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冬虫夏草な蛾!?

菌類のコンバットスーツ!? 冬虫夏草な蛾!?


ギボッチ(擬木ウォッチ)でかわったものを見つけた。菌類に侵された蛾(画面右を向いている)のようだが……(デビルマンの)デーモンに憑依されたかのような奇怪な姿が目をひいた。冬虫夏草の仲間で蛾の成虫に生えるキノコがあることは知っていたが……おそらくそれ──ガヤドリタケの仲間ではなかろうか?

それにしても、キノコに相当する突起の出方が絶妙なこのデザインは偶然なのだろうか? 猛々しく張り出した突起が戦闘モードの装甲っぽくも見える。《菌類のコンバットスーツ(鎧)》──特殊な菌類の感染によって変身能力を得た《冬虫夏草ヒーロー》なんていうイメージも湧いてきたりして。
キノコ・菌類方面のことはよくわからないが……変身後(?)の姿がおもしろかったので、色々な角度から撮ってみた。







この形から、オカモトトゲエダシャクを連想した。

しかし、よく見るとオカモトトゲエダシャクとは違う……大きさも、オカモトトゲエダシャクより小さい蛾が宿主だった。


謎のガヤドリタケ!?

冬虫夏草については「(植物を思わせる)キノコが生えた昆虫の姿から《冬は虫・夏は草となる》と考えられて名付けられた」という由来くらいしか知らなかっので、今回みつけたモノの正体を調べてみようと図書館をハシゴし『原色冬虫夏草図鑑』(清水大典/誠文堂新光社/1994年12月)と『カラー版冬虫夏草図鑑』(清水大典/家の光協会/1997年9月)を借りてきた。両方とも立派な本だったので、該当候補はすぐに見つかるだろうと思って「チョウ(鱗翅)目に生ずる種」のページをめくっていったのだが……ピッタリくるのは見当たらなかった。
蛾の成虫に生ずる冬虫夏草は意外に少なく(蛹や幼虫に発生するものが多い)、紹介されていたのは、ガヤドリナガミノツブタケ・アメイロスズメガタケ・ガヤドリキイロツブタケ・ジュズミノガヤドリタケ・ハナサナギタケ(蛾の蛹・幼虫・まれに成虫に生ず)だけだった(あとは分布がアメリカの Cordyceps isarioides)。
インターネットでも検索してみたが、近いのはガヤドリナガミノツブタケだろうか。しかしヒットした画像に比べると、今回みつけたものはキノコにあたる突起部分が少ないし、左右同じような位置から生じていて規則的(対称性がある)なところもひっかかる。突起が少ないのはあるいは宿主の蛾が小さいことも関係しているのかもしれない。あるいは、また別の未知な(?)種類なのか……。
結局、今回みつけた《冬虫夏草菌に侵されたとおぼしきもの》の正体は現時点ではよくわからずにいるわけだが……いずれにしても、見た目がおもしろかったので投稿してみた。

追記:その後のガヤドリタケ!?


1月22日の大雪(東京では積雪が23cm)で雪に埋もれたはずだが、雪融けあとも同じ場所に健在だった。


クロオビフユナミシャク♂♀卵他

クロオビフユナミシャクのオス・メス・卵


クロオビフユナミシャクは冬に出現するフユシャク(冬尺蛾)のひとつ。見た目は普通の蛾──なのはオスだけ。メスは翅が退化して飛ぶことができない。オスは11月下旬から目にしていたが、メスはこれが今シーズン初個体↓。

クロオビフユナミシャク♀がとまっていたのは擬木だが、小さな空洞に卵が産みつけられていた。

よく見ると、このクロオビフユナミシャク♀は、右の翅がやや大きく形もちょっとヘン!? 本来の形である左翅と比べると、違っているのがわかる。
フユシャク♀の翅は蛹の段階で1度形成されたものがアポトーシスで萎縮するらしい。今年2月に蛹の殻(抜け殻)をつけたシロフフユエダシャク成虫♀を見ているが、蛹の翅部分が成虫の翅より大きかったので(*)、なるほどと納得していた。
このクロオビフユナミシャク♀の右翅が大きめなのはアポトーシス不全!?なのだろうか?
本来のフォルムと比較できるように、昨シーズン撮影したクロオビフユナミシャク♀の画像を再掲載↓。

(※【フユシャク3種~12月中旬の昆虫】より↑)

(【クロオビフユナミシャク♀@桜ほか】より↑)

クロスジフユエダシャク単独♀


やはり擬木にとまっていたクロスジフユエダシャクのメス。前の記事でもオスとのペア・ショットを5例あげているが、単独♀ショットということで。
小さいながら4枚の翅がハッキリ確認できる。



カバエダシャク


擬木にとまっていたカバエダシャク。フユシャクが現われる頃に目にする蛾。

本来なら翅の先端近くに白紋があるのだが、この個体では白紋が薄く、無いようにも見える。
本来の白紋が写っている画像から──↓。

フユシャクと発生時期が重なっているカバエダシャク。フユシャクと同じ「シャクガ科」の蛾だが、こちらは♀にもちゃんとした翅がある(のでフユシャクとは呼ばない)。


擬木を齧るヨコヤマトラカミキリ

擬木をかじるヨコヤマトラカミキリ@東京


前回、4月下旬に投稿したヨコヤマトラカミキリはギリギリ埼玉県側で見つけたものだったが、今回は東京都側の擬木の上にいた。

下翅がちょろっとのぞいているこのヨコヤマトラカミキリは、しきりと擬木に口をつけていた。最初は擬木上に落ちた花粉でも食べているのかと思ったが……花粉は見当たらない。どうやら擬木の表面を齧っているようだった。

場所を変えては齧っている。それにしても脚が長い……。


ひょっとして、これは産卵孔を開けようとしているのではないか?──ふとそんか考えが頭をかすめたが、「何で擬木に?」と首を傾げたくなる。後食のつもりだろうか?──とも考えてみたが、「何で擬木を?」と思ってしまう。結局この行動が何を意味するのか、よくわからなかった。

メッシュ構造の前胸と毛だらけの翅鞘(上翅)

ところで、ヨコヤマトラカミキリは前胸の表面構造がおもしろい。「透かし俵(すかしだわら)」と呼ばれるクスサンの繭を思わせる編目模様が入っている。

こんな凸凹構造だと、羽化のときに古い殻(蛹)から離脱しにくいのではないか──などと心配になってしまうが、逆に羽化直前に編目構造が形成されることで古い殻との剥離が進むのだろうか?──などとも思ってみたり(根拠の無い想像)。このメッシュ構造の意味についてもよくわからなかった。
前胸の表面はユニークなメッシュ構造だが、翅鞘(上翅)の表面には細かい毛が生えている。

翅鞘基部のえんじ色の部分も白い「ハ」の字模様も密集した微毛で描かれ、灰色に見える部分にも毛が生えているのがわかる。

ヨコヤマトラカミキリは大きさや動き、配色がムネアカオオアリに似ていて、「擬態している」と考えたくなる。。翅鞘(上翅)の赤い部分がムネアカオオアリの赤い胸、その下の(画面では右側の)灰色~黒の部分がアリの「丸みをおびた腹」っぽく見えるわけだが……灰色~黒の部分は光の加減で明るさを変える。これが「球面によるテカリ(反射率の変化)」であるかのような錯覚を生み、そこにあるはずのない「(アリの)腰のくびれ」や「(アリの)丸みをおびた腹(のテカリ)」を感じさせる理由ではないかと思う。

この画像↑では右翅鞘(上翅)の方が灰色の部分が多く見えるが、ちょっとした光の加減で左翅鞘(上翅)の方が灰色の部分が多く見えたりする↓。

体長7~10mmほどのヨコヤマトラカミキリと直径20mmの1円硬貨との比較↓。


今年はミズキの開花時期が遅め?

昨年はミズキが咲くのも早く、4月29日の大風でだいぶ散ってしまってGWはミズキの花が少なかった気がするが……今年はGWが明けても満開のミズキも見られる。

もちろん、早く咲き始めた木では散ってしまっているところも少なからず。

かと思えば、まだ蕾が多い開花中の木もある。

ミズキの花にカミキリがきていないか探してみたが、甲虫類ではコアオハナムグリやクロハナムグリ、アシナガコガネなどが多く、カミキリは確認できなかった。


ということで、以前撮ったミズキの花を訪れたヨコヤマトラカミキリとトウキョウトラカミキリの画像を再掲載↓。

※↑【ヨコヤマトラカミキリ@ミズキ】より

※↑【カミキリ@ミズキ満開】より
※追記:もう少し判りやすい画像があったので追記↓

※↑【東京のトウキョウトラカミキリ】より


早春の天牛ヨツボシチビヒラタカミキリ

《早春の天牛》ヨツボシチビヒラタカミキリ




毎年、桜が開花する頃に見かけるようになるヨツボシチビヒラタカミキリ──なので(個人的には?)《早春の天牛》のイメージがある。今年は、東京都心での桜(ソメイヨシノ)の開花宣言が3月21日にあった(気象庁発表)。狭山丘陵の開花は都心よりも数日遅れる。そしてこの周辺でもぼちぼち開花が始まったので、そろそろ……と期待していたヨツボシチビヒラタカミキリを確認。
今年の初ヨツボシチビヒラタカミキリはギリギリ埼玉県側でみつかった。そして東京都側の擬木で2匹目をみつける。飛んで来て間もないのか、下翅が少しのぞいていた。



同じ個体だが、体の表面に生えた細かい毛がわかる画像↓。意外に毛深い。

ちなみに、ここ5年の《東京の桜(ソメイヨシノ)開花日》と【狭山丘陵のヨツボシチビヒラタカミキリ出現確認日】をふり返ってみると次の通り。
・2012年……《3月31日》/【4月9日】
・2013年……《3月16日》/【3月16日】
・2014年……《3月25日》/【3月31日】
・2015年……《3月23日》/【3月30日】
・2016年……《3月21日》/【3月29日】

他にも出ていた甲虫類から




やはり名前に「ヒラタ」が入る甲虫類ということで──擬木の上にいたクロムネキカワヒラタムシ。細長い体はちょっとカミキリっぽくも見えるが、カミキリムシ科ではなくヒラタムシ科の昆虫。


ゾウムシの仲間も何種類かいたが、見かけるとカメラを向けたくなるのは例によってミヤマシギゾウムシ。
極小象虫では、レロフチビシギゾウムシもいた↓。

ついでに先日撮ったノミゾウムシも……↓。


ネット上の画像を見ると、ムネスジノミゾウムシというのに似ている気がするが、よくわからない。ゾウムシというと、ちょっともっさりしたイメージがあるが……このゾウムシは跳ねてワープしたかのように(?)姿を消す。そのジャンプ力のためか後脚が太い。この太い部分が(ヒトの)太ももに見える角度では、まるで土下座をしているかのよう!?

ちょっとビックリしたヤニサシガメの捕食シーン


カメムシの仲間も色々見られたが……その中で目を引いたのが、ヤニサシガメ幼虫の、この捕食シーン。捕らえられていた獲物はマツトビゾウムシだった。ここは先日マツトビゾウムシ新成虫の脱落性牙状大顎突起(*)を確認した場所──松の近くの擬木で、マツトビゾウムシを何匹か見ている。そしてこの近くにはヤニサシガメも多い。少し前にもマツトビゾウムシがヤニサシガメに捕食されている場面にでくわしたことがあった。
餌食になったマツトビゾウムシに脱落性牙状突起がついているかどうか、確かめるべく撮ってみてビックリ!

マツトビゾウムシの《牙》は左側にだけ残っていたが、驚いたのはそこではなく──ヤニサシガメが口吻をマツトビゾウムシの口に突っ込んでいたことだった。ゾウムシの仲間は装甲が頑丈だというが……ヤニサシガメが口吻を突き刺すことができるウイークポイントが、こんなところにあったとは予想していなかった。

ついでに先日撮った蛾



つい先日【春先のぷちタヌキ?サカハチトガリバ】で紹介したばかりだが……ネコ耳のような毛束突起を見ると、やはり撮りたくなってしまう。
やはり擬木にとまっていたキレイな蛾=ヤマトカギバがいたので撮ってみた↓。

3月は暖かい日もあったが、寒の戻りで擬木の昆虫はしばらく少なかった……しかし桜が開花して、ようやく春の虫たちも出てき始めた感じがする。
ということで、マンガ『ちびまる子ちゃん』の「友蔵心の俳句」にならって……、



※「ギボッチャー」=「擬木ウォッチャー」


プラスチック食の蛾!?/タヌキ顔の蛾!?他

緑地の柵や手すりには木を模した擬木が使われていることが多い。コンクリート製やプラスチック製だが、わざわざ天然の木に似せてあるのは自然の景観との調和を意識したためだろう。本物の木を使った柵や手すりも無いことはないが、虫に食われたり腐食してボロボロになっているところも多い。メンテナンスや寿命のことを考えると木材より擬木の方が便利なのだろう。
僕が虫見で歩くギボッチ(擬木ウォッチ)コースではプラスチック擬木が使われている。
プラスチック製の擬木ならば虫に食くわれる心配もない……と思いきや──!?

プラスチック擬木をホストとする「ど根性蛹」!?


プラスチック擬木の表面から蛹(既に羽化したあとの抜け殻)が生えていた。
樹木の幹に「ぬけがら(蛹)」を残して羽化するスカシバガという蛾によく似ている。
他にもプラ擬木で発生した!?蛾とおぼしき蛹があちこちで見つかった。


実は昨年も3月に同じど根性蛹を見ている。今年も複数見られたということは、この虫にとってプラスチック擬木からの羽化は、もはや定番となっているのだろう。
良く似たスカシバ(蛾)の幼虫は木にもぐりこんで内部を食べて育つが……この「ど根性蛹」は幼虫時代、擬木内部でプラスチックを食べて育っていたのであろうか!?


「ど根性蛹」がプラ擬木内部からはい出てきて、ここで羽化したことは疑いようがない。
ちなみに昨年撮った、よく似たコスカシバではないかと思われる蛾の蛹↓

サクラの幹からのぞくコスカシバ(と思われる蛾)の蛹(抜け殻)↑はしばしば目にする。幼虫がもぐりこんだ木の内部を食べて育つのは不思議ではない。しかし、自然界には存在しなかったプラスチックのような分解しにくい素材を食べる昆虫がいるとは、にわかに信じられない。

プラスチックを食って育つ虫がもしいたとしたら……幼虫がプラスチックを分解するしくみを調べ《増え続け処分場所に困窮しているプラスチックゴミ》の処理に応用できるのではあるまいか?──などと、妄想が広がってしまう。

しかし実際は……プラスチックを食して成長する虫がいるとは思えない。
では、どうしたら、こういう状況が生まれるのだろう?
考えられる可能性としては──、
《他の場所で育っていた幼虫が蛹になるため食樹を離れ、擬木の隙間(直射日光が当る表面の劣化や、内部との温度差による膨張差などで剥離が生じてできた隙間?)に潜り込んで蛹になった》という可能性。プラスチックを食べて成長するとは考えにくいから、成長に必要な養分は他で得ていたとすると、こうしたケースが思い浮かぶが……ホストの樹皮下で育った幼虫がわざわざ1度そこから出て擬木に入りなおすという面倒なことをするだろうか?──と思わないでもない。
他に考えられる可能性を思いめぐらせてみると──、
《擬木に生じた隙間内部には苔やカビなどが発生していて、幼虫はそれを食して成長した》というシナリオ。
擬木に卵を産みつける蛾は少なくない。その多くは孵化後移動したり餓死したりするのだろうが……広食性の種類なら、そんなところに活路を見いだす幼虫がいてもいいかもしれない?

色々想像は広がるが、確たることはわからない。
謎めいた蛹(の抜け殻)について考えながら歩いていると、さらに妄想が飛躍するものを目にした。
「プラスチックの擬木に穿孔する蛾ばかりか、金属の柵に穿孔する昆虫もいるというわけか!?」
鉄の柵が虫に食われないよう、虫たちに向けて鉄柵内部に穿孔しないよう禁止を訴えるプレートがあったのだ!?

ということは、このあたりの虫たちには、この告示文が読めるということなのであろうか? プラスチックや鉄を食うこともさることながら、文字が読める昆虫おそるべしっ!
……というのはもちろんジョーク。
しかし、そんなことまで妄想を展開させた「ど根性蛹」おそるべしっ!

謎の「ど根性蛹」には何だか化かされたような気分だが……「化かす」と言えば「タヌキ」。
──という強引な展開で、プラ擬木で見かけた「タヌキ顔」の蛾もついでに……。

キアイを入れればタヌキ顔に見える蛾!?



サカハチトガリバという春に出現する蛾。この個体↑は羽化不全だった↓。

本来の姿はこんな↓

背中の中央(前翅後半の褐色部分)が金色っぽくも見える、意外に美しい蛾。
このとろ雑木林沿いの擬木や柵でよく見かける。これはまた別の個体↓


さらに別個体のサカハチトガリバ↓。


やっぱりタレ目のタヌキ顔に見えてしまうのは僕だけであろうか?

春めいてきて昆虫も増えてきた


コツバメはスプリング・エフェメラル(春のはかない命)と呼ばれるチョウの1つだそうで、遊歩道の路面に降りていた。飛ぶ気配がないので放置すると自転車に轢かれそうなので指に載せて植込みへ移動させた。同じ日、ヒオドシチョウ(これは越冬明けのチョウ)も何匹か目にした。画像はクヌギの幹で翅を広げていた個体。チョウでは他にミヤマセセリやアゲハ(ナミアゲハかキアゲハかは確認できず)、キタキチョウ、テングチョウなども目にした。甲虫類も色々出ていた。

トラフコメツキもこの時期によく見かける。同じ時期に見かけるようになるナカジロサビカミキリも出ていた。



このナカジロサビカミキリは今年初。今年3種類目のカミキリということになる。ちなみにこれ以前の2種類はヘリグロチビコブカミキリキボシカミキリで、いずれも1月の確認だった。これからさらに色々な種類が見られるようになるだろう。
カミキリも幼虫が木に穿孔する昆虫だ。ときに家具製品等から羽脱する強者もいるというが、プラスチック擬木から出てくるカミキリはさすがにいないだろう……。