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ギボッチ&桜っちで冬尺蛾

緑地の擬木柵などは昆虫観察の意外なスポットだったりする。そんな擬木を中心に虫探しをする「擬木ウォッチ」を僕は略して「ギボッチ」と呼んでいる(ちなみに擬木ウォッチをする「擬木ウォッチャー」は「ギボッチャー」)。そして毎年この時期になると、イチモジフユナミシャクやチャバネフユエダシャクなどフユシャクががよくみつかるサクラにも注目することになる。「擬木ウォッチ」が「ギボッチ」なら「桜ウォッチ」は「桜ッチ」ということで。

イチモジフユナミシャク♀の理想の美麗個体は?



桜並木ぞいのフェンスの支柱に登っていたイチモジフユナミシャク♀。珍しい種類ではないのだが、美麗個体となると目にする機会は、そう多くない。フユシャクなのでメスの翅は退化していて小さい。この前翅が青~緑がかったメスはキレイでお気に入りなのだが、この♀はほとんど青みが無かった。


イチモジフユナミシャク♀の腹部は白っぽく、背中の節ごとに対になって並ぶ黒紋と側面に並ぶ輪状紋があるのだが、この♀↑の腹には白い鱗粉の中に黒い鱗粉も散在してごま塩模様になっていた。
苔むしたサクラのやや高いところにとまっていたイチモジフユナミシャク♀↓。ぷち木登りして撮ってみたが、これも青みが薄い個体だった。


サクラで見つかるイチモジフユナミシャクは、日陰側にいることが多い。このメス↑も日陰側にいたので引きの画像はフラッシュ強制発光で撮影。晴れた日の桜ッチは(冬の太陽は角度が浅いので)逆光がかなりストレスになる。日陰側に多いというのは、鳥など捕食者から見えづらい逆光ポジションを選んでのことなのかもしれない。
やはりサクラの日陰側にいた、メスとは似ても似付かないイチモジフユナミシャクのオス↓。


サクラの日陰側ではないが……サクラの近くにある案内板の支柱の日陰側にとまっていたイチモジフユナミシャク♀↓。


このメス↑は若干青みがあったが、黒い鱗粉が入ったごま塩模様になっていた。
イチモジフユナミシャクは夜行性なので昼間はじっと動かないことが多いのだが……擬木の上を歩き回っていたイチモジフユナミシャク♀↓。


頭を起こし、小さな翅をやや立てて歩いていた。静止モードの姿勢とはずいぶん感じが違う。擬木支柱のふちで止まったところを撮影↓。


このメスは翅に関しては淡い水色でキレイな部類。水色の前翅に黒い帯が走っている個体もいるが、このメスは黒帯が途切れている。腹は白い部分に黒い鱗粉が混じって紋が不鮮明なのが、(ヒトの美観上?)ちょっと残念。


この後、このメスはまた歩き始めた。歩く時は翅を持ち上げ、触角を開いて先端を前に向けていたが、息を吹きかけると触角を倒して静止した。


翅を上げているので腹部側面の輪状紋がよく見える(ごま塩模様になっているのがちょっと残念)。小さな頭部と長い脚が印象的……。


サクラの枝にとまっていたイチモジフユナミシャク♀↓。


水色の前翅はやや色が薄いが、白い腹の黒い紋はクッキリキレイに見える。


個人的な好みでいうと……前翅の青みが強く、できれば黒い帯模様がクッキリ入り、腹はパールホワイトに黒い紋が明瞭なメスが、理想的な美麗モデルなのだが……完璧な個体にはなかなか出会えない。

あわいブルーの冬尺蛾
イチモジフユナミシャク♀は地衣類擬態!?

チャバネフユエダシャク



やはり桜ッチで見つかることが多いチャバネフユエダシャクのメス。イチモジフユナミシャク♀とはまた違った味わいの存在感がある。


イチモジフユナミシャク♀は個体によって、かなり美麗度(?)に差があるが、チャバネフユエダシャク♀では、さほど当たりハズレ感はない。大小体格差があったり産卵前後で体型は変わるていど。
産卵ダイエット(?)で、いくらか腹が凹んできたチャバネフユエダシャク♀↓。


木製の手すりの上にいた産卵前の豊満なチャバネフユエダシャク♀↓。




こんなホルスタインちっくなメスとは全く似ていないチャバネフユエダシャクのオス↓。




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妖虫!?ぷちドラゴン~擬木の幼虫

葉上のドラゴン!?!妖虫ウコンカギバ



キアイを入れれば(?)、鼻先にユニコーンのような長いツノをもつ龍に見える!?
これまでも何度かネタにしてきた、あの生物と、また遭遇!


葉の上に乗るプチサイズの龍!?──《妖虫》感満載。






──ということで、これはウコンカギバという蛾の幼虫。見つけたときはガードパイプの支柱のてっぺんにいた↓。




食植物から落下した幼虫が枝先に戻ろうとして誤ってガードパイプや柵などを登ってしまい、てっぺんで行き場を失いたたずむ姿は、ありがちな光景。
ウコンカギバは珍しい昆虫ではないのだろうが、こういう状況でもなければ、なかなか目につくものでもないので、出会った時にはしばし見入ってしまう。






チョウやガの幼虫の腹脚は尾脚(第10腹脚)を含め5対が基本だそうだが、ウコンカギバ幼虫は尾脚が無くて4対。
今回、ガードパイプ上で見つけたウコンカギバ幼虫だが、食植物から離れていたため、飢餓状態にあるなら食植物に戻せばすぐに食事を開始するかもしれない。そう考えてホストと思われるカシの若葉に移してみたのだが……葉を食べるようすは観察できなかった。カシの枝先が接していたワイヤーフェンスに登り始めてしまったので、(食べやすそうな)コナラの若い葉へと再移動。ドングリから発芽した若い葉にとまらせて撮ったのが葉上の画像ということになる。


以前見つけたウコンカギバ幼虫は、コナラの若葉に移すとほどなく食べ始めたが(*)、今回の幼虫は葉をかじる気配も見せなかった。しかし後日、現場をのぞいてみると、幼虫の姿は見当たらなかったものの、幼虫がいた葉には食痕が残されていた。


ウコンカギバ幼虫の奇妙な突起は何のため?

ウコンカギバ幼虫の特徴と言えば、背中&腹端から伸びる異様な突起だろう。いったいこの器官は何のためのものなのだろう? その意味・役割りは気になるところ。
奇妙なスタイルの昆虫ということで頭に浮かぶ可能性としては……捕食者たちの目を欺くため──ボディーラインをかく乱(エサである虫に見えないように)する隠蔽効果でもあるのだろうか?
あるいは捕食者たちが「引いてしまう」ような威嚇効果・忌避効果でもあるのだろうか?
それとも、ひょっとして、何らかの感覚器官?
でなければ、奇妙な姿は生存率を高める積極的な意味などない単なる変異で……種としての生存を脅かすほどのデメリットではない特徴が、たまたま受け継がれているだけなのだろうか?

幼虫時代は奇妙な姿をしているウコンカギバだが、成虫(蛾)を見ると、さほど変わったところはない。成虫の体には異様な突起物はないわけだが……ということは、幼虫時代の突起物はきれいに成虫の体内に収まって(吸収されて)いることになる。
とすれば、幼虫の体に生えた奇怪な突起物は、幼虫時代には使われない余剰成分──《成虫になるときに使われる素材(養分)》の貯蔵庫なのではあるまいか?
ちょっと(エネルギー貯蔵庫としての)ラクダのこぶを連想した。
ホントのことは解らないが、ユニークにして謎めいた容姿を見ていると想像は尽きない。

柵や擬木の迷える幼虫たち



擬木の上ではカギシロスジアオシャク幼虫がさまよっていた。ウコンカギバ幼虫ほどではないが、カギシロスジアオシャクの幼虫も背中に突起がある。カギシロスジアオシャク幼虫は展開するコナラの芽についていると背景に紛れてしまうので、この突起には隠蔽擬態の効果があるように思う。腹脚の数は尾脚を含めて2対。


擬木上では色々な幼虫やクモが徘徊しているので、そのしおり糸(?)が残る。そこを歩き続けると残された糸を拾ってしまいがち……。このカギシロスジアオシャク幼虫も突起などに糸が絡んでいた。
この時期、擬木では色々な幼虫を目にする。




5月に可憐な姿を見せるアカシジミ(チョウ)はまだ幼虫↑。
ウラナミアカシジミの幼虫↓もよく見かけるようになった。


少し前にユニークな姿の成虫がみられたオカモトトゲエダシャクも、もう幼虫が見られる。中にはずいぶん育っているものもいた↓。


オカモトトゲエダシャクは成虫(蛾)になると可変式の翅がメカニカルでカッコ良いのだが……幼虫時代は鳥糞のようで、だいぶ印象が違う……。
冬に繁殖活動し、ホルスタインちっくなメスが人気(?)のチャバネフユエダシャクも幼虫がだいぶ育ってきた↓。


イモムシ・毛虫のたぐいも多いが、それ以外にも色々な幼虫が見られる。


おそらくニホントビナナフシの幼虫だと思うが↑……その足元──擬木表面には幼虫やクモのものと思われる糸が残っている。
ホストの樹から離れた幼虫(もしくは飛ぶことができない虫)がエサの葉がある枝先を目指して高い方へと移動する──その習性から、擬木や柵などを登ってしまい、てっぺんで行き場を失って徘徊することを僕は《擬木遭難》と呼んでいる。食植物から離れ、飢餓状態の(栄養状態が悪そうな)虫も多い。
擬木の上には強風で落ちた葉や植物片などが乗っていることもあり、これを食すものもいる。


擬木上の植物片をあさるナナフシモドキ(ナナフシ)の幼虫↑。《擬木遭難》してエサにありつけずなかった虫は餓死してその命は無駄になってしまうのか……というと、そうでもない。擬木の上にはやはり遭難した捕食性の幼虫やクモなどもいて、彼らの命をつなぐ役にはたっている。捕食性の虫たちにとっては意外に良い狩りの場となっているようで、こんな人工物の上にも生態系のドラマを垣間みることができる。


欄干を徘徊するナナフシモドキ(ナナフシ)幼虫を捕えたアリグモ↑。
擬木の上でイモムシの体液を吸っていたヤニサシガメの幼虫↓。




4月上旬の柵・擬木:カミキリなど

柵・擬木上のカミキリなど甲虫類



狭山丘陵ではこの時期よく出会うトウキョウトラカミキリ。ぎりぎり埼玉県側の鉄柵上で見つけた個体だが、標準和名に「東京」とあるので「埼玉産トウキョウトラカミキリ」は「オーストラリア産神戸牛」っぽい感じがしないでもない!? 葉にとまらせて撮った同個体↓。


同じ狭山丘陵の東京都側で見つけた純正!?(東京産)トウキョウトラカミキリ↓。


個人的に「東京」にこだわるのは、背中のイカリ模様が「TokyoTora」の頭文字「T」にみえるため。名前も産地もトレードマークも「東京」で統一感がある方がスッキリする!?
撮影中落ち葉の上に落下した純正!?トウキョウトラカミキリ──背中の模様は「T」に見える↓。


毎春、トウキョウトラカミキリに少し遅れて現れるトゲヒゲトラカミキリも出てきた。


ぎりぎり東京都側の鉄柵上にいたヨツボシチビヒラタカミキリ↓。


ガードパイプ上のヨツボシチビヒラタカミキリ↓。


落ち葉の上に移動して撮ったもの↓。




擬木の上にいたヨツボシチビヒラタカミキリ↓。






やはり擬木の上で見つけた、とてもキレイなカミキリ──ヨツボシチビヒラタカミキリをデカくして赤を加えたゴーヂャス版といった感じのアカネカミキリ↓。


美しいカミキリだったのに、鮮明に撮れず残念……(飛び去ってしまった)。珍しいカミキリではないようだが、ギボッチ(擬木ウォッチ)ではあまり見たことが無い。
欄干上を走り回っていたヒシカミキリを見つけたが、動き続けてうまく撮れず……落ちていた枯れ枝にとまらせてみたところ、ようやく静止した↓。










カミキリではないが……甲虫類ということで。小ぶりながら赤い宝石のような輝きを放つファウストハマキチョッキリ。




光沢昆虫を見たまま美しく撮るのは難しいが……ファウストハマキチョッキリも画像にするとだいぶキラキラ感が目減りしてしまう……。もう少しキレイに撮りたいものだが……いつもかなわぬうちに飛び去ってしまうのであった……。
ついでに、立派な触角が目をひくヒゲコメツキのオス↓(立派な触角はオス限定)。




擬木上の《!?》~ガヤドリタケなど~

ギボッチで見つけた冬虫夏草な蛾:その後

【ギボッチ】とは「擬木ウォッチ」のこと(略称)──というのは僕が冗談半分でつけた呼び名だが、緑地周辺の擬木柵では色々な昆虫・小動物を見ることができる。擬木にとまっている虫は見つけやすいので、これを重点的に見て歩くのが「ギボッチ」。ちなみに「擬木ウォッチ」をする人のことを「ギボッチャー(擬木ウォッチャー)」という……というのも僕の造語。
ギボッチでは昆虫やクモ、爬虫類などを想定しているが、ときに予想していなかったモノにであうこともある。1月に投稿した【冬虫夏草な蛾!?】──(おそらく)蛾を宿主とする冬虫夏草・ガヤドリタケの一種もその1つだった。


これはそのとき(1月)に撮影した画像↑。奇怪ながら妙にカッコ良いデザインに驚かされた。冬虫夏草菌におかされた蛾であろう。虫に寄生するキノコを一般的に「冬虫夏草」と呼ぶ(広義)。虫から生えたキノコを見た人が「冬の間は虫・夏には草(キノコ部分が植物と認識されて)となる摩訶不思議な生き物」だと考えたことが名の由来らしい。狭義の「冬虫夏草」──チベット等に生息する生息するオオコウモリガ(日本には生息していない)幼虫に寄生する種は「不老長寿の薬」として用いられていたそうな。「昆虫と植物(実は菌類)の合体」というあり得ない感のある現象を実現させているのだから、その神秘のパワーにあやかれば「不老長寿」というあり得ない現象も実現しうるのではないか──という発想はわからないでもない。
さて、1月に擬木の上でみつけたガヤドリタケの一種とおぼしきモノだが……その後、大雪が降って(東京都心で最大積雪23センチを記録※狭山丘陵ではそれ以上)、雪にしっかり埋まっただろうガヤドリタケの一種はどうなっただろうと思っていた。擬木上の雪が溶けた頃に見に行ってみると、同じ場所に健在だった。2月下旬に入って改めて撮影した画像が↓。


大雪の前と比べると、わずかに欠けた部分はあったが、意外に頑丈なようだ。






擬木の上に初めてこのガヤドリタケ@蛾を見た時は白っぽいゴミのように感じたのだが……その後、同じような白いゴミ風のものが目に入った↓。

デーモンに憑依されメデゥーサ化した蛾!?



こちらは擬木の支柱──鉛直面にとまった蛾からガヤドリタケが発生していた。ガヤドリナガミノツブタケというのに似ている。








この角度から見ると、蛾の眼がある頭部がよくわかる。頭の周辺から伸びたキノコ(にあたる部分?)を見ているうちに、頭から毒蛇を生やしたメデゥーサ(メデューサ/ギリシア神話に登場する怪物)のイメージが思い浮かんだ。

変身前の準備段階!?の蛾

1月にギボッチで、冒頭のガヤドリタケ@蛾を見つけたとき、近くで「もしかすると、これがキノコの生える前の感染死した蛾ではないか?」と思えるモノも見ていた。


冬虫夏草は虫が生きているときに感染し、生きた虫の体内で菌糸を蔓延させるそうだ。キノコができきる最後の段階になって宿主は死ぬそうだが、これはその段階なのかもしれない。






この状態から菌糸が外側にもまわってキノコにあたる突起物が伸びてくると、前述のような形になりそうな気がする。このあとどうなるのか気になるところ。
さて、以下はふろく。

ギボッチで想定外の出会い:いる?いない!?いたら…いれば!?!

ギボッチで探すのは主に昆虫だが、想定外のモノに遭遇して「!?」ということはたまにある。


擬木の上には時々鍵や手袋など……予想していなかったもの(虫でないもの)が置かれていることがある。もちろん、そんなものが自力でで擬木の上に登ってくるワケはないのだから……おそらく、誰が気づかずに落としていったものを通りかかった別の人が見つけて、(落とし主が探しに戻ってきた時に判りやすいように)擬木の上に置いておくのだろう。
しかし……鍵や手袋なら、何かをポケットから出し入れするさいに落ちてしまい、それに気づかないということもあり得ようが、入れ歯を落として気づかぬはずがない(それこそ「話<歯無し>にならない」)。
いったい、どうしたらこんな状況が成立しうるのか──と首を傾げてしまう。まず頭に浮かんだ状況は……ここで事故or事件があって老人が倒れ、入れ歯が飛ぶ。犯人は発覚を怖れて遺体を運び去るが、入れ歯までは気がつかず現場に残され……それが第三者の手によって、擬木上に置かれたというシナリオ。
だが、詳しい人によると、これは治療途上のものらしく、持ち主は既に新しいものを利用しているのではないか……とのこと。要らなくなったので捨てられた(不法投棄された物)と考えると説明はつく。

予想外の落とし物(?)にぎょっとすることはたまにあるが……《崖上の駐車場に揃えて置かれた靴》を見てゾッとしたという人もいる。誰もいない崖の上に靴が揃えて置かれてあったら……その靴を履いて崖の上まで来た人は、どこへ消えたのか!?──と想像が巡るのもしかたあるまい。土足禁止の車に乗り込む時に靴を脱いで回収し忘れた可能性やイタズラの可能性も無きにしも非ずだが……。

そういったことを考えていると、それではいったい、どんな落とし物に遭遇したら驚くだろうか?──と想像が展開する。
タケコプター付きのヅラ(かつら)が落ちていたら……これはちょっと衝撃的なのではあるまいか……そんな状況が思い浮かんでしまった。
虫見をしていると色々と想像力をたくましくしがちだが……昆虫以外のテーマでもあれこれ想像はめぐるのであった……。


冬虫夏草な蛾!?

菌類のコンバットスーツ!? 冬虫夏草な蛾!?



ギボッチ(擬木ウォッチ)でかわったものを見つけた。菌類に侵された蛾(画面右を向いている)のようだが……(デビルマンの)デーモンに憑依されたかのような奇怪な姿が目をひいた。冬虫夏草の仲間で蛾の成虫に生えるキノコがあることは知っていたが……おそらくそれ──ガヤドリタケの仲間ではなかろうか?


それにしても、キノコに相当する突起の出方が絶妙なこのデザインは偶然なのだろうか? 猛々しく張り出した突起が戦闘モードの装甲っぽくも見える。《菌類のコンバットスーツ(鎧)》──特殊な菌類の感染によって変身能力を得た《冬虫夏草ヒーロー》なんていうイメージも湧いてきたりして。
キノコ・菌類方面のことはよくわからないが……変身後(?)の姿がおもしろかったので、色々な角度から撮ってみた。














この形から、オカモトトゲエダシャクを連想した。


しかし、よく見るとオカモトトゲエダシャクとは違う……大きさも、オカモトトゲエダシャクより小さい蛾が宿主だった。


謎のガヤドリタケ!?

冬虫夏草については「(植物を思わせる)キノコが生えた昆虫の姿から《冬は虫・夏は草となる》と考えられて名付けられた」という由来くらいしか知らなかっので、今回みつけたモノの正体を調べてみようと図書館をハシゴし『原色冬虫夏草図鑑』(清水大典/誠文堂新光社/1994年12月)と『カラー版冬虫夏草図鑑』(清水大典/家の光協会/1997年9月)を借りてきた。両方とも立派な本だったので、該当候補はすぐに見つかるだろうと思って「チョウ(鱗翅)目に生ずる種」のページをめくっていったのだが……ピッタリくるのは見当たらなかった。
蛾の成虫に生ずる冬虫夏草は意外に少なく(蛹や幼虫に発生するものが多い)、紹介されていたのは、ガヤドリナガミノツブタケ・アメイロスズメガタケ・ガヤドリキイロツブタケ・ジュズミノガヤドリタケ・ハナサナギタケ(蛾の蛹・幼虫・まれに成虫に生ず)だけだった(あとは分布がアメリカの Cordyceps isarioides)。
インターネットでも検索してみたが、近いのはガヤドリナガミノツブタケだろうか。しかしヒットした画像に比べると、今回みつけたものはキノコにあたる突起部分が少ないし、左右同じような位置から生じていて規則的(対称性がある)なところもひっかかる。突起が少ないのはあるいは宿主の蛾が小さいことも関係しているのかもしれない。あるいは、また別の未知な(?)種類なのか……。
結局、今回みつけた《冬虫夏草菌に侵されたとおぼしきもの》の正体は現時点ではよくわからずにいるわけだが……いずれにしても、見た目がおもしろかったので投稿してみた。

追記:その後のガヤドリタケ!?



1月22日の大雪(東京では積雪が23cm)で雪に埋もれたはずだが、雪融けあとも同じ場所に健在だった。