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もっとも遅いセミの終鳴日

もっとも遅い油蝉の終鳴日@東京を更新



10月29日にアブラゼミの姿↑と鳴き声を確認し、《もっとも遅いセミの終鳴日(その年の最後に鳴き声を聞いた日)》を更新したばかり(*)だが、翌30日も晴れて気温が高めだったので、もしやと思って同じ場所へ行ってみると……やはりアブラゼミは鳴いてた。10月29日はサクラの樹で鳴いていたが、10月30日はその近くのケヤキの高い枝から鳴き声が聞こえてくる。なかなかその姿を見つけられずにいたが、鳴き終わった後に飛翔し、別の枝にとまるアブラゼミの姿が見えた。
位置が高すぎて不鮮明な画像になってしまったが、とりあえず撮ってみたのがこれ↓。


これが(今のところ)シーズンで最も遅くまで活動していたアブラゼミの姿。この枝にとまるとすぐに鳴き始めた。10月30日にはアブラゼミの姿と鳴き声、そして10月29日には確認できなかった飛翔も確認できた。また、画像の個体を撮っているとき、近くの木で別のアブラゼミも鳴き始めた。2匹目の姿は確認できなかったが、10月30日には2匹のアブラゼミが健在だったことになる。


あくまでも個人的な記録ではあるが、この日(10月30日)が(僕の)《もっとも遅いセミの終鳴日》となったので記しておくしだい。
※【追記】このあと更に終鳴日を更新立冬すぎのアブラゼミ!

ついでにこの日みつけたプチ大魔神──こと(?)アゲハの蛹↓。


この蛹はこのまま冬を越し、(寄生されていなければ)来春羽化するのだろう。

11月に入って、まだセミが鳴いていたらアッパレだと思って同じ場所に行ってみたが、アブラゼミはもう鳴いていなかった。
かわりに今シーズン初のケンモンミドリキリガが見つかった。


美しいこの蛾には「フユシャクの前触れ」という印象がある。毎年、ケンモンミドリキリガを目にするようになると、まもなくフユシャクが現れる。


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羽化したセミヤドリガ

雨の止み間に羽化していたセミヤドリガ



9月の初めに観察することができたセミヤドリガの羽化──その瞬間を見逃すまいと頻繁に繭チェックを続けていたわけだが、その際に他にもセミヤドリガの繭をいくつか見つけており、あわよくばそれらの羽化シーンもおさえられれば……などと虫の良いことを考えていた。これまで2度、羽化シーンを観察しているが(*)、白い綿毛に包まれた繭から蛹がせりだし始めてから羽化終了までは短い。そのわずかなタイミングを押さえるのは難しそうだが……いくつかの繭をチェックしていれば、1つくらいヒットすることがあるかも知れない……くらいの気持ちでチェックを続けていた。
しかし、草刈りなどで撤去されてしまったり、剥がされていたり(人が剥がしたのか鳥などに食われたのか不明)、2週間以上経っているのに変化がないものがあったり(寄生されたりして死んでしまったのか?)……空振りが続いていた。
そんな中、トチノキの幹に作られていた繭で、羽化して間もないと思われるセミヤドリガを見ることができた。羽化シーンを見逃したのは残念だが、繭に止まった新品(?)の成虫をみることができたので、テンションが上がる。
実はこの日は雨が降ったり止んだりをくり返し、羽化にはあまりふさわしくない天気のように思われた。昼前にはしっかり降っていたのでチェックに行くのをあきらめようかとも思っていたのだが……昼過ぎに雨が上がったので、とりあえず確かめに出かけてみると、繭に羽化して間もないと思われる成虫が止まっていたのだった。


これ↑が1週間前に見つけたときのセミヤドリガの繭。このときすでに繭をおおう綿毛が雨に濡れた後のようだったので、作られてから数日が経過していると思われた。そしてこの1週間後、雨の止み間に見に行ったときの光景↓。


まだ繭にとまっているということは羽化してさほど経っていないのだろう。雨が上がるのを見計らって羽化したのだろうか。セミヤドリガ成虫は遠目には黒い蛾に見えるが、よく見るとビロードのような翅にはラメをほどこしたような模様があって、光の当りぐあいであわいブルーに輝く。






撮影を始めると蛹便(ようべん:チョウや蛾などが羽化後に排泄する液)をした。以前羽化を観察した時は、成虫の体全体が蛹から抜けてから30分弱経った頃に蛹便をしている。
その後、成虫は突然羽ばたき始め、羽ばたき歩行で幹を数十センチほど登ると、あっという間に飛び去っていった。


セミヤドリガの鱗粉は落ちやすいので、激しく羽ばたき飛翔した後、ラメ入りビロードのようなきれいな翅がどうなのか、ちょっと気になる……。
成虫が飛び去ってしまったので、残された繭を撮ってみた。羽化前日の画像との比較↓。


羽化は繭を壊して行われるのではなく、繭の(今回は?)上部にあるガマグチ状のスリットを蛹が押し広げて出てくるところから始まる。せり出した蛹の首や背が割れて成虫がでてくる(*)。そして成虫が飛び去った後には、スリットに腹を挟まれた形で蛹(抜け殻)が残る。




上から撮った蛹↑。見えているのは上半身の腹面。この繭はトチノキの幹の鉛直面に作られていたが、細いコナラの枝に作られていたものもあった↓。


こんな細い場所でも繭をつくり、ちゃんと羽化できるようだ。
ついでに、9月の初めに羽化を観察した繭のその後↓




セミヤドリガの羽化



前の記事でも触れたが、【セミヤドリガ幼虫の繭づくり・B】で観察した繭からセミヤドリガ成虫が羽化する様子を記録することができた。セミを離脱し繭を作った日から15日後のことだった(ちなみに去年観察した個体は14日後だった)。今回は野外での観察だったが、羽化のシーンに立ち会うことができるか心配だった。去年持ち帰って観察した例(【セミヤドリガの羽化/幼虫~繭~成虫】)では、繭から蛹がせり出し始めて成虫が蛹殻を離脱するまで、わずか10分程度──羽化の時間の短さに驚かされていたからだ。そのタイミングをうまく押さえるのは難しそうだ。チョウなどでは、羽化が近づくと蛹の色が変わるという「兆候」が現れるものもあるようだが、セミヤドリガの場合、蛹は羽化直前まで繭の中にあるので、羽化時期の見極めが難しい。そのタイミングで観察できたら儲け物──というくらいつもりでチェックを続けていたが、運良く羽化シーンを確認できた。
今回は蛹の背中が裂け始めて成虫が離脱するまでわずか1分十数秒。この前には蛹が繭からせり出す時間、この後には翅が伸びるまでの時間がかかるわけだが、カメムシの脱皮や羽化に比べて離脱時間が短いのにはやはり驚かされる。

セミヤドリガの羽化@野外記録



繭を作った日から14日後まで、繭に変化はなかったが……15日後の午前8時18分に繭の端から、わずかに黒い蛹の頭がのぞいているのを確認。


セミヤドリガの繭には脱出用のガマグチ状スリットがあって、これを押し広げて蛹がせりだしてくる。そして蛹の背中をやぶって成虫(蛾)が出てくる。画像右下の数字は撮影時:分:秒。






この後、せり出した蛹の頭~前胸背面が裂けて、成虫の前胸背面が出てくる。


蛹の頭と前胸の間・前胸背面に裂け目ができて成虫の前胸背面がのぞき始めた↑。ここからの展開は早い。




蛹の触角が抜けた部分は褐色になっていく。










この↑わずか6秒後↓。






立てていた翅が伸びきると、翅を広げる通常姿勢に戻る。


通常姿勢に戻ったセミヤドリガの成虫。


セミヤドリガ成虫は一見黒っぽく地味な蛾だが、光のかげんで淡いブルーに輝くスパンコールのような模様があって、よく見ると美しい。


成虫が入っていたときは黒かった蛹が褐色になっている。蛹の腹端は繭のスリットにはさまれるかたちで繭の中に残っている。
(繭の構造と抜け殻については→【セミヤドリガの繭と蛹】)

15日後 羽化に失敗した個体



これ↑は【セミヤドリガ幼虫の繭づくり・A】で繭作りを観察した個体。やはり繭作りから15日後に繭の端に蛹の頭がのぞいたので、羽化の展開を記録しようとカメラを向けるが……いっこうに進まない。脱出用スリットが狭かったのか、ここで力つきたのか、けっきょくこのままで羽化することはなかった。


かいがいしく繭を作るようすをつぶさに観察し、見守っていた個体だったわけだが……ようやくここまで育って、いよいよ羽化──というところでつまずいてしまうとは……。自然界では人知れずこのような事故も多いのだろう。



セミヤドリガ幼虫と繭



8月中旬、セミヤドリガ幼虫の繭づくりを見ることかできた↑。繭作りの日付がわかっているものについては、羽化する日を確認すれば繭の期間を把握できる──というわけで、問題の繭のチェックを続けていた。Wikipedia情報では《蛹は1週間程度で羽化する》とあるが、去年持ちかえった幼虫を観察したときは(*)、繭作りから羽化まで14日かかっている(繭の中で蛹になるまでに1週間程かかるのだろうか?)。はたして今回はいかに!? 「まだ羽化していない」ことを確かめに行く日々が続く中、新たに見つけたセミヤドリガの幼虫&繭などから。

セミとセミヤドリガ幼虫

セミヤドリガについておさらいすると──この昆虫はセミに寄生する蛾。幼虫がセミの成虫に外部寄生する。セミヤドリガは成虫になると餌をとらないというから、幼虫時代にセミから獲た養分だけで一生分のエネルギーをまかなっていることになる。一方、寄生されたセミはそれが原因で繁殖できなくなったり死んだりすることはないらしい。じっさいにセミヤドリガ終齢幼虫をつけて元気に鳴いているミンミンゼミもいた。
セミの成虫にとりついたセミヤドリガ幼虫は成長し終齢(5齢)幼虫になると白い綿毛に包まれる。やがてセミを離れ、葉や幹などにその日のうちに繭を作る。繭の表面は終齢幼虫時代の綿毛でおおわれる。

ここではニイニイゼミ・ヒグラシ・ツクツクボウシ・クマゼミなどもいるがアブラゼミとミンミンゼミが圧倒的。全体的にはアブラゼミの方が多いが、ミンミンゼミの密度が高い場所もある↓。


セミヤドリガ幼虫は(ここでは)ミンミンゼミで見つかることが多い↓。


アブラゼミでも見られることがあるが、その機会は少ない。


ミンミンゼミに比べてアブラゼミでの確認率が低いのは、アブラゼミは翅が透けていないので寄生されていても翅に隠れて見えにくいということもあるだろう。アブラゼミの場合はセミヤドリガ幼虫をつけていても翅の外にはみでていないと気づきにくい。実際にミンミンゼミとアブラゼミで寄生率に差があるのかどうかはわからない。

繭作りのために蝉を離れ降下するセミヤドリガ幼虫



糸を吐きながら降下してきたセミヤドリガの終齢(5齢)幼虫。白い綿毛につつまれてモコモコ。腹面には綿毛がない。この個体は木の下の植込みの中へ降りていった↓。


これ↑とは別の個体↓。


糸を吐きながら降りてくるセミヤドリガ幼虫は頭を左右にふりながら体をよじらせている。




この幼虫が降りて来たのは歩道エリア。画面奥から緑地管理の作業車がやってきたので(そのままではひっかけられてしまうので)、やむなく吊り糸をつかんで近くの笹の葉へ移動。
すると、その葉の裏で繭作りをはじめた。






笹の葉に移してから約2時間後のようす↑。幼虫は自分の体をおおっている綿毛をくわえ、繭の足場周辺に植え付けるように置いて行く。引き抜かれた綿毛の束がしだいに多くなり繭をおおう形になる(*)。
移動から5時間後に見に行くと、セミヤドリガの繭は完成していた。


セミヤドリガの繭



擬木に作られていたセミヤドリガの繭。


まだ新しい繭や雨が当たりにくい場所の繭は、表面をおおう綿毛にふかふか感がある。
こちらの繭↓は少し時間が経過しているようだ。


木の下の植込みにも──、


葉の裏面に繭を作られた繭↑が多いようだが、表に作られた繭も↓。


葉の表面に作られた繭。雨を受けて綿毛がぺたんとしている。
垂直な木の幹につくられたものもあった↓。


綿毛におおわれた繭は輪郭がいびつになり、遠目には鳥の糞のようにも見える。


セミヤドリガの繭かと思いきや、鳥の糞。ということは、綿毛をまとって不規則な形にみえるセミヤドリガの繭は、鳥糞に擬態している!?

繭作りから羽化までの期間



去年、観察した時は繭を作った日から14日後の羽化だった(*)。先日繭作りを観察した2例(【セミヤドリガ幼虫の繭づくり・A】【セミヤドリガ幼虫の繭づくり・B】)については、Aは繭を作った日の15日後に羽化失敗(繭から蛹がせりだし始めた状態で停止・羽化には至らなかった)、Bは繭作りから15日後に無事羽化した。最後の画像は冒頭画像で繭作りをしているB──冒頭の画像の15日後ということになる。
羽化のようすについては画像を整理して後日投稿→【セミヤドリガの羽化


セミヤドリガの繭と蛹

セミヤドリガの繭と蛹



先日羽化したセミヤドリガ↑。羽化のようすは【セミヤドリガの羽化/幼虫~繭~成虫】で記した。
そして残されたセミヤドリガの繭と抜け殻の蛹↓。




このときの羽化は昼過ぎに行われ、急きょ屋外に持ち出して自然光で撮影することができたが、セミヤドリガの羽化は未明から午前中に行なわれることが多いらしい。羽化に気づくことができても、それが陽が出ていない時間帯であったり、あるいは雨風などで屋外(自然光)で撮影できない可能性もあった。そうした状況に備えて実は室内撮影の準備もしていた。
現在使っているカメラ(OLYMPUS STYLUS TG-2 Tough)にはストロボが内蔵されているのだが、接写ではストロボ発光してキレイに撮れたためしがない(単に使い方が悪いのだろう)……なので、室内でもストロボを使わずに撮影できるよう、100円グッズを利用して簡易撮影セットを用意していた↓。




せっかくなので、この簡易撮影セットを使って、羽化後に残された繭を調べ、撮ってみることに──。


セミヤドリガの繭は綿毛におおわれていて形がよくわからない↑。そこで、綿毛の部分をピンセットでとり除いてみた↓。


毛を刈られたヒツジのようになったセミヤドリガの繭↑。綿毛をのぞいた部分はやや堅めで、しっかりしている。蛹(抜け殻)がのぞいている部分を確かめてみると、穴が開いているわけではなく、蛹は繭端のスリットにしっかり挟まれていた。
《繭に穴を開けて羽化する蛾》↓とは違うようだ。


イラガやギンシャチホコの繭には羽化後、きれいな穴が残されている↑。しかしセミヤドリガの繭にはこうした「穴」がみられず、蛹は「スリット」に挟まれた状態。「穴をあけて出てくる」のではなく「すきまを押し広げて出てくる」スタイルなのだろう。


繭をはがし、1円玉に乗せて撮影↓。


セミヤドリガの繭を見て思い浮かんだのがウスタビガ(蛾)の繭。ウスタビガの繭も出口がスリット状で、左右から押すと開口するガマグチ構造になっている。セミヤドリガの繭も同じような構造なのだろう。


ガマグチ構造を確かめるためにセミヤドリガの繭を左右から押してみた↓。


はたして蛹をしっかりはさんでいた「スリット」が開いた↑。この状態で開口部を下に向けると蛹(抜け殻)はなんなく抜け落ちた。


蛹がとれたあとのセミヤドリガ繭の開口部↑。ガマグチ構造が確認できる。
そして、とりだしたセミヤドリガの蛹(抜け殻)↓。






腹面からみた蛹と成虫の腹面からのショットを比べてみた↓。




触角や脚などが意外にはっきりしていて、チョウやガの蛹というより、甲虫類の蛹っぽい感じがしないでもなかった。
そしてあらためて、蛹をとり出した後のセミヤドリガの繭↓。


左右から加えた外力で、ガマグチ構造のスリットが開いている繭↑。
とりだした蛹(抜け殻)とのツーショット↓。


(ついでに)夏の昆虫

気づけば8月も終わりということで……撮ってはいたものの投稿する機会がなかった夏の昆虫から少し。


目の前に落ちてきたノコギリクワガタのオス↑。大きな個体は大顎の湾曲が美しい。これを見て昔のコルベットスティングレイ(スポーツカー)を連想するのは僕だけだろうか?
実はこのオスが落ちてくる直前に小型♂(大顎の湾曲は小さい)が落ちてきて、2匹つづけて落ちてきたノコギリクワガタにビックリ。よく見るとそばにメスも2匹落ちていた。


頭上の枝にで餌場あらそいでもあって落下してきたのだろうか?
近くに樹液が出ているクヌギがあったので、そこへ移すとすぐに根元の土に潜っていった。
僕が子どもだった頃はノコギリクワガタはカブトムシより頻繁に見られたものだが、今では少なくなり、カブトムシの方が見かける機会が多い。


樹液ポイントでカブトムシを見かけるのは昔と変わらないが、僕が子どもの頃にはいなかったアカボシゴマダラが今ではしっかり常連メンバーに加わっている。
カブトムシといえばオスの《いかついツノ》がトレードマークだが、小さな個体ではこのツノが貧弱なものもいる↓。


以前、カブトムシの《ツノのジレンマ》を指摘する説がニュースなどで報道されていたが、個人的には大いに懐疑的だ。カブトムシのツノの大きさ(≒体の大きさ)は、幼虫時代の栄養状態や育成環境によるところが大きそうな気がする。この場所では樹液が出ている木は多いものの、緑地管理が過剰(?)で落ち葉がすぐに撤去されてしまうため、カブトムシ幼虫の餌となる腐葉土が意外に少ない。それで、こうした小さなオスも出やすいのかもしれない。