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昆虫などの記事 (1/130)

ウリキンウワバの超だまし絵擬態

ウリキンウワバの超だまし絵カムフラージュ
01瓜金上翅蛾A
ウリキンウワバ(瓜金上翅蛾)は、その名の通り、ウリ科に発生する・上翅に金色の斑紋を持つ蛾。フラッシュ発光撮影(↑)では、上翅に金〜銀に輝く斑紋が写っているが、少し角度を変えると金属光沢の部分が黒っぽく変化した↓。
02瓜金上翅蛾B
金〜黒に変化した部分は、自然な状態では〝影〟に見える。通常ウリキンウワバは頭を下にとまっていて、ふちがカールし縮れた枯葉っぽい。
03瓜金上翅蛾@葉
頭を下にとまったウリキンウワバの上翅後方にある斑紋は、カールしたくぼみにできた影のように見える。実際は平坦である上翅に黒っぽい影模様があることで、そこに〝あるはずのないくぼみ〟が出現して見える。
縮れた枯葉へのカムフラージュ(隠蔽擬態)は静止画より実物の方がそれらしく感じられる。近づいて確認しようと見る角度を変えると影模様が立体であるかのごとく濃さや領域を変化させるからだ。
04瓜金上翅蛾影模様
同じ個体で上翅の模様は左右で同じ(対称)なのだが、別角度から撮った画像を比較すると明かに影(模様)の濃さや領域が違っている!?──立体的なくぼみが確かに存在するかのようだ。これは、見る角度で影模様が変化するからだ。ウリキンウワバの〝騙し絵模様〟は見る角度によって変化し錯視を強める〝スーパートリックアート〟だった。
05瓜金上翅蛾模様変化
変化する影模様があることでひしゃげて見えるが……しかし実際には上翅は平坦。
06瓜金上翅蛾上翅
フラッシュ発光で翅がテカると〝影〟が模様であることがわかる。
07瓜金上翅蛾金黒模様
アッパレ! ウリキンウワバの〝スーパートリックアート〟



蛾の超トリックアート《偽影》
アカエグリバ&ヒメエグリバの枯葉擬態
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アオバハゴロモの3本線

01テングスケバA
いると撮ってしまうテングスケバ。
02テングスケバB
シャープなストライプが魅力的。
03テングスケバC
背中に走る青緑色のストライプがトレードマーク。
最近、アオバハゴロモにもよく似た淡い水色のストライプがあることに気がついた。
04アオバハゴロモA
アオバハゴロモのストライプは3本線。
3本線といえば「adidas」だが、水色の3本線はアオバハゴロモ……ということで、
05adidas青羽羽衣ロゴ
「adidas」のロゴが脳内でこんな風に変換されたのであった……。
06青羽羽衣B
最近、外来種のヘリチャハゴロモ(仮名?)という昆虫の画像を見て、その背中にテングスケバのようなストライプ模様があることを知った。ヘリチャハゴロモは、よく見かけるアオバハゴロモに似ており、それでアオバハゴロモを見たときに背中を覗き込んでみたところ、ヘリチャハゴロモほど明瞭ではなかったものの、やはりストライプ模様があることを確認できたというしだい。アオバハゴロモはありふれた存在なのであまり注意して見ることもなく、撮るときは翅の形がわかるように、もっぱら側面から撮っていたので、これまで気づかずにいたのであった……。



テングスケバ天狗の鼻は何のため?
テングスケバのトロピカルストライプ
テングスケバのシンボルマーク
テングスケバの御尊顔
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テングスケバの御尊顔

01天狗透翅斜正面
今年も8月下旬に入ってクワの若木でテングスケバ成虫を目にするようになった。
02天狗透翅A
03天狗透翅@桑A
04天狗透翅側面A
天狗(の鼻)を想起させるとがった頭は、カムフラージュに一役買っていると思われる。頭がとがっていることでテングスケバはクワの腋芽(側芽)っぽく見える。また枝にとまる角度も葉柄っぽく、クワと同化して見える。
05天狗透翅腋芽
テングスケバは半翅目(カメムシやセミなどの仲間)。針のような口吻で植物の汁を吸う。
06天狗透翅吸汁D
07天狗透翅吸汁B
08天狗透翅吸汁A
小さな昆虫(翅端まで12〜15mm)だが、なかなか魅力的。
09天狗透翅B
10天狗透翅背面縦縞
頭部〜胸背面にかけて走る隆起した青緑色のシャープなストライプがお気に入り。正中線の一番長い線は矢印になっている。
11天狗透翅青矢印
青緑色(シアン)の矢印(arrow)──「シアン・アロー」で「思案有ろう」──賢そうな昆虫に見えなくもない(?)。透けた翅は〝ガラスのマント〟を思わせ、高貴そうな雰囲気を漂わせている(?)。
そのお姿を撮ろうとして近づくと、テングスケバは葉や枝のかげにまわり込んで隠れようとする。すると、頭部の腹面──〝天狗の鼻〟の下側がのぞき、裏側のストライプもなかなか美しいことがわかる。
12天狗透翅枝陰
13天狗透翅顔A
14天狗透翅顔B
ということで〝ご尊顔ショット〟も外せない。
15天狗透翅顔C
どこから撮っても、偽瞳孔が絶えず見つめ返してくるのも〝表情〟を感じさせるところ。不思議な雰囲気を持つ昆虫である。
クワの葉の上では、ゾウリムシの増殖のように細胞分裂(二分裂)しているテングスケバもいた!?
16天狗透翅ペア
細胞分裂(二分裂)というのは、もちろん冗談。これは交尾中のテングスケバである。



テングスケバ天狗の鼻は何のため?
テングスケバのトロピカルストライプ
テングスケバのシンボルマーク
コノハムシの偽瞳孔
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vsハリサシガメ:アリもなかなかやるもんだ

天敵ハリサシガメ相手に小アリの意外な活躍!?
前回の記事(3年ぶりのハリサシガメ)を投稿した後、件のハリサシガメ・ポイントに行ってみると……1匹だけ見つかった。前回と同一個体──ハイイロチョッキリの頭部をデコった幼虫だった。ハリサシガメ幼虫はデコレーションの素材&レイアウトから個体の識別がしやすい。前回見た時よりアリのコレクション(捕食後の戦利品?)が増えていた。
この時もとらえたアリの体液を吸っているところだった。
01針刺亀幼虫事件A
ハリサシガメ幼虫は画面右を向いている。触覚付け根に眼がのぞいているが、その後ろに見えるのがハイイロチョッキリの頭部。
02針刺亀幼虫事件B
食事が終われば死骸を後脚でデコレーションする行動が観察できるかもしれないと思って待機。
03針刺亀幼虫事件C
そこへ小さな飴色のアリが現れた。ハリサシガメの獲物であるアリに関心を示して急接近。
04針刺亀幼虫事件D
ハリサシガメは獲物を離して小アリに飛びかかるが、間一髪捕まえ損ねてしまう。
05針刺亀幼虫事件E
ハリサシガメの観察を始めてから気がついたことだが、アリというのは意外にすばしっこいし脚が速い。移動スビード(数字)だけみるとそう速いと感じないが、体が小さいので、体長に比較すれば移動速度はかなりのものと言える。
飴色の小アリをとり逃す過程で、ハリサシガメは獲物だった黒アリを離してしまったわけだが……その後再び獲物を拾って食事を続けるのか、一度離してしまった獲物は捨ててしまうのか、それとも拾って背中にデコるのか──どうするのか見守っていた。
すると意外なことが起こった──。
06針刺亀幼虫事件F
死んだとばかり思っていた獲物の黒アリがゆっくりと移動を始めたのだ!
昆虫の権威・岩田久二雄氏は『昆虫を見つめて五十年(II)』(朝日新聞社/1978年)の中で、ハリサシガメについて〝一瞬で獲物(アリ)をしとめる狩りの手腕〟に感動したことを記している。
僕もハリサシガメの狩りはほぼ瞬殺に近いものだと感じていたので、散々体液を吸われた後、アリにまだ動く力が残っているとはにわかに信じられない思いだった。これはアリのゾンビか!? ターミネーターか!?
が……よく見ると、ターミネーター蟻を動かしていたのは、先ほどハリサシガメの攻撃をかわした小アリだった。
07針刺亀幼虫事件G
飴色の小さなアリは、その体に見合わぬパワーで、自分よりかなり大きい黒アリを引っ張っていたのだ。
08針刺亀幼虫事件H
獲物を奪われたハリサシガメは負わずに見送っていた。もう大方体液を吸い終えていたのか、接写する僕に警戒して動かずにいたのかは、わからない。
しかし、ハリサシガメが仕留めた黒アリよりずっと小さく非力に見える飴色小アリが、天敵のハリサシガメから、まんまと獲物を奪い去るといったこともあるのかと、驚きつつ感心した。

粗挽き光沢なアカアシオオアオカミキリ
ハリサシガメ・ポイント近く──雑木林ふちの葉の上にとまっていたアカアシオオアオカミキリ。
09赤脚大青天牛A
10赤脚大青天牛B
11赤脚大青天牛C

ついでに、ケヤキ(幼虫の食植物)近くのカラスウリの葉にとまっていたウンモンスズメ。

12雲紋スズメ


3年ぶりのハリサシガメ
本とは違う!?ハリサシガメ(岩田久二雄氏の観察と異なる生態)
珍虫ハリサシガメの観察❲総集編❳
変化する輝き!?アカアシオオアオカミキリ@葉
美麗蛾ウンモンスズメ他
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3年ぶりのハリサシガメ

先日、雑木林ふちの石垣で久しぶりにハリサシガメの幼虫を確認。幼虫は異物をまとって偽装するというユニークな特徴を持つ捕食性カメムシだ。
01針刺亀幼虫@石垣2022A
02針刺亀幼虫A方向
03針刺亀幼虫B
ハリサシガメのエサはもっぱらアリ。幼虫は捕らえたアリの体液を吸った後、その死骸を後脚を使って背中に盛りつける。
04針刺亀幼虫Cアリ
ハリサシガメ幼虫の異物コレクションにはアリ以外の虫の残骸も混じっている。おそらくそれは自ら狩った獲物ではなく、アリの巣から廃棄されたものではないかと僕は考えている。
05針刺亀幼虫チョッキリ
今回見つけたハリサシガメ幼虫は、ハイイロチョッキリの頭部と思われるものもコレクションしていた。
そのハイイロチョッキリの全体の姿は、こんな──↓。
06灰色チョッキリ@葉
土粒や虫の残骸などでおおわれ、ほとんど本体が見えないハリサシガメ幼虫。同じサシガメの仲間でオオトビサシガメの幼虫が近くにいたので、撮ってみた。
07大鳶刺亀幼虫A
もちろんオオトビサシガメ幼虫はハリサシガメのような偽装はしない。丸見えの(?)胸の背面の模様がちょっとおもしろい。
08大鳶刺亀幼虫B
僕が初めてハリサシガメを見たのは2016年7月──今回見つけたのと同じ場所だった。これはおもしろい昆虫だと注目し、そのつど記事にしていた。野外観察を続けてわかったこと・素人考察は【珍虫ハリサシガメの観察❲総集編❳】にまとめてある。
ところがこのポイントでは、2019年を最後にハリサシガメを見ていない……という残念な状況が続いていた。もう見られないのだろうかと残念に思いつつ、ちょくちょく発生場所のチェックだけは続けていたのだが、3年ぶりに、ようやく再会できたというしだい。周辺を探してみたが今回はこの1匹しか見つからなかった。とりあえず途絶えたわけではなく細々とながらも発生し続けていたことがわかり、ちょっと安心した。

今年は梅雨だか夏だかけじめがつかない天候が続いているが、7月にはちゃんとエゴヒゲナガゾウムシも出てきた。この昆虫も面白く──オスの眼が顔のそとに飛び出している。
09エゴ髭長象虫♂22JUL
オスはこの〝離眼距離〟を競って(?)顔を突き合わせて〝顔相撲〟(と僕は勝手に呼んでいる)をする。それについても過去に何度か記事にしている。そんな生態もユニークだが、空目的なおもしろさもあって、後期印象派ならぬ好奇印象派の昆虫ウォッチャーとしてはお気に入りの昆虫のひとつである。

10空目好奇印象派顔画再
 ※【「後期印象派」ならぬ「好奇印象派」の《空目》】より


珍虫ハリサシガメの観察❲総集編❳
オオトビサシガメのバナナ臭
エゴヒゲナガゾウムシ:オスの眼はなぜ離れてる!?
エゴヒゲナガゾウムシ♂の顔相撲
「後期印象派」ならぬ「好奇印象派」の《空目》
ヤニサシガメのベタベタは分泌物なのか松ヤニなのか?
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