニオイを嗅ぐとき息を吸い込む。鼻腔内の嗅細胞にニオイ物質を含む空気を引き込むためだ。蛾の場合はニオイ(性フェロモン)を感じる触角にニオイ物質を含む空気を引き込むために翅をはばたかせて空気の流れを作る──つまり、ニオイを嗅ぐとき我々が「息を吸う」ことと蛾が「はばたく」のはいっしょということだ。
こうした発見について書かれていたのが【カイコガの婚礼ダンス】だった。
かいつまんで概要を記すと──、
カイコガは飛ぶことができないのに、♂が♀の性フェロモンを感知すると羽ばたき、活発に動きだす──交尾前にみられるこの行動が「カイコガの婚礼ダンス」である。
目隠しをした♂も、眼を切除した♂も「婚礼ダンス」の後に♀を見つけることができたのに対し、翅を固定した(羽ばたけなくした)♂や翅を切除した♂は♀を見つけることができなかった──こうした実験結果から、小原嘉明氏はカイコガの♂は羽ばたくことでニオイを嗅いでいることをつきとめた。羽ばたく♂の触角へ空気の流れができることを線香の煙を使って示す写真も掲載されていて、この記事を読んだときは感銘に近い驚きと納得があった。

カイコガ♂とちがってクロスジフユエダシャク♂は飛ぶことができる。しかし、最終的に♀の正確な位置を割り出すのは「婚礼ダンス」なのではないかと想像した。
そして、先日それらしい行動を観察することができた。

場所は雑木林沿いの舗装道路。その路面に複数のクロスジフユエダシャク♂が集まっていた。這うように飛んでいるものもいれば歩きなら翅を激しくふるわせているものもいる。
カイコガの婚礼ダンスを連想させる動きに、♀がいてそのフェロモンを追ってオスが集まっているのだと直感した。
オスたちが3~4匹折り重なっているところを覗き込むと、はたして♀の死骸があった。この♀から放たれるフェロモンをたよりに♂たちは集まっていたのだ。


飛来する♂たちは直接♀のところに着地するのではなく、周囲の路面に降り、羽ばたきながら体の向きを変えつつ、ニオイ源の方向をさぐりさぐり♀のところまで歩いてきていた。
羽ばたくことで前方の空気をたぐりよせ、左右の触角に均等により強いニオイを感じる方向を検出して前進するプログラムが働いているのだろう。
クロスジフユエダシャクの♂も「翅で(羽ばたくことによって触角への空気の流れを作り)ニオイを嗅いでいる」ことは確かのように思われた。
♂の翅には♀をみつけだすために欠かせない嗅覚の補助器官としての大事な役割もあるのだろう。


謎の幼虫大群:ケバエ

※幼虫の実写画像があります。幼虫がニガテな方は要注意!

波打つ地面!? 不気味な幼虫の群れ

フェレットを飼っていた頃、その散歩中に出会った生きものは色々いたが、インパクトの強烈だった虫が2ついる。
一つはシャチホコガ幼虫(怪獣のような幼虫!?)、もう一つが今回改めて紹介するケバエ幼虫の大集団だ。いずれも予備知識を持っていなかったので、遭遇したときの不気味さといったら、「こんなおぞましいものが存在して良いものか!?」という感じだった。
そのときのことはフェレット漫画にもちょろっと描いている。




フェレット漫画:超魔術イタチ!?より。

怪しげな虫たちがうごめく下には死体でも埋まっているのではあるまいか──そんな想像が頭をよぎったほどだ。
じつは、この虫──ケバエという虫の幼虫で、腐植質を食うらしい──そう知ったのは後のことである。晩秋に集団が出現し、腐敗した植物質が堆積した場所では大発生することもあるという。

実写版 ケバエ幼虫



ということで、これが実写画像のケバエの群れ(規模としては序の口)。このようにかたまっており、地面に潜っているとすぐわきを通っても案外気づかない。棒切れでつついてみると、刺激を受けた幼虫がのたうち、その動きが周囲に連鎖的に広がっていく。その結果、予想以上に広範囲で地面が波打つようにうごめくことがあり、おぞましいことこのうえない。


よく見ると幼虫の尻には目玉のような紋がある。このためドジョウ顔に見えなくもない。画像の中には「餌をくわえているドジョウ顔(?)」が写っているが、これは尻の側なので実際は糞をしているところ。
見た目は気色悪い幼虫大集団だが、落ち葉や腐食質を食べて分解することで、生態系の中ではそれなりの大切な役割を果たしているのだろう。
ところでこの眼のように見えるこの一対の紋(?)は何だろう?
天敵の攻撃を急所の頭部からそらすためのダミー目玉模様のような効果があるのだろうか? あるいは集団で頭を隠して尻の偽顔で天敵を威嚇するような効果でもあるのだろうか? そう思ってみるとゴーゴンの蛇頭を連想しないでもないが……。
それとも単に何かの器官なのだろうか? 紋の役割がちょっと気になる。


幼虫の密度は不自然さを感じるくらい高い。きっと集団を作ることに何らかの意味があるのだろう。
もしケバエ幼虫が餌となり得るのなら、これだけの大量のタンパク源は昆虫食の鳥や動物の良いターゲットにされそうな気がする。だとすれば大集団を作って目立つことは生き残る上で不利なはずだ。
しかし実際に集団を作っているのだから、昆虫食の鳥や動物からすると「餌にならない」(マズイ?)のだろうか。「こいつは食えない」と認識された虫なら、むしろ集団を作っていれば避けられやすくなり、利点がありそうな気がするが……。

いずれにしても、人間から見た場合、大集団の気色の悪さは強烈である。
しかしながら、近くを通る人は意外に気がつかない。
ケバエ幼虫の群れのそばを何事も無く平和に行き過ぎようとする人を見ると、自分が受けたインパクトを他の人とも分かち合いたくなって、つい「ほれ、見てみれ!」と教えてみたくなる──そんな誘惑にグッと耐えることも少なくないのである。

ケバエの成虫





晩秋に幼虫集団が目につくケバエだが、春にはいっせいに成虫が出現する。発生時期にはフラフラとたよりない飛び方で飛翔する成虫がそこかしこで見られる。地面や手すりなどで画像のようにペアになっていたりする。
ペアになっていれば同じ種類の♂♀だとわかるが、別々に見るとまるで別の虫のようだ。♂の眼が発達しているのは繁殖行動で視覚が重要な役割をしているからだろう。
※ケバエ幼虫は11月に/成虫は4月に撮影したもの