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クロオビフユナミシャク♀色々

フユシャクとしては大きめの翅を持つクロオビフユナミシャク♀

昼行性のフユシャク・クロスジフユエダシャク♂の乱舞も見られなくなり、他の種類のフユシャクがぼちぼち出てきたようだ。
冬の昆虫の主役!?「フユシャク(冬尺蛾)」は年1回、冬に成虫が出現し、メスは翅が退化して飛ぶことができないというユニークな特徴を持ったシャクガ科の蛾の総称。夜行性のものが多く、そうした種類は昼間はじっとしていることが多い。このところ目につくのがクロオビフユナミシャク。フユシャクとしてはメスの翅(退化していて飛ぶことができない)が大きめの種類だ。


フユシャクのメス↑としては大きめの翅だが、もちろん飛翔能力のあるオス↓とは比べ物にならない。


夜行性なので昼間はじっとしている。擬木にとまっていると、オスの大きな翅も意外に(?)目立たない。

クロオビフユナミシャク♀色々・産卵も…

クロオビフユナミシャク♀の(フユシャク♀としては)大きめの翅には模様があって、色合いやコントラストなど個体差があるので、虫見をしていると、そうした変異も楽しめる。ということで、最近見たクロオビフユナミシャク♀をいくつか──。






これはやや大きめの個体↑。色・模様には個体差があるが、体長にも個体差がある。産卵の前後でも腹の長さは変わってくる。
暗めで小さめの個体↓。






手すりや擬木などで見つかるクロオビフユナミシャク♀は、上部のフチに近いところにとまっていることが多い。








模様のコントラストが比較的ハッキリしている個体↑。
明暗模様の明るい部分の割合が多い個体↓。








擬木のくぼみに腹端をつっこんで産卵中とおぼしきメスもいた↓。





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フチグロトゲエダシャクの産卵他

フチグロトゲエダシャクの産卵



フチグロトゲエダシャクは冬の終わりに現れる昼行性のフユシャク(冬尺蛾)。僕が目にするのはこれが2度目──6年前に初めてフチグロトゲエダシャクのペアを見て以来。今回はメスだけだったが、すぐにフチグロトゲエダシャクと判った。いたのは以前見たポイントから1kmほど離れた場所。メスは擬木を登っており、カメラを向けると落下。近くの草をよじのぼってきたが、不安定でなかな落ち着かない。そこで安定した場所に移動させるために一時回収してみたしだい。


この姿勢だと、やけに腹が長く見える。フチグロトゲエダシャク♀には翅が無いが、こうして見るとプロポーションはシロトゲエダシャクやシモフリトゲエダシャクのメスに似ている感じもする。ちなみにこれら──「トゲエダシャク」がつくものは、フユシャクであっても標準和名に「フユ」がつかない。
このメスを近くのサクラの若木にとまらせてみた。待っていればオスがやってくるかも知れないと期待したのだが……オスを呼ばずに産卵行動をとりはじめた。


一時回収したときとプロポーションがずいぶん違う感じだが、同個体。腹端から産卵管を出し入れし、樹皮に触れながら産卵場所を探しているようす。




動きを止めたフチグロトゲエダシャク♀。この場所で産卵を始めた。


樹皮の隙間に卵を産みつけていく。






♀は移動しながら卵を産み続けていた。
フユシャクの多くが夜行性だが、フユシャク・シーズンの最初(冬の始まり)に現れるクロスジフユエダシャクと最後(冬の終わり)に現れるフチグロトゲエダシャクが昼行性というのが、おもしろい。これには何か理由があるのだろうか?
ちなみに、クロスジフユエダシャクの方は通常メスは落ち葉の下などに隠れており、オスは《婚礼ダンス(はばたき歩行)》によって、物陰にひそんでいるメスを探り当てる

クロスジフユエダシャクはなぜ隠れて交尾するのか

なんちゃってフユシャク(冬尺蛾)メスコバネマルハキバガ



擬木の上にいたメスコバネマルハキバガ♀──(フユシャク同様)メスは翅が退化したフユシャクちっくな蛾だ。しかし、メスコバネマルハキバガは「メスコバネマルハキバガ科」なので、フユシャクとは呼ばない(フユシャクは年に1度、冬に成虫が出現/メスは翅が退化し飛ぶことができないという特徴をもつ「シャクガ科」の蛾の総称)。


この個体……よく見ると、顔に仮面をかぶっているような!?


羽化のさいに、頭部の蛹殻がうまく剥離できなかったのだろうか?
しかし、動き出すとせわしなく元気に歩き回っていた。



なんちゃって冬尺蛾メスコバネマルハキバガ

擬装するイモムシ他



アオシャクの仲間と思われる幼虫。ゴミをまとってカムフラージュするのがおもしろい。


チョウも色々見かけるようになったが、早春の蝶・コツバメも出ていた。


コツバメはコンクリート擬木にとまって太陽光を効率よく浴びる角度に翅を傾けていた。
鱗翅目(蛾やチョウ)以外の昆虫も少しずつ増えてきている。


ミヤマシギゾウムシはコナラの虫こぶに産卵するらしい。擬木の上でもしばしば目にするが、動きまわってなかなか上手く撮れないことが多い。


擬木のふちから思い切り身を乗り出していたミミズクの幼虫↓。


面に貼り付いていると輪郭がわかりにくいのだが、こうしているとよく判る。このあと跳ねて姿を消してしまった。


シロフフユエダシャクのペア~産卵前後

シロフフユエダシャクのペア





木製の手すりの上にシロフフユエダシャクのペアがいた。狭山丘陵で今、もっともよく見かけるフユシャク(冬尺蛾)。フユシャク(冬尺蛾)は年1回冬に発生し、メスは翅が退化して飛ぶことができないという特徴を持ったシャクガ科の蛾の総称。
昆虫なのに冬にだけ繁殖活動するというところもユニークだが、オスとメスがまるで違う姿をしているところがまた変わっている。オスは何の変哲もない普通の蛾に見えるが、メスは翅が退化しているので、とても同じ昆虫に見えない。
こうしたフユシャクの興味深い特徴を最も端的に現しているのがペア・ショットだ。姿が違うオスとメスが同時に見られ、違いがよくわかる。そして交尾をしていることから同種のオスとメスであることがわかり、撮影時(冬)に繁殖活動をしていることが一目瞭然──フユシャクの魅力(特徴)を凝縮したシーンと言えるだろう。ということで、このペアもしつこく撮ってしまった。








シロフフユエダシャクの産卵前・中・後



産卵前のシロフフユエダシャク♀↑。卵が詰まった腹が大きい。
卵塊を毛で覆うフユシャク亜科のフユシャクとは違い、隙間に隠すように卵を産みつける。


先日【産卵後のシモフリトゲエダシャクと産卵中のシロフフユエダシャク】で投稿した産卵中のシロフフユエダシャク♀↑。同個体と思われるの産卵後の♀の姿(後日同場所)↓。


腹が縮んでズンドウに見える。産卵していた孔は小さく中に産みつけられた卵を確認することができなかったので、以前の記事【フユシャクの産卵:列状卵塊ほか】から、緑色の卵がのぞいているシーンを再掲載↓。


産卵前と後ではプロポーションが変わり、印象も変わってしまうのでフユシャクを見始めた頃は別の種類かと思っていた。産卵の前後では別人ならぬ別虫のようだが、それ以上にオスとの違いは大きい。


メスとオスの画像を別々に見ているうちは──ペア・ショットを見ない限りは、これが同じ種類の蛾だとは、にわかに信じがたい気がする。


産卵後のシモフリトゲエダシャクと産卵中のシロフフユエダシャク

産卵後のシモフリトゲエダシャクと卵

今シーズンは産卵前の単独ショットペアショットを確認しているシモフリトゲエダシャクのメス。その後、産卵して腹が凹んだメスを見ているので記しておく。






腹はしなびてボリュー感はかなり目減りしてしまっているものの、それでもフユシャク(冬尺蛾)のメスとしては大きめで存在感がある。体をおおっている毛足の長い鱗毛は、獣の毛皮を思わせる。撮っているときは気づかなかったが、周辺の凹みに卵を産みつけていた。


しなびた姿だけでは寂しいので、2013年2月の記事【雪豹フユシャクふたたび+産卵&卵】から(画像は悪いが)立派なシモフリトゲエダシャク♀画像を再掲載↓。




産卵前の大型のメスは見応えがあるのだが、なかなか再会がはたせずにいる。シモフリトゲエダシャク♂の方は、ペアショット確認後もサクラの幹でいくつか目にしているのだが……。








産卵中のシロフフユエダシャク



前の記事でも紹介したが、この時期よく見られるシロフフユエダシャク。擬木で産卵している♀をみつけた。


体をおおう鱗粉は短冊状。シモフリトゲエダシャクの長い毛足の鱗毛とはずいぶん違った印象。


(ついでに)交尾中のウスバフユシャク





擬木にとまっていた別のペア↓。


ウスバフユシャクのペアは12月から見ている。活動期間がけっこう長いフユシャクだ。

昔は冬に活動する昆虫などいないと思っていたが、こうして冬を選んで繁殖活動する蛾がいるというのは興味深い。


フユシャクの卵塊

毛のコーティング:卵塊表面の変化

前回の記事(【フユシャクの産卵&コーティング】)で紹介したフユシャク亜科のフユシャク(シロオビフユシャクかクロバネフユシャクあたり?)の卵塊。完成直後はフェルトのようだった卵塊の表面は質感が変わっていく。


産卵しながら行われる1層目のコーティングでは、貼り付けられた毛の向きはバラバラ。この時点では、かなり毛羽立っている状態。産卵を終えた後も卵塊に「毛の上塗り」をくり返すので、完成時には表面はしまってフェルトのような仕上がりになる。


やがて表面の毛は1度溶けて固まったかのように質感が変化する。


前回の記事を投稿した後、mixiの方で知人の虫屋さんから、毛を貼りつけるさいに分泌物も出しているのではないかというコメントをいただいたが、そう考えると繊維状のコーティングが固まって質感が変化するのも納得しやすい。
別個体のフユシャク♀と完成まもないと思われる卵塊↓


完成直後は繊維感があった表面は、その後一体化して硬質の膜のように変化していく。


卵塊だけを見ると、この中に蛾の卵が隠されているとは想像がつかない。卵を覆うコーティングは強固に見え、卵から孵った非力な幼虫が、この膜を突破できるのだろうか?──と心配になってしまう。
そもそも毛の下に卵がどのような形でいくつくらい産みつけられているのかもわからない──産卵時から毛でおおわれているため卵の状態は確認できていなかったわけだが……そうした疑問のいくつかが明らかになった過去の観察例を──、




1月上旬に鉛直の壁面に産みつけられたフユシャクの卵塊↑。膜化した表面には4月下旬に孵化した幼虫が作ったと思われる孔があいていた↓。


産卵1年後にはコーティングされた部分がはげ落ち、壁面に貼り付いた卵の殻(抜け殻)があらわになっていた。やはり毛で固められた部分は膜となり卵をおおっていたということだろう。卵は整然とかためて産みつけられていたことも確認できた。

丁寧なコーティングをするフユシャク♀

このタイプの卵塊をつくるフユシャクは産卵後(1層目のコーティングの後)も毛の上塗りをくり返す。小さな虫ながら、その丁寧さ・勤勉さには感心するばかり。新たな卵塊を見ていると、産卵を始めた翌日には完成していることが多いように思われる。しかし、中には3日間もコーティング(上塗り)行動を続けていたメスがいた。


産卵開始時には、まだ(卵がつまった)腹も大きく、腹端の化粧筆(フェイスブラシ)のような毛束もたっぷり残っている。産み始めの位置を基点に、この画像↑のメスの頭のあたりまで卵塊は拡張されていく↓。








産卵翌日には上塗りする腹端の毛もつきている状態だったが、それでもコーティング行動を続けていたメス。卵塊はすでに完成しているように見えるが、本能の《終了》スイッチが壊れて入らなかったのか? けっきょく丸3日はコーティング行動を続けていたことになる。
こうした念入りにコーティングをするフユシャク♀とは対照的に、コーティングが雑なフユシャクもいる。

列状の卵塊では毛のコーティングが雑!?

フユシャク亜科のフユシャク(冬尺蛾)の中には、列状の卵塊を作るものもいる。やはり腹端の毛で卵をおおうが、前述の丁寧なコーティングをするフユシャクに比べるとかなりザツな感じがする。


擬木に産卵していたフユシャク亜科のフユシャク♀↑(クロテンフユシャクやウスバフユシャクあたり?)。
翌日の卵塊↓。撮影角度を変えて、画面左が産卵開始側⇔画面右が産卵終了側。






産卵を開始した側では毛のコーティングが不充分で卵がのぞいている部分がある。この種類は産卵後の「毛の上塗り」はしないようだ。
露出した卵にひかれてか……小さなハチ(寄生蜂?)が卵塊を物色していたことも……↓。


やはり擬木に産みつけられていた別の列状卵塊↓。




3月半ばに一部の卵が壊れていた↑。殻の損傷は大きめ──孵化した幼虫が食したのか、外部の天敵によるものか?
3月の終わりにはほとんどの卵がカラになっていた↓が、殻の損壊の程度の違いが気になる……。


大半の卵は孵化したようだが、ところどころに孵化していない(孔が開いていない)卵が残っている。中央列の右端から8つ目の卵も未孵化だが、この卵には6日前にダニがついていた。


ダニが寄生したことで孵化できなかったのだろうか?
卵に寄生する蜂やダニがいるとすれば、丁寧なコーティングで仕上げた卵塊は被害を受けにくそうな気がする。だとすれば、労力を要す丁寧な仕事にはそれなりの見返り(生存率を高める)効果があるということになる。
フユシャクが産みつけた卵をわざわざ毛で覆うのには、霜付防止(防寒対策)や乾燥防止対策の意味合いがあるのではないかと想像していたが、卵にまとわりつくハチやダニを見て、(強固なコーティングには)寄生対策の意味もあるのかもしれないと考えるようになった。先の虫屋さんからいただいたコメントには、「冬に樹幹や小枝から採餌する小鳥のガラ類から逃れる効果」の可能性も指摘されていたが、視覚的には卵を隠す隠蔽効果があるので、そうした天敵対策の意味もあるのかもしれない。