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クビアカトラカミキリの模様

クビアカトラカミキリの模様



雑木林の草の葉の上にきれいな配色の昆虫がとまっていた。クビアカトラカミキリだった。このカミキリは時々目にするが、たいていすぐに飛び去ってしまってじっくり撮れたことがない。このときも何枚も撮れないだろうと思いながらそっと近づいて接写。


クビアカトラカミキリは足早に葉の上を移動したりするものの、意外なことに飛び去る気配はない。グルーミングでたびたび立ち止まるので予想外に撮りやすかった。上翅を開いては後翅をたたみ直そうとする仕草がくり返されて、どうやら後翅がうまく収納できずに手こずっている感じだった。




近くの葉へ飛び移る姿は見せたので全く飛べないわけではないようだが、飛翔コンディションは良くなさそうだ。
大きさの感じがわかるように恒例の1円玉比較を試みようかと思ったが、さすがに難しそうなので指先にとませらてみた。大きさは、こんな感じ↓。






この機会に上翅(翅鞘)のアップにも挑戦。




トウキョウトラカミキリの模様ヨコヤマトラカミキリの模様と同じように、上翅の白い模様は白い毛で描かれていた。
クビアカトラカミキリの赤・黒・白のカラーリングは緑の葉の上で映えて見えた。小さな昆虫は(天敵に)目立たない方が安全そうな気がするが……こうした目立つ配色が採用(?)されているということは……これには何か意味(警告パターン?)があるのだろうか?

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擬木を齧るヨコヤマトラカミキリ

擬木をかじるヨコヤマトラカミキリ@東京



前回、4月下旬に投稿したヨコヤマトラカミキリはギリギリ埼玉県側で見つけたものだったが、今回は東京都側の擬木の上にいた。


下翅がちょろっとのぞいているこのヨコヤマトラカミキリは、しきりと擬木に口をつけていた。最初は擬木上に落ちた花粉でも食べているのかと思ったが……花粉は見当たらない。どうやら擬木の表面を齧っているようだった。


場所を変えては齧っている。それにしても脚が長い……。




ひょっとして、これは産卵孔を開けようとしているのではないか?──ふとそんか考えが頭をかすめたが、「何で擬木に?」と首を傾げたくなる。後食のつもりだろうか?──とも考えてみたが、「何で擬木を?」と思ってしまう。結局この行動が何を意味するのか、よくわからなかった。

メッシュ構造の前胸と毛だらけの翅鞘(上翅)

ところで、ヨコヤマトラカミキリは前胸の表面構造がおもしろい。「透かし俵(すかしだわら)」と呼ばれるクスサンの繭を思わせる編目模様が入っている。


こんな凸凹構造だと、羽化のときに古い殻(蛹)から離脱しにくいのではないか──などと心配になってしまうが、逆に羽化直前に編目構造が形成されることで古い殻との剥離が進むのだろうか?──などとも思ってみたり(根拠の無い想像)。このメッシュ構造の意味についてもよくわからなかった。
前胸の表面はユニークなメッシュ構造だが、翅鞘(上翅)の表面には細かい毛が生えている。


翅鞘基部のえんじ色の部分も白い「ハ」の字模様も密集した微毛で描かれ、灰色に見える部分にも毛が生えているのがわかる。


ヨコヤマトラカミキリは大きさや動き、配色がムネアカオオアリに似ていて、「擬態している」と考えたくなる。。翅鞘(上翅)の赤い部分がムネアカオオアリの赤い胸、その下の(画面では右側の)灰色~黒の部分がアリの「丸みをおびた腹」っぽく見えるわけだが……灰色~黒の部分は光の加減で明るさを変える。これが「球面によるテカリ(反射率の変化)」であるかのような錯覚を生み、そこにあるはずのない「(アリの)腰のくびれ」や「(アリの)丸みをおびた腹(のテカリ)」を感じさせる理由ではないかと思う。


この画像↑では右翅鞘(上翅)の方が灰色の部分が多く見えるが、ちょっとした光の加減で左翅鞘(上翅)の方が灰色の部分が多く見えたりする↓。


体長7~10mmほどのヨコヤマトラカミキリと直径20mmの1円硬貨との比較↓。


今年はミズキの開花時期が遅め?

昨年はミズキが咲くのも早く、4月29日の大風でだいぶ散ってしまってGWはミズキの花が少なかった気がするが……今年はGWが明けても満開のミズキも見られる。


もちろん、早く咲き始めた木では散ってしまっているところも少なからず。


かと思えば、まだ蕾が多い開花中の木もある。


ミズキの花にカミキリがきていないか探してみたが、甲虫類ではコアオハナムグリやクロハナムグリ、アシナガコガネなどが多く、カミキリは確認できなかった。




ということで、以前撮ったミズキの花を訪れたヨコヤマトラカミキリとトウキョウトラカミキリの画像を再掲載↓。


※↑【ヨコヤマトラカミキリ@ミズキ】より


※↑【カミキリ@ミズキ満開】より
※追記:もう少し判りやすい画像があったので追記↓


※↑【東京のトウキョウトラカミキリ】より


ヨコヤマトラカミキリ&トウキョウトラカミキリ他

今シーズンもでてきたヨコヤマトラカミキリ



狭山丘陵では4月後半~5月前半に目にするヨコヤマトラカミキリ。今シーズンも発生を確認したということで。




背中の中央(上翅基部)がえんじ色で白いハの字模様が目をひく。ちょっとユニークな味わいのあるカミキリ。


背中中央のえんじ色はムネアカオオアリの配色に似ている。白いハの字模様はアリの腰のくびれを演出しているような気がしないでもない。ちなみにこのトレードマーク(?)=ハの字模様はキアイを入れれば(?)「ヨコヤマトラ」と読むことができる!?(*【ヨコヤマトラカミキリの模様】参照)。
こうした特徴的な模様は上翅表面に生えた細かい毛で描かれている。


ヨコヤマトラカミキリの体長は7~10mmほど。


擬木で今シーズン初のヨコヤマトラカミキリを見た後、ガードパイプの上に2匹目のヨコヤマトラカミキリを発見↓。


この個体は動き回ってなかなか撮らせてもらえず……移動しようとすると落下して見失うが……しばらく待っていると落ちていた小枝を登ってきた。




トウキョウトラカミキリ



今シーズン、何度か見ているトウキョウトラカミキリ。背中には「T」模様──「TokyoTora」の頭文字を背負っている(*)。




擬木の個体↑とは別に、ガードパイプにとまっているトウキョウトラカミキリも見つけるが……動き回ってろくに撮れないうちに落下。これも待っていると葉の上に登ってきた↓。


葉の上で何度も翅をたたみ直し、つくろっていた。


擬木上のカミキリ

ギボッチ(擬木ウォッチ)で見つけた他のカミキリも──。




シラケトラカミキリを見ると(「シラケトラ」→「しらけ鳥」の連想で)小松政夫を思い浮かべてしまうのは、僕だけであろうか?(【ど根性ぬけがら~シラケトラの唄など】)


桜が開花した頃から目にしているヨツボシチビヒラタカミキリ↑。


極小カミキリ(体長3~5mmほど)のヒシカミキリ↑。


ずんぐり体型のゴマフカミキリ↑は体長10~16mmほど。


ナカジロサビカミキリ↑は体長8~10mmほど。
カミキリに限らず色々な昆虫が出てきた。


トウキョウトラカミキリ:禿げると黒化?

純正感のあるトウキョウトラカミキリ@東京



狭山丘陵では3月の終わりから5月の初めにかけて見かけるトラカミキリ。カミキリの仲間としては珍しく標準和名に「東京」とついているが、トウキョウトラカミキリの背中には「TokyoTora」の頭文字「T」をかたどった模様(錨模様)が入っている。頭文字をトレードマークに背負ったカミキリ──ということで、そのトレードマークを使った表記で↓。


特に東京に多いというわけでもさなそうだが、なぜゆえに「東京」なのか?──素人的にはそんな疑問が浮かばないでもないが(基産地がたまたま東京だったのだろうか?)……いずれにしても標準和名に「東京」がついているのだから、東京産が由緒正しい感じがしてしまう。「東京産トウキョウトラカミキリ」は純正っぽい感じがするけれど、「埼玉産トウキョウトラカミキリ」というと、なんだか「オーストラリア産神戸牛」みたいで、ちょっとばったもん臭い感じがしなくもない?(あくまでもイメージ)
このトウキョウトラカミキリを親しみを込めて呼ぶなら「東京のトラさん」。「東京のトラさん」といえば渥美清演ずる、東京は葛飾柴又の「フーテンの寅」が思い浮かぶ。トウキョウトラカミキリの上翅には2つの点があり、これを「ひい(1)ふう(2)みい(3)」の数え方で「フーテン(2点)」と読めば「フーテンのトラ(カミキリ)」と呼べなくもない。
また、上翅の模様は逆さして「フーテン(2点)」を眉に見立てれば「笑みを浮かべた人面」にも見える──という特典(?)もついている。


──というネタ豊富な(?)模様は黒っぽい上翅の表面に生えた白っぽい微毛の有無によって描かれている。昨年4月の画像から↓。




(※↑昨シーズンの【TokyoToraカミキリの模様】より再掲載)
上翅(黒地)表面の白い微毛が濃い(密度が高い)個体ほど模様のコントラストは際立つ。

消失した「T」マーク・禿げると黒化!?



埼玉県側でみつけたトウキョウトラカミキリ↑──背中がやけに黒っぽい……よく見ると、トレードマークの「T」模様周辺が黒くつぶれていた↓。


拡大してみると、本来あるはずの領域で白い微毛が無いところがある。


上翅の形成段階でこの部分の微毛が作られなかったのか、あるいは羽化の際に微毛が抜け殻側に貼り付くなどして剥離してしまったのか? それとも羽化後にスレて禿げてしまったのか……デザイン塗装の不備は純正(東京産)ではなく、埼玉県側で見つけたばったもんだからであろうか?──というのはもちろんジョーク。東京都側でも以前「T」マークが消失したトウキョウトラカミキリを見たことがあった↓。


(※↑【東京のトウキョウトラカミキリ】より再掲載)
この個体も「T」模様周辺が黒くつぶれている。この部分は禿げやすいのだろうか? こちらの方が微毛の脱落領域が広く人面模様の目から口まできれいに消失している──かつてのメキシコの覆面レスラー・暗黒仮面エル・レオン・ティニブラス(ティニエブラス)を思い浮かべてしまうのは僕だけであろうか?

アカスジキンカメムシは死んで潤いが失われると黒くなるようだが(*)、トウキョウトラカミキリは微毛が抜けると黒くなる。全部抜けたオールハゲが黒化型になるのだろうか?


ナガメとヒメナガメの模様考

ヒメナガメの凝ったデザインに感心





美しい昆虫・カッコイイ昆虫は色々いるが、ほどこされた模様のデザインで選ぶとすればヒメナガメは外せない。ヒメナガメは植物の汁を吸う6~8mmほどのカメムシ。《菜の花につくカメムシ→ナガメ》の近縁種で、ナガメよりもやや小さいのでヒメナガメ。
模様は黒とオレンジ色のツートーンカラーで構成。配色はシンプルだが、デザインの方は凝っていて、これが見事でカッコイイ。




アカスジカメムシはそのままサッカーのユニフォームになりそうなデザインだが(実際ACミランのものがそっくり)、ヒメナガメはそのまま仮面に採用できるクオリティーのデザインだと思う。


こんな仮面↑があっても、ちっともおかしくはあるまい。アカスジカメムシの《シンプルなストライプ》も「よく自然物で実現したなぁ」と感心するが、ヒメナガメの《複雑にして調和のとれたデザイン》も「よくこんな凝った形が実現したなぁ」と感銘のようなものさえ覚える。カメムシもなかなかあなどれない。




ナガメをながめて考える模様の規則性



これはヒメナガメと同じところにいたナガメ。よく似ているが、模様がヒメナガメよりもシンプル。




狭山丘陵ではナガメの方が多いが、同じ場所でヒメナガメを見かけることも少なくない。


この2匹↑、見つけた時は同じ葉の上にいたのだが、2ショットを撮ろうと近づくと離れてしまった。ちょっと写りが小さめになってしまったが、ナガメとヒメナガメが同じ場所に混生しているということで。
近縁種ということで全体の印象はかなり似ているのだが、よくみるとオレンジ色(赤~黄)の条紋の形が違う。


ナガメ(単純)とヒメナガメ(複雑)を見比べると、条紋(筋紋)デザインの入り方・発展(?)のしかたに規則性のようなものがあるように感じる。
黒地の体にオレンジ色(橙色)の配色が筋状に入る場合、黒領域と橙領域をクッキリ分けつつ、バランスの良い配置──おおむね均等な密度で配置されているようにも見える。ヒトが見ると複雑な形に見えるが、自然の秩序(規則性)があって、この「調和」が「美しい」と感じるところなのだろう。
ナガメの単純な条紋(橙の筋)で分離された黒スペースの《疎》の部分にこれをバランス良く分割する拡張条紋が入るとヒメナガメのデザインになる。


地色の《疎》の部分に展開する条紋(筋紋)は、配色スペースを等密度に分割する配置を選ぶ──そんな規則性を感じる。
ナガメと似たような条紋配置のカメムシを並べてみた↓。


この↑前胸背板の模様に注目すると、どれも「縁に沿った条紋」+「地色スペースを二分する拡張条紋(中央の縦筋)」というデザインになっている。これにさらに拡張条紋が加わったのがヒメナガメのデザインではないかという気がする。
抽象的な例えだが……数字に置き換えると「00」は地色単色(模様無し)、「01」から配色ラインが加わり、数字が増えると基本デザインの条紋が太くなる。「09」までは同じデザインで配色ラインが太くなるだけだが、「10」になると、1つ位が《くりあがる》──これが拡張デザインというイメージ。
ナガメの模様の《くり上げデザイン》がヒメナガメの模様になるのではないか──と僕は密かに思っている。だとすると、ナガメの《くり下げデザイン》はどうなるのだろう?
前胸背板の模様で考えると、黒地スペースを二分する中央の縦筋がないデザインが《くり下げデザイン》だろう。そんな模様のカメムシもいる。ベニツチカメムシというのが、これにあたると思うのだが僕は撮ったことが無いので、在庫画像からオオホシカメムシを例に拡張デザインの規則性をイメージしてみる。


このように、一見複雑に見える模様(拡張デザイン)も、デタラメに模様が配置されるわけではなく、規則性によって生み出されてるような気がする。

全く系統の違う昆虫でも、模様の形成に同じような秩序(規則性)が働いているとするなら、しばしば似通った模様が出現するのは不思議なことではない。昆虫には擬態(似ていることで生存に有利な効果)とは考えにくいタダの「空似」も少なくない。
模様形成に共通する秩序があれば、空似はごく自然な現象で、その中から「たまたま似ていることで、生存率が高まる」というケースが発生した場合、その特徴は受け継がれ・濃縮して「擬態」としての意味を持つこともあるだろう。「擬態」は「似せよう」という意志があって獲得するものではなく、模様形成の秩序(規則性)による「空似」の延長上にたまたま出来上がったものだと考えると納得できる。
──というのはド素人の勝手な想像に過ぎないが、ナガメやヒメナガメを見ると、ついそんなことを考えてしまう。

ちなみにこれまでの画像は全て成虫。今回ナガメ・ヒメナガメ同じ場所にいた幼虫はこんな姿↓。


ナガメとヒメナガメの幼虫はよく似ているそうで、混生場所では僕には区別がつかない。幼虫は、ちょっと空目ちっく。



今回、ヒメナガメ&ナガメを撮っている時にみつけたウズラカメムシもついでに↓。




ウズラカメムシにはヒメナガメとはまた全然違う魅力を感じる。
そして同じ日、近くのサクラで見つけた羽化してまだ体色が定着していないミンミンゼミ↓。