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ぷち美麗天牛ルリカミキリ

身近なぷち美麗天牛ルリカミキリ



カナメネモチ類(ベニカナメモチ?)の生け垣で、今シーズン初のルリカミキリを見つけた。これまで5月中旬か下旬に初個体を確認していたが、やはり今年は昆虫の発生が早いようだ。






ルリカミキリは1センチ前後のかわいらしいカミキリ。フォルムはSD(スーパーデフォルメ)風でルリ色にかがやく上翅(翅鞘)が美しい。こんな昆虫が身近で(市街地でも)みられるのだから、ちょっとお得感がある。といっても、この虫──僕が子どもの頃には見たことがなかった。当時は生け垣と言えばマサキやサワラが多かったが、最近はベニカナメモチとかレッドロビンなどと呼ばれるカナメネモチ類が主流のようで、これをホスト(の1つ)とするルリカミキリが増えたということなのだろう。


1枚目の画像でルリカミキリがとまっていた葉↑。成虫は葉の裏にとまって葉脈をかじる(後食する)。なので、葉の裏側を探すと見つけやすい。


SD風の体型もかわいいが、顔つきも可愛らしい↓。


よく見ると複眼が4つ!?──触角の根元が複眼にくいこんで完全に二分している。


三日月湖のように取り残され分離した背面側の複眼↓。


カミキリでは触角の基部が複眼に食い込んでいる種類も多いが、ルリカミキリははっきり二分しているのがおもしろい。




瑠璃に続けて黄斑&紅カミキリ



「瑠璃(るり)」の後にみつけた「黄」のカミキリということで──キマダラミヤマカミキリ。雑木林のふちに生えた草の葉にとまっていた。ルリカミキリ同様、触角の基部が複眼に食い込んでいるが、二分はしていない。
キマダラミヤマカミキリは上翅の模様が複雑で、光の加減や見る角度によってこの模様が変化する。


上翅の表面には細かい毛が密集しているのだが、この毛の向きが部位によって異なっている。ゴルフの芝目に例えると「順目」か「逆目」かで光の反射・吸収のしかたが変わるため、模様の濃淡が変化して見えるというもの。毛の向きは左右の上翅で対称だが、光の加減によって左右の模様が非対称に見えることも多い。

「瑠璃(るり)」・「黄」と続けたので、ついでに「紅」のカミキリも──↓。





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シラホシカミキリと食痕

シラホシカミキリと食痕



シラホシカミキリは体長8~13mmほどのきれいなカミキリ。頭部と前胸はクッキリ鮮明な黒で、白い模様がそれを引き立てている。その黒との対比が鮮やかな上翅基部のブラウンが、翅の先端に向かうにつれて焦茶へと境い目のないグラデーションで変化、翅先端では再び黒っぽくまとめられているのが美しい。配色の鮮明さ(前胸と上翅基部の対比や白い模様との対比)と淡さ(上翅のグラデーション)の両極をあわせもつデザインが秀逸だと思う。
そんな格調の高さをかもしだしているシラホシカミキリがガマズミの葉にとまっているのを見つけた。


今シーズン初のシラホシカミキリ──ということでカメラを向けて、食事中だったことに気がついた。


「へえ!?」と思ったのが、葉の表側にとまって齧っていること。これまで僕は葉を後食(成虫になってからの食事)するカミキリは葉の裏側にとまって葉脈を齧るものだと思っていた。以前飼育したことがあるイッシキキモンカミキリラミーカミキリも決まって葉の裏から葉脈をかじっていたので、「なるほど葉の裏側に隠れたまま食事をするというのは、鳥等に見つかりにくいだろうから理にかなっている」と感心し納得していた。
実は昨シーズン、シラホシカミキリの発生ポイントで、葉脈に沿ってスリット状の食痕が残された葉を見つけ「変わった食い方をする虫がいるな……」と思っていた。同じ場所で葉脈が齧られている葉もあり、それはカミキリの──おそらくシラホシカミキリのものだろうと考えていたのだが、葉脈わきの食痕の主は別の昆虫だと思い込んでいた。


葉の裏からかじれば出っ張った葉脈が齧りやすそうなものだが、わざわざそのわきを齧るのは不自然で妙だ……葉脈部分と葉脈でない葉の部分では味(養分?)に違いがあるのだろうか? 葉脈でない部分を食べるのなら、葉脈から離れたところをかじればよさそうな気もする……わざわざ葉脈沿いに食うのは、そこが特にうまいのか……あるいは逆に他の部分には植物の防衛物質(葉を食う虫対策の忌避物質)が集まりやすいのだろうか?……などと不思議に思っていた。
しかし今回、葉の表から後食しているシラホシカミキリを見て、謎が解けた。葉の表側からでは葉脈は凹んでいて齧りにくく、逆に葉脈の縁部分が齧りやすくなる──それで、葉脈沿いに穴が開くのだろう。




葉の裏から齧っていれば安全な(鳥等の天敵には見つかりにくい)気もするが……シラホシカミキリは、葉の表にとまって後食する(こともある)ということを初めて知った。
これまでは見つけてもカメラを近づけるとすぐに飛び去られてなかなか撮らせてもらえなかったが、今回は食事中だったためか、これまでになくじっくり撮ることができた。今回のシラホシカミキリは全て同じ個体。






上翅先端は外角・内角ともに棘状に尖っていてシャープな印象を高めている。

シラハタリンゴカミキリ@スイカズラ



シラホシカミキリに続いて「シラ」で始まるカミキリということで……シラハタリンゴカミキリ。ホストのスイカズラが咲く頃に出現するので、スイカズラの甘い香りを嗅ぐとシラハタリンゴカミキリを連想する(子どもの頃、夏に雑木林で樹液の発酵したニオイを嗅ぐとカブトムシやクワガタを連想したのと同じ)。今年は発生ポイントになかなか行けずにいたのだが……久しぶりにのぞいてみると、出ていた。このカミキリも葉の裏側から葉脈をかじるので、発生していれば葉脈部分がスリット状に抜けた葉が見つかる。


黒とオレンジ色のシンプルなデザインだが、美しいカミキリ。






スイカズラの香る頃に現われて、花が終わるといつの間にかいなくなっている……ちょっとはかなげで幻想的なイメージがあったりもするカミキリ。

シラ…ではなくシロコブゾウムシ



前述のシラホシカミキリとシラハタリンゴカミキリを確認した日に見た「白」で始まる甲虫をもうひとつ。もっとも「シラ」ではなく「シロ」と読む。和名に「白」がつく昆虫は多いが、「シラ」「シロ」「ジロ」と読み方が種類によって違うので、ちょっとややこしく感じることがある……。


シロコブゾウムシは大きめのゾウムシ(体長13~15mm)で、黒いつぶらな眼(複眼)が印象的。この眼を閉じるかのように触角で隠すのを初めて見た時は驚いたものだ(※【シロコブゾウムシの《いないいないバア》】)。

可愛い悪役!?ルリカミキリの産卵

ルリカミキリ@カナメモチ

今年は5/15に初個体を確認したルリカミキリ。その後カナメモチ(ベニカナメ?)を見ると葉の裏をのぞいている。食痕はあちこちで見つかるし、本体(ルリカミキリ)もボチボチ見かける。


いればキレイな順光ショット(葉の裏にとまっている状態では逆光なので上翅のキラキラ感がでない)を──と、トライしてみるのだけれど……たいてい落下or飛翔で撮り逃がしてしまいがち……。
先日はチョットもっさりした個体がいたので、落下したのをキャッチして近くの葉(カナメモチではない)にとまらせて撮ってみた↓。


少しばかりズンドウ系なプロポーションは《カミキリを可愛らしくデフォルメしたSDカミキリ風》と感じるのは僕だけであろうか? オレンジ色の体に瑠璃色にかがやく上翅が美しい。触角は黒いがその根元はオレンジ色で複眼を完全に二分している。顔(頭部)はオレンジ色だが複眼は黒いので、触角のつけ根で分断されて四つ眼となっているのがよくわかる。前面(腹面)の複眼は、ちょっと困ったような悲しげな表情にも見える。








撮影中、何度か飛んだが、すぐ近くの葉にとまったり指にとまったりで、撮り続けることができた。飛翔後、後翅の先がまだ収納しきれずにのぞいているルリカミキリ↓。


ルリカミキリの産卵行動

ルリカミキリは体長9~11mmほどで、バラ科の生木をホスト(寄主植物)とするそうな。【昔はいなかった身近なカミキリ】でも記したが、僕が子どもだった頃にはこの虫を見た記憶がない。当時は生け垣と言えばマサキやサワラ(ヒノキ?)が多かったが、気がつけば今はカナメモチだかレッドロビンだかが圧倒的。それで、これをホスト(寄主植物)とするルリカミキリがふえてきたということらしい。


成虫は葉の裏にとまって葉脈を齧る。ルリカミキリが発生しているカナメモチにはこの独特の食痕(かじった痕)が残されているので、すぐわかる。一方、幼虫は枝の内部を食害するという。
先日、カナメモチの枝を齧るルリカミキリ成虫を見つけ、はじめてルリカミキリの産卵行動を観察することができた。


葉の裏にとまっているときは、すぐに落ちる(逃げる)のに、カメラを近づけても一心不乱に枝をかじり続けていた。産卵するための孔を開けているのだろうということはすぐにわかった。


頭を下にして枝を齧っているが、横からの画像をよく見ると、産卵用と思われるメインの孔の上部にも樹皮にささくれができていた。メインの孔を掘りつつ、その上へ移動して樹皮を齧ることをくり返していた。初めは産みつける場所が気に入らず、産卵孔の位置変更を模索しているのだろうかと思ったが、どうもそうではないらしい……。


深めのメインの孔を掘り進めたり、その上の樹皮をかじったりをくり返し、観察を初めて45分あまり経って、ようやく産卵の体勢に入った。


産卵した痕を見ると、やはり産卵孔の上に樹皮をかんだ痕が残されていた。これは孵化した幼虫が樹皮下を食い進みやすくするための下準備なのだろうか?


この日、近くで別のルリカミキリの産卵も確認したが、ここでも同じ行動が見られた。


やはりメインの産卵孔の上にかじった痕がある。


ルリカミキリは、かわいい悪者!?

見た目は可愛らしく美しい昆虫なのだが、ルリカミキリはヒトが植えたカナメモチの生木などを食害するのだから、いわゆる「害虫」ということになる。ナシやリンゴの害虫でもあるらしい。
だからキレイだのカワイイなどと好意的な取り上げ方をしていると「害虫を賞賛するとは何事か!」と、お叱りを受けそうな気もしないではないが……僕の昆虫に関する関心は「ヒトの役に立つか否か(害になるか)」という視点とは別のところにある。

昆虫を話題にする時、よく「益虫か?/害虫か?」という価値観で選別されがちだ。
「益虫=良い虫/害虫=悪い虫」というカテゴリー認識のようなものがあって、条件反射のように害虫は忌むべき存在という位置づけで認識され、「悪者」とみなされがち。しかし、益虫も害虫も生物としての基本的なしくみは同じ。自然界で果たす役割りはそれぞれだろうが、生命活動としては同次元のはずだ。益虫か害虫かという区分は、それが、たまたま人にとって都合が良いか悪いか──というだけの話だ。
ヒトがヒト活動をする上で都合の悪いものを駆除するのは、ある部分しかたがない。しかし、それはあくまでの「ヒトの都合(利害)」の問題であって、なにも「虫が悪い」というわけではない。

ヒトはヒトの都合で自然(の一部)を資源として利用する。見映えがいい園芸種を植えたり、樹木を生け垣に使ったりもする。その持ち主とっては、そうした植物も私物であり財産なのだから、「大事な財産の価値を下げる(食害する)憎っくき虫」という目で害虫を捉えるのも無理からぬことだろう。
しかし、私物・財産といっても、そこは植えられた植物も生命体──生命は生命をよび、いのちのつながりを模索・展開しようとする。そこにはヒトの意志を越えた力が働いている。ヒトが誕生する以前から存在していた生命のシステム──生命は単独では成立し得ない。いくつもの種類が影響を及ぼしあって構築してきた生態系の中で初めて成立し得る。一片の生命はそこから生態系を再構築しようとする。ヒトがわずらわしく感じる「虫がわく」現象も、自然の生命パワーの一端にすぎない。
植物は虫の餌として利用される(食われる)一方、虫を利用して受粉に使ったりもしている。植物に集まる虫を狙って捕食性の生き物もやってくるだろう。植物によっては、自分(その植物)にとって都合の悪い虫を排除するためにガードマンの虫を雇うものもいるという。1つの生命を基点にそこに生命のネットワーク──生態系を展開しようとする。「招かざる虫」を呼ぶこともあるわけだ。

カミキリも植物食だが、中でも生木に付いてホストを弱らせたり枯らしたりする種類は農林関係者や園芸家達に目の敵にされやすい。しかしカミキリだって何も憎くてホストを攻撃しているわけではない。ホストが絶滅してしまえば自分たちが困ることになってしまう。
ホストが繁栄すればがカミキリも増える。カミキリが増えればホストが抑制される──自然の中では《1つの種が増え過ぎないような抑制装置としての働き》あるいは《森林の新陳代謝を加速し生命活動を活性化する役割り》をカミキリは担っているとみることもできなくはない。
ある種のカミキリは木を枯らす──だから「悪い」と考える人もいるかも知れないが、ヒトはカミキリとは比べ物にならないほどの森林伐採・自然破壊をくり返してきた。生木喰いのカミキリが「悪い」のなら、ヒトは「かなりタチが悪い」ことになる。
木を枯らすカミキリも自然の中では《森林の新陳代謝を加速し生命活動を活性化する役割り》すなわち《進化の加速装置》的な役割りを担っているのだとすると……ヒトの一見破壊的に見える自然改変にも何か意味があるのだろうか?──そんな着想から【SFメルヘン『地球のタネ』】などというショート・ショートを書いてみたこともあった。まぁ、それはさておき──、

昆虫を自然物・生命体としてみた場合、それが益虫か害虫か(人にとっての利害関係)は僕にとってはあまり関心が無い(次元が違う話)。それよりも、虫が《人の都合のために創られたものではない》というところに、むしろ(ヒトの利害とは無関係な)《自然の意志》のようなものを感じていたりもする。益虫も害虫も生物の多様性の1形態に過ぎない。

多様性といえば……生物多様性を大事にすべきだという観点から(?)、ビオトープ作りに熱心な向の中には、かつて自然が豊かだったときの在来種オールドメンバーで構成された生態系を復元することが正しい事だと信じている人がいるようだ。しかし環境は時代とともに変わる。生命とは器に注がれた水のようなもので、容器に合わせてフレキシブルに形を変える──そのつど環境に順応し適応するものが現れることで生態系も移ろっていくものではないかと思う。むしろ、したたかとも言える適応力が《多様性》の根源的な力になっているのではないかと僕は考えている。
生物多様性の本質は、1つの生態系モデルを頑にキープしようとする保守的なものではなく、したたかに変化し適応しようとする革新的なパワーにあるのではないかと思うのだ。(保守的でなく)革新的であったからこそ現在の多様性が実現できたのではないだろうか。

子どもの頃には見たことがなかったルリカミキリ──その小さな姿を町の中で目にし、《ヒト活動によって本来暮らしていた自然環境は少なくなっているだろうに、ヒト活動で導入されたカナメモチに活路をみいだすとはアッパレ!》と内心ひそかに感心したりする。そのしたたかさ・けなげさ・たくましさの中に(逆に?)自然の意志・多様性の根源的な活力の片鱗をかいま見るような気がしないでもない。

ヒトの科学テクノロジーは他の動物とは比べ物にならないほど進歩を遂げている。しかしながら自然が生み出したこの小さな虫1匹作ることができない。進化の歴史・世代交代の密度などはヒトより昆虫の方がはるかに進んでいる。現在見られる虫はそんな《進化の最先端モデル》ということができるだろう。そんなものが我々のが身近な、見過ごされがちなところに暮らしているなんてスゴイことだ。彼らは人ヒトが管理する環境の中でも、ヒトの意図とは関係なく独自の生命のシステムに乗っ取って淡々とそれを履行している──それを目の当たりにすることに、大げさな言い方をすれば感銘を受けるのである。

小さな昆虫を見て「身近な所にこんな世界があったのか」と感心することは少なくない。
人智を超えた世界の存在を感じさせ、好奇心や想像力を刺激する昆虫の存在。日常空間の中に隠された未知の扉をひらく鍵のような存在とも言える昆虫がおもしろくて僕は虫見をしているようなところがある。

シラハタリンゴカミキリ@スイカズラ

コーヒーにクリープ、スイカズラに…

今年もスイカズラが咲き始めた。この花の甘い香りが漂ってくるとシラハタリンゴカミキリが思い浮かぶ。小学生だった頃は、夏に雑木林を訪れて樹液のニオイを嗅ぐとカブトムシやクワガタを連想したものだが……あれと同じ。ニオイは記憶を呼び覚ます。
というわけで、スイカズラが咲けば、シラハタリンゴカミキリの姿を探してしまう。その姿を見れば「今年も出会えたか」と満足するし、見つからないと、ちょっと心残り……脳内には、こんなフレーズが……。


昔のテレビCMのもじり。テレビを離脱して久しいが、やけに昔のテレビCMが脳裏によみがえったりする。
それはさておき──、僕の少ない観察経験では、シラハタリンゴカミキリが出てくるのはスイカズラが咲き始めた頃。茎や葉がけっこう育っていて蕾が白くなっていても、開花していない株では見たことがない。毎年、初めて見つけるのは開花している株だ。
開花が早い花は陽当たりが良いなど育成条件が良いから、その周辺のシラハタリンゴカミキリも早く羽脱する──ということなのかもしれないが……開花のタイミングに合わせて出て来るようにも感じられる。
シラハタリンゴカミキリ成虫はスイカズラの葉の裏にとまって葉脈を齧る(後食する)。そのため独特のスリット状の食痕が残るのだが……花粉や蜜を食すのではなく葉を食べるのなら、開花する前に出てくる個体がいても良さそうな気がする。なのに開花直前には見られず、開花に合わせて現れるのは、もしかすると開花したスイカズラの香りが成虫の羽脱スイッチになっているのではないか……なんて気がしないでもない。

そんなことを考えながら、まだ咲いていない株はざっと見て、咲いているスイカズラを丹念に見ていくと──、




これは「いる!」と確信し、付近の葉の裏をのぞき込む。




今年のシラハタリンゴカミキリ1号を発見。葉の裏にとまっていたため逆光できれいに撮れず、そっと葉を裏返して撮影。飛び去りはしないかとヒヤヒヤしたが、この個体は葉の表に移動したので、これ幸いと撮り続ける。




オレンジと黒の鮮やかな配色でスマートなプロポーション。図鑑でリンゴカミキリの仲間を調べた時は──背面からの写真を見て「なんだかカミキリっぽくないな」という印象を受けた。しかし、別の角度から顔を見ると、「やはりカミキリだなぁ」と感じる。


リンゴカミキリの仲間にはいつくかあって、腹の先端の黒い部分の占める割合なども識別のポイントになるらしい。


ということで、今シーズンも無事にシラハタリンゴカミキリの発生を確認できて満足。
(僕はクリープを入れたコーヒーを飲んだ記憶はないのだが……まぁ、縁起物?というコトで)

ついでに 直近の昆虫から



しおれたヨモギがあるところでよく見かけるキクスイカミキリ↑が園芸種(?)の花に来ていた。前胸背面の赤いポイントが、僕にはウルトラマンのカラータイマーっぽく見え、エネルギーが切れかかると点滅しそうな気がしてならない……。


アトモンサビカミキリ↑は積まれたクワの枝にいた。
少し前に【輝くアオマダラタマムシと銀の蛾】でネタにしたアオマダラタマムシ。キレイな個体がいると、やはり撮ってしまう。








ちなみに翅を広げた画像は【輝くアオマダラタマムシと銀の蛾】に追加しておいた。
キレイな昆虫といえば、アカスジキンカメムシの新成虫が出ていた。越冬明けの幼虫はよくみかけていたが、成虫はこれ↓が今シーズン初。




ルリカミキリとアカスジキンカメムシ

瑠璃色に輝くプチカミキリ

ブログ友さんがルリカミキリをアップされていたので、僕も近所の発生ポイントへ確かめに行ってみた。体長1cmほどのこの可愛らしいカミキリは市街地のカナメモチの植込みで5月後半頃から見かける。最初のポイントであっさり1匹目がみつかり、発生が確認できた。


このカミキリもシラハタリンゴカミキリと同じように葉の裏にとまって葉脈を齧る。葉の裏にとまっているルリカミキリと食痕のコラボショット(?)は難なく撮ることができたが……アップの画像を撮るには、この個体の位置は高すぎる。ということで、撮りやすいところにいるルリカミキリを探すことに。計3カ所をまわって、それぞれルリカミキリの発生を確認できたものの、すぐ落ちたり飛んだりするのでなかなか希望のショットをとらせてもらえなかった……。以下は撮れた画像から。




カミキリでは触角の付け根が複眼を抉っているものが多いが、ルリカミキリでは完全に分断してしまって4つ眼になっている。


何匹か撮るが……カナメモチの葉の裏にとまっているので逆光となり、和名にもなっている「瑠璃」色の輝きがなかなかとらえられない……。やむなく指にとまらせて撮影↓。




オレンジ色の体に瑠璃色に輝く上翅が美しい。指先から飛んで近くの葉にとまったところ↓。


アカスジキンカメムシの新成虫・終齢幼虫・羽化抜け殻

ルリカミキリ確認にでかけるさいに、もう1種気にとめていた昆虫がいる。アカスジキンカメムシだ。去年ルリカミキリを確認に出かけた場所の1つでアカスジキンカメムシの新成虫を何匹も見ていたので、今年も見られるはずだと考え、うまくすれば羽化のシーンに遭遇するかもしれないなどという期待もひそかに抱いていた。アカスジキンカメムシもキレイな昆虫で、しかも成虫・幼虫ともに人面・仮面に見える空目虫だったりするので、個人的にはポイントが高い。


そして予想どおり、今年も同じポイントでアカスジキンカメムシをみることができた。この場所で主目的のルリカミキリよりも先に見つかったアカスジキンカメムシ1匹目↓。


和名の「赤筋」が比較的キレイに出ている個体。実はこの時期見られるアカスジキンカメムシ成虫はこの赤い筋が薄い個体が多いように感じている。
アカスジキンカメムシの成虫を見かけるのはこの時期が多いが、それは越冬幼虫が成虫に羽化する時期で、羽化は比較的低い位置で(も?)行なわれるため、新成虫が目につく機会が増えるからだろうと解釈している。時期を過ぎると成虫は食樹の高い所へ移動して目にする機会が少なくなっていくのではないか。
「羽化の時期」に目につきやすくなる新成虫だが、羽化後もようの色がハッキリ定着するまでいくらか時間がかかり、そのため赤い部分が薄めの個体を目にすることが多いのではないか……そんな風に考えていたりする。
周囲を探すと予想していた赤みが薄い個体が次々に見つかった。






新成虫と思われるアカスジキンカメムシはいずれも葉の上にいた。


さらに葉の裏に終齢幼虫もみつかり、羽化が始まらないかと期待したが僕がいる間には動きがなかった(カメムシの仲間は蛹を経ずに成虫になる)。




成虫は葉の上(表)に出ているが、羽化は葉の裏側で行なわれるのかもしれない。ということで葉の裏にも注意をしてみると、羽化した後の抜け殻が見つかった。




その後、羽化して間もないと思われる体色が極端に薄い成虫を発見。


この新成虫がとまっている葉の裏に抜け殻があるのではないか……と予想してのぞいてみたが、残念ながら見つからなかった。
この新成虫を撮ってその場を去りかけたとき……ふと、以前エサキモンキツノカメムシの羽化を観察した時のことを思い出した(*)。
羽化したエサキモンキツノカメムシ成虫は抜け殻を落とすという奇妙な行動をとっていたのだ。その意味について、《抜け殻には寄生蜂などに狙われるニオイがついているからではないか?》という可能性を想像していた。羽化する際には古い殻から新しい体をスムーズに引き抜くために離型剤あるいは潤滑油のような脂?が分泌されているのではないか?──その成分のニオイを察知してやっくる寄生蜂などがいてもおかしくないような気がする。だとすると、羽化した新成虫はなるべく早く脱皮殻から離れるか脱皮殻を遠ざける必要がある……それで(羽化してまだ飛べないため?)脱皮殻を落とすのではないかと考えたわけだ。
もし、この仮説がアカスジキンカメムシにも当てはまるとしたら、羽化直後の個体は(葉の裏で羽化したのち)抜け殻を落としているかもしれない──そう気づいて、1度は離れかけた新成虫のところに戻り、その枝(葉)の下をのぞきこんでみると、落ち葉の上に真新しい抜け殻が見つかった。


落ちていた抜け殻をてのひらに乗せて撮ってみた↓。




この抜け殻は、羽化直後の成虫のものだろう。羽化直後に落ちていたということは、自然に落ちたというより落とされた可能性が高い。《カメムシは羽化すると抜け殻を落とす》というような習性があるのかもしれない──そんなことを改めて思った。この日は《葉の裏に残っている抜け殻》も見つけているので、必ず抜け殻を落とすというわけでもないようだが……今後カメムシの羽化に出会った時には注目してみたいと思った。
最後に、この日見た赤い筋がキレイに出ていた個体↓。