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2009年12月の記事 (1/1)

「さらばウシ年」な虫

うし年というので、まず思い浮かぶのが【ウシカメムシ】。黒っぽく見える背中の模様もよくみると複雑で美しい。肩(?)の突起もみごとで、形もカッコイイ。もう少し大きければカブトムシやクワガタのような人気者になっていたかもしれない。
この特徴的な突起部分をツノに、背中の白い模様を目に見立てると「ウシ」の顔のように見えなくもない。【ウシカメムシ】の由来はここにあるのだろう。


 
そして先日撮ったフユシャク・♀の画像↓。


チャバネフユエダシャクがオオチャバネフユエダシャクあたりだろうか──僕にはそのあたりの区別はつかないが、太めの白い体に黒い斑紋のイメージから、僕は秘かに(?)【ホルスタイン虫】と呼んでいる。
 
フユシャクは冬に成虫が出現する蛾の仲間。オスは普通の蛾と変わらないが、メスは翅が退化して飛ぶ事ができない。
寒い冬に卵のつまった重い体で飛ぶのは非効率なのかもしれない。飛べるオスをフェロモンで呼び寄せる方が効率的ということなのだろう。
フユシャクの仲間はいくつかの科にまたがっているようだが、翅の退化の度合いは種類によって様々。いずれにしてもメスはちょっと蛾には見えないふしぎな味わいがある。
 
ということで、とりあえず「ウシ」ですぐに思い浮かんだ2種をあげてみた。
 
ちなみに【ウシカメムシ】は成虫はウシの顔に似ているが、幼虫の模様は「両手(前脚)を拡げたネコ」に見える。白いよだれかれ模様で鼻のわきが白っぽいネコ。
このネコもようがもう少し迫力があったら……来年の「トラ年な虫」の候補になれそうだが……どうもネコには見えるが虎には見えない。


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漫画【虫屋な人々】

実録!?変形4コマ漫画『虫屋な人々』



 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 
※フォトアルバムにアップしていたものだが、その標準表示サイズより大きなサイズで表示できるブログにテストを兼ねて再収録。

※冒頭にでてくる【ケバエ幼虫】のエピソードはフェレット漫画:超魔術イタチ!?の最後に描いています。

コノハムシ~卵から成虫まで~

コノハムシ(タイ産)~卵から成虫まで~

コノハムシは打ち出すように卵を飛ばす。飛ぶことができない成虫♀が、少しでも生息域を拡げようとしてのことだろうか。卵はバラけて広い範囲に落ちた方が、リスクが分散できるという効果があるのかもしれない。
卵は植物の種子のようにも見えるが、オーストラリアでは種子に擬態したコノハムシの卵をアリが種子と間違えて(?)巣に運び込み、コノハムシは捕食者から守られて孵化する(孵化した幼虫は木に登る)──という種類がいるらしい。


画像↑左2枚はプラケの底に落ちた卵。しめった砂の上に置くと水分を吸収して形が変化する。卵蓋(らんがい)と呼ばれるフタ部分の突起が目立つようになる。


卵には自切線(じせつせん)と呼ばれる切れ込みが入っていて、孵化の時にフタにあたる卵蓋(らんがい)がハッチのように外れる構造になっている。右が孵化後の卵(抜け殻)。


孵化したばかりのコノハムシは赤い。そして意外なほどよく歩く。腹を丸く反らせて歩く姿はまるでアリのようだ。
地面で孵化した幼虫は餌のある木の枝の先端まで移動しなければならない。その間は緑だとかえって目立つのかもしれない。赤いアリに擬態することで敵からの攻撃を回避する効果もありそうな気がする。


孵化したコノハムシは高いところを目指す。高いところを目指す事で、枝先の若葉(まだ柔らかい葉しか食べることができない)に到達できる──というシステムなのかもしれない。


孵化したばかりのコノハムシの餌(孵化した日は食べず翌日から食べ出す個体が多かった)として適したシラカシの若葉。新芽から展開した若葉は赤い。孵化したコノハムシが赤いことと関係があるのだろうか。
本種が現地でどんな木につくのかは良く判らないが、コノハムシの餌として知られているカカオ・マンゴー・グァバなどを調べてみると、やはり新芽は赤いらしい。
孵化したばかりのコノハムシがたどりついた枝先で目立たないように!?──赤い体色にはカムフラージュとしての効果があるのかもしれない。


葉の裏に移動した幼虫は数日で緑色に変わる(1齢のうちの変化)。しかし体の縁や脚などには赤茶色の部分が残る。
幼虫が食べる柔らかい若葉は齧った痕が茶色っぽく変色しやすい。
緑の体に赤茶のもよう──幼虫は食痕が変色した葉に似ている。


コノハムシは葉を食べる他はあまり動かず、葉の裏にじっと隠れて過ごす。
おおよそ1ヶ月前後で脱皮を繰り返しながら成長する。
成長の途中で脚を落とすことがあるが、失った脚は脱皮とともに再生する。


成長速度は個体によってバラツキがあり、同じ時期に同じ容器で飼育していたのに8齢で成虫になった個体と10齢で成虫になった個体がいた。
 
※脱皮の様子は→●コノハムシの脱皮
 
脱皮をくり返し成長するとともに、ますます木の葉に似てくるコノハムシ。ふだんは葉の裏にとまり、重なる葉のように腹面を日光に向けていることが多い。


体を草木に似せた昆虫は多いが、飛び出した触覚や脚をたよりに探すと隠れていても比較的見つけやすい。しかしコノハムシ(特にメス)は触覚が短い上に前脚がピッタリ頭の縁にそって輪郭を隠す事ができるので見つけだすのは困難である。
また、画像のように脚はぴったりと収納できるので「消えた」ように見える。
カムフラージュ(隠蔽擬態)の達人・森の忍者である。


体が葉のように薄くなれば当然内蔵も透けてバレやすくなるハズなのだが、それを隠す術も身につけいてるのがすごいところだ。
※写真で確認すれば一目瞭然→●コノハムシ:葉に化ける工夫
 






飼育していた個体の中にはこの紋がハッキリ出現したものと全く無いものがいた。一時期出現したのに成長とともに消えていった個体もいた。穴のあいた葉がたまにあるように、穴のような紋が出現する個体もたまにいる──ということなのだろうか。
 
コノハムシが葉を食べているところ(↓)。


 


 


 


 
そしていよいよ羽化。成虫♀は葉脈もようの翅をまとい、さらに葉とそっくりになる。


 
コノハムシの羽化
 
みごとに葉に化けた翅だが、コノハムシ成虫♀は飛ぶことができない。
(♂はもっとほっそりしており葉にはさほど似ていないが、飛ぶ事ができる)
完璧なカムフラージュ(隠蔽擬態)を極めたためにか(?)、こんな事故が起こることも……。


餌(葉)と間違えられてのことなのか、縄張り争いのようなケンカが原因なのか、齧られた理由はわからないが……。【追記:葉と間違えられてかじられるようだ→コノハムシの誤食葉と間違われて齧られるコノハムシ


自作ヒーロー:型紙マスクの作り方

自作ヒーロー:型紙マスクの作り方
外部日記でも紹介した古いネタだが、あらためて。
ミラクル☆スターで試作したFRPマスクの視界性が悪かったため、別の手法・素材でマスクが作れないか考えて試してみたもの。
ピッタリサイズで軽いこと、安く仕上げることができるのが利点。型紙を作っておけば同じ物を幾つでも作れるし、かぶる人の頭の大きさに合わせてサイズ変更ができる点も便利。
 


 


 


 


 


貼り合わせるさいには速乾性の合成ゴム系ボンドG17を使用


↑と同じ手法を使って製作したマスク↓


アゴのラインなどエッジを出したい部分ではパーツを直角に接着。


 


 


 


↑のマスク型紙を縮小コピーして作った子供サイズのマスク↓


 
色違いを試作。安く手軽に幾つでもつくることができるので便利。




 
ミラクル☆スター~実写版~※ひとりで撮ったスーパーヒーロー・アクション
ミラクル☆キッド~実写版~※小学2年のスーパーヒーロー誕生
ミラクル☆シリーズさくっと制作経緯
幻のインディーズヒーロー・アクション『ミラクル☆スター2』の絵コンテ
ヒーロー的宙返り

メタリックに輝く虹色のハチ

ツマアカセイボウ



今年5月に撮影した【ツマアカセイボウ】という美しいハチ。
去年も今年も同じ時期に何度が出会っているが、せわしなく動き回り、すぐに飛んでしまうので、なかなか撮影させてもらえなかった。
セイボウ(青蜂)の仲間はその名の通り青~緑がかった金属光沢の美しいものが多いが、ツマアカセイボウの腹の虹のようなグラデーションは特に美しい。
ツマアカセイボウはハラナガハムシドロバチというハチに寄生するらしい。
(※【追記】月刊むし/2010年6月号の「日本のセイボウ類の宿主」表では、
      ツマアカセイボウの宿主はシブヤスジドロバチとなっていた。)
 
セイボウの仲間ということで【イラガイツツバセイボウ】の画像(2006年9月撮影)もついでに貼っておく。こちらもブルー~グリーンのメタリックなボディが美しい(撮影しているときは気づかなかったが翅の先が損傷している)。


イラガイツツバセイボウはイラガ(「刺されると痛い幼虫」で有名な蛾)に寄生する(硬い繭に穴を開けて産卵するらしい)。「イツツバ」というのは腹端にある歯状突起の数に由来するだそうだ。他にフタツバ・ミツバ・ヨツバ・ムツバの名を持つセイボウもいる。