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養老孟司・著『虫の虫』DVD付き特装版(廣済堂出版・刊)という本を買った。DVDなしバージョンもあるのだが、映像が見たかったので特装版の方。発行は2015年で、本の存在自体は以前から本屋の棚で見知っていたのだが、最近この本の特装版DVDのダイジェスト版をYouTubeで見つけ、にわかに興味が湧いてきた。というのも、このダイジェスト動画に気になる昆虫が出てきたからだ。
1分35秒頃に出てくるアリの死骸を背中に盛った捕食性カメムシが、僕の興味の対象・ハリサシガメの幼虫によく似ている。僕が知っている日本のハリサシガメは地上性で、アリの死骸だけでなくアリの捨てたゴミ(?)と思われるものや土粒を身にまとっている。しかし「ハリサシガメ」で画像検索すると、外国産のサシガメで葉や茎などにとまっている良く似た虫もヒットし、外国には樹上性のハリサシガメ(の仲間?)がいるのかと気になっていた。
それと良く似た虫が「養老先生が行くラオス昆虫採集記」ダイジェスト版にはチラッと映っていたので、がぜん興味を覚えた次第。
また、この「養老先生が行くラオス昆虫採集記」では虫屋さんの生態(?)も見られるようなので、そのことにも興味を持った。僕はテレビを離脱する前、昆虫に関する番組はよく見ていたが、虫にスポットをあてた番組はあったものの、虫屋の活動自体を記録した映像は意外に少なかった気がする。僕は虫屋ではないが、昆虫同様(?)謎めいた虫屋の生態には興味があった。そんなわけで、養老氏らの虫屋っぷりも見たくて『虫の虫』DVD付き特装版を購入した次第。
ラオスのムシヅカサシガメ!?
まず付属のDVD「養老先生が行くラオス昆虫採集記」(74分)から鑑賞。お目当てだったアリをデコったハリサシガメ幼虫風の昆虫は、4:20〜6:35にかけて紹介されていた。同行者の池田晴彦氏は「見たこと無いよ、こんなの」といい、養老氏も「すげ〜ヘンなの」と見つめていた。YouTubeのダイジェスト版では名前が示されていなかったが、DVD本編では「ムシヅカサシガメ(幼虫)」というスーパーが付けられていた。養老氏はナレーションで、名前が無いのでムシヅカサシガメとつけた──というようなことを言っていた。『虫の虫』(書籍)の方でも【ラオスのサシガメ】として「ムシヅカサシガメ(幼虫)」と紹介されている(P.3)。
ちなみに、日本のハリサシガメ幼虫はこんな姿↓。


特装版DVDでは見つけたムシヅカサシガメを飼育し羽化させた成虫とその羽化殻の映像も収録されていた。幼虫はハリサシガメより敏捷で、成虫のカラーリングも違うものの、ハリサシガメとよく似た印象を受けた。成虫は黒い体に白い双紋、小楯板の棘状突起と腿節が赤というきれいなサシガメだった。
「ムシヅカサシガメ」という初めて知った名前(仮名?)を足がかりに、何か新しい情報が得られないかと検索してみたのだが……何もヒットせず……。
「ハリサシガメ」でヒットする「ムシヅカサシガメ」と思われる画像をたどって、こんなブログ記事をみつけた↓。
タイで昆虫採集>背中にお荷物を背負ったサシガメ
ラオスの隣国タイで撮影されたサシガメのようだが、養老氏のいう「ムシヅカサシガメ」と同じ種類のように見える。草木上で暮らしているからだろう──地上性のハリサシガメ幼虫のような土粒はつけておらず、そのぶん(?)デコったアリの密度が高く感じられる。
DVD「養老先生が行くラオス昆虫採集記」を見た後に『虫の虫』本編(書籍)を読んだのだが、巻末に、付録DVDと書籍にでてくる昆虫の学名一覧があった。そこでムシヅカサシガメをみると斜体で「Inara alboguttata」とあった。学名で検索すると欧文のサイトがゾロゾロとヒットしたのであった。
「養老先生が行くラオス昆虫採集記」の感想
特装版DVDに話を戻すと……新種のクチブトゾウムシやカミキリを含め、色々珍しい昆虫が紹介されており、幻のチョウと呼ばれるテングアゲハの生態映像も貴重なものらしい。僕にとっては、ラオスの自然もさることながら、養老氏はじめとする虫屋仲間たちの楽しげ&真剣な虫屋っぷりもみどころだった。
夜の灯火採集(ライトトラップ)では、シーツに集まる昆虫よりも、耳につめものをし(虫の潜入を防ぐため?)、吸虫管をくわえて真剣にまなざしでシーツを睨みつける虫屋さんたちの方が見応えがあった。地球の生き物を調査に来た宇宙人がいたら、灯火に集まる虫の標本の隣にその虫に集まっていた虫屋さんたちの標本を並べたくなるに違いない。
DVDの最後には特典映像として、ラオスで採集した昆虫がどのように標本になるのかを紹介した「養老先生流 標本の作り方」(9分弱)が収録されている。標本作りをしない僕には、この行程の映像も興味深かった。昆虫関連の番組の中で虫屋がネットを振る(虫を採る)映像は時々見ることがあったが、標本づくりの映像はほとんど見たことがなかった気がする。
『虫の虫』の感想
本の方は「虫採りエッセイ集」ということになっていて、「虫を見る」と「ラオスで虫採り」の2つの章で構成されている。
前半の「虫を見る」では昆虫について虫屋がどんな見方をしているかについて記されているのだが、これは編集者から提案されたテーマで書かされた(?)ものらしい。じゃっかん抽象的で、DVDを観たあとに読むと、いささか面白味が薄い……。おそらく編集者から出された課題に対し、養老氏が普段感じたり考えたりしている雑多なコトの中から対応する内容を引っ張り出し、その方向で書いていけば何とかなる(まとめられる)と見当をつけて書き始めてみたものの……あまり話が広がらなかった……みたいな感じだったのではないか? 個人的には共感できる部分もあったが、「あたりまえのことを書くのに、いささか手間取った感じ」がしないでもない。虫屋でない僕には感覚的によくわからないところもあった。僕の個人的な好みは別にして……前半のエッセイは著者自身がノッて書いた文章ではなかったろうことが感じられる。
ところがしかし! 後半の「ラオスで虫採り」になると、がぜん文章が活き活きとしてくる。ノッて書いているのが伝わってくる。前半の抽象的なテーマから、体験的・具体的テーマになったこともあって、読者にも分かりやすいし、執筆している側も書きたいことがどんどん湧いてくる状態だったのだろう──その意欲が感じられる。しかし「活き活き」の最大の理由は「虫採り」に付随するエッセイだったからだろう。アシナガバチに刺されてアナフィラキシーを体験したというおそろしい話もあったが、虫屋っぷりが発揮されるエピソードでは何度か笑ってしまった。そんなエピソードをまとめた「実録・虫屋武勇伝」でも書いたら、かなり面白いのではあるまいか。
虫屋・養老孟司
僕が養老孟司という人を知ったのは確かNHKのテレビ番組だった。オーストラリアの昆虫を紹介するシーンで灯火にやってきたニジイロクワガタ(こんな虫がいることもその番組で初めて知った)などについて語っていたのが養老氏で、その姿が印象的だった。このときは昆虫学者だとばかり思っていて、本業が解剖学で脳の権威だと知ったのはしばらく後だった。NHKの『驚異の小宇宙 人体II 脳と心』では解説役で登場していたが、「こっちが本職のはずなのに、以前見た時より、なんだかテンションが低いな……」と感じながら観ていたのを覚えている。最初は体調でも悪いのだろうかなどと訝ったが、毎回なのでそうではないらしい。他にも脳に関する科学番組に解説者として出演している番組を見たことがあったが、やっぱりテンションは低め。これが養老孟司氏の普段のテンションなのだろうと思うようになった。
それが、「養老先生が行くラオス昆虫採集記」ではなんと活き活きしていたことか! 僕が初めて養老氏を見た時の「(昆虫を語る)あのテンション」だった。本業の仕事をしている時より、虫と向かっている時の方がテンションが高い──仕事的には脳の権威なのだろうが、本質的には根っからの虫屋なのであろう。
《水を得た魚》ならぬ《虫を得た養老孟司》──『虫の虫』DVD付き特装版はそれを実感させる映像&エッセイ集だった。
★ハリサシガメぷちまとめ2
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♣実録マンガ『虫屋な人々』
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★昆虫など★〜メニュー〜
●カマキリの卵のうと積雪の関係
●メタリックに輝く虹色のハチ
●「さらばウシ年」な虫
●謹賀新年2010とら年
●怪獣のような幼虫!?
●ネコのような虫!?
●金色に輝くジュエリー昆虫
●クロゴキブリ滑空説は迷信!?
●木片そっくり【ツマキシャチホコ】
●ハチを思わせる蛾【ヒメアトスカシバ】【コスカシバ】
●ハチそっくりのカミキリ【トラフカミキリ】【キスジトラカミキリ】
●アブラムシも雪予想!?
●宝石昆虫タマムシ/玉虫の金蔵とは!?
●虹色ハムシと呼びたいアカガネサルハムシ
●ハートフルな亀虫エサキモンキツノカメムシ
●仰天!?眼をつむるシロコブゾウムシ
●アカボシゴマダラ急増中
●否!青リンゴの香り/オオクモヘリカメムシ
●極小ツタンカーメンの季節!?
●刺さない蜂!?ライポン
●ホントにいる!?リアルこびと虫づかん
●緑のベストがオシャレな幼虫:ホソバシャチホコ
●キマダラカメムシ東京進出/年々増える新顔昆虫!?
●ハチドリ虫か空飛ぶザリガニか!?
●真・青リンゴの香り/キバラヘリカメムシ
●仮面虫…かめn虫…カメムシ
●季節外れの桜:開花させた犯人は!?
●仮面虫!?…かめn虫…カメムシ 第2弾!
●蟻そっくりなアリグモ
●謎の幼虫大群:ケバエ
●フユシャク:翅が退化した♀/翅でニオイを嗅ぐ♂
●人面虫・奇面虫
●ネコ頭の虫!?
●空目フユシャク
●なんちゃってフユシャク?
●ゼフィルス的フユシャク!?
●花よりだんこ…虫
●美しいが目立たぬ蛾
●アオマダラタマムシ
●昆虫に写り込む
●ネズミ似の蛾
●手すりの昆虫ドラマ
●魔人顔のカメムシ
●エレガントな蛾キアシドクガ
●ミッフィー顔の幼虫!?ヒトツメカギバ
●シロシャチホコ幼虫の再生脚
●ラミーカミキリ@武蔵野
●マスダクロホシタマムシ
●肩甲骨カミキリ
●キリギリス幻想
●ヒメシロモンドクガの冬尺化!?
●死んでもタマムシ
●葉の上の龍!?
●緑のこびとウサギ!?ウラギンシジミ幼虫の線香花火
●ヒメシロモンドクガ:翅が退化したメス
●空飛ぶサソリ天狗虫!?
●10月のセミと桜
●茶色いハラビロカマキリ
●ハート亀虫羽化 見守るキリスト!?
●左右非対称な蛾?
●擬態と空目
●枯れ葉そっくりアカエグリバ
●フユシャクの婚礼ダンス
●ニホントビナナフシのオス@東京
●フユシャク探し
●夢見るゴリラなフユシャク!?
●1月にカミキリ【ヘリグロチビコブカミキリ】
●冬のカミキリ?
●フユシャクの口
●ユキヒョウ的フユシャク
●フユシャク♀34匹/日
●フユシャクの交尾・産卵・卵
●雪豹フユシャクふたたび+産卵&卵
●シロトゲエダシャク
●ぷちトランスフォーマー!?ミスジチョウ越冬幼虫
●3月のヘリグロチビコブカミキリ
●オカモトトゲエダシャクの変形翅
●トギレフユエダシャク&なんちゃってフユシャク:メスコバネマルハキバガ
●東京のトウキョウトラカミキリ
●リンガとガリン〜春の擬態
●ヨツボシチビヒラタカミキリ
●この冬みられた冬尺蛾
●ぷちクワガタ!?キボシチビヒラタムシ
●擬態する幼虫&蛹:アカボシゴマダラ
●虫たちでにぎわう手すり/ヨコヤマトラカミキリ他
●虹色の虫と虫偏の虹
●手のり文鳥より小さい指のりミミズク
●ゆるキャラっぽいオオムラサキ幼虫
●町の中でも見られる瑠璃色のぷちカミキリ
●カマキリ卵の大雪予言説はなぜ生まれたか?
●カマキリは大雪を知っていたのか!?
●イッシキキモンカミキリ/成虫飼育覚書
●ラミーカミキリ/オスとメスの違い
◎眼状紋と眼隠蔽模様
●視覚のダジャレ【空目】
●宝石蜂(jewel wasps)セイボウ
●宝石蜂セイボウの生活史起源考?
●たそがれるハイエナ!?眼が離れすぎの虫
●ホソオチョウ@狭山丘陵東京側
●蟻えないほど似てる虫!?
●触角がユニークなシリジロヒゲナガゾウムシ
●赤僧侶vs黒僧侶!?/アカシマサシガメとビロードサシガメ
●笑顔とハート(愛)のエサキモンキツノカメムシ
●ノコメエダシャクはなぜ傾いでとまるのか?
●ニホントビナナフシの雌雄モザイク
●黄色いトビナナフシ
●ニホントビナナフシ東京でも両性生殖
●絶滅危惧!?東京のウバタマムシ
●どんより曇りはフユシャク日和
●12月下旬のフユシャクなど
●2013年末のフユシャク
●フユシャクの産卵とその後
●フユシャクの産卵 before & after
●フユシャクの卵塊:1年経ってとけた謎
●1月にキボシカミキリ
●冬に飛ぶ極小カミキリ
●OLYMPUS STYLUS TG-2 Toughで昆虫写真試し撮り
●ヘリグロチビコブカミキリはなぜ冬に活動するのか
●雪中のヘリグロチビコブカミキリ
●注目されるカメムシ!?
●雪中の昆虫
●狭山丘陵のビッグフット!?〜大雪でわかったこと〜
●しおり糸の迷宮!?
●テントウムシに写り込む
●フユシャクの産卵:列状卵塊ほか
●オカモトトゲエダシャクはなぜ翅をたたむのか
●フユシャクの天敵!?
●カブトムシ《ツノのジレンマ》!?
●ど根性蛹!?
●小枝片的コブスジサビカキリほか早春の昆虫
●キカイダーテントウ!?ほか
●キアイを入れれば猫のスーパーマン!?な蛾
●ホソオチョウ2014春@東京
●背中に【T】:TokyoToraカミキリ@東京
●オスがメスの触角を噛むヨツボシヒラタシデムシの交尾
●切られた触角の謎(妄想的予想仮説?)
●ど根性ぬけがら〜シラケトラの唄など
●ヨコヤマトラカミキリ・ペア
●《オスによる触角切り》予想・ふたたび
●いとこの空似?エゴシギゾウムシとジュウジチビシギゾウムシ
●ラミーカミキリ&シラハタリンゴカミキリ
●ジンガサハムシの産卵〜光沢昆虫は難しい
●コブスジサビカミキリふたたび他
●初ウラナミアカシジミ&キアシドクガなど
●5月下旬の昆虫2014
●極小カミキリ/ニイジマチビカミキリとケシカミキリ
●托卵の機会をうかがうムツバセイボウ
●レッドV:ヒメハサミツノカメムシ
●インナーが美しいムツボシタマムシ
●アシナガオニゾウムシのぴっちり収納術
●ムツバセイボウふたたび
●ニイジマトラカミキリの《一手間くわえたデザイン感》他
●異形幼虫あらわる!
●怪虫シャッチー(シャチホコガ幼虫)イモコレ!2に!
●葉上のドラゴン:ウコンカギバ幼虫
●夏の昆虫たち
●ツノカメムシの異種ペア
●ミドリセイボウとルリジガバチ
●輝くミドリセイボウ
●宝石蜂ムツバセイボウ待機中
●シャチホコガ幼虫の威嚇ギミック!?
●黄金色のコガネムシ
●トロピカルな天狗
●白い後翅を持つハエ!?
●ゴールドX:セモンジンガサハムシ
●若齢シャッチー(シャチホコガ幼虫)
●開閉する眼!?トリック&ギミック
●緑のベストを着たネコ!?
●隠し絵@ホソバシャチホコ幼虫
●紫のピカチュウ!?ウラギンシジミ幼虫の線香花火
●昆虫のギミック&トリック
●カラカルワーム他
●ムフロンワームと空目虫
●葉裏のなんちゃって金魚ワールド
●とりとめもなく空目虫/ネコ顔…人面…キツネ顔!?
●蝉の終鳴日と10月下旬の虫
●ヒゲづらの王様!?人面蜘蛛
●幻のコオロギ!?
●冬尺蛾とオオムラサキ若齢幼虫!?
●半♂半♀のトビナナフシ
●ちょっと残念なツノゼミ
●クロスジフユエダシャクはなぜ隠れて交尾するのか
●フユシャクも出てきた11月下旬
●婚礼ダンスでフユシャク・ペア探し
●ウバタマムシとフユシャク♀2種
●冬の極小カミキリ登場
●マエムキダマシ!?クロスジホソサジヨコバイは誰を騙すのか?
●12月前半までの昆虫
●冬の蛾と冬のカミキリ
●スクラッチならぬサクラッチでフユシャク♀を当てよう!?
●フユシャクとマエムキダマシ
●水色のフユシャク・イチモジフユナミシャク♀
●新年初カミキリ他
●新年2種目天牛はキボシカミキリ
●桜ッチは不作〜謎のフユシャク!?
●謎のフユシャク♀?Part2
●セーブル冬尺!?
●ぷちハンミョウ!?メダカチビカワゴミムシ他
●シロフフユエダシャクとクロテンフユシャク
●雪と冬尺蛾/シロフフユエダシャク♀理想の翅型!?
●2月のカミキリ〜ヒロバフユエダシャク♀
●フユシャクと冬のハンター
●メダカチビカワゴミムシの最後っ屁ほか
●冬に飛ぶ極小カミキリの触角ランゲージ?他
●ヘリグロチビコブカミキリ飛翔またNG
●ヒロバフユエダシャク・シロトゲエダシャク他
●可変翼機なオカモトトゲエダシャク
●振袖フユシャク?〜可変翼蛾
●晩冬の冬尺蛾トギレフユエダシャク
●冬尺蛾シロトゲエダシャク〜非冬尺オカモトトゲエダシャク&偽冬尺?
●3月のカミキリ・ウバタマムシ〜牙ゾウムシ!?
●プラスチック食の蛾!?/タヌキ顔の蛾!?他
●春の蝶はなぜ白線にとまるのか?
●桜の開花とヨツボシチビヒラタカミキリ
●虫を食う花蜂!?口器にビックリ他
●とりとめもなく4月初めの甲虫類
●キマダラカミキリの左右非対称に見えがちな模様?
●肩甲骨カミキリ〜えぐれた複眼・触角が浸食!?
●TokyoTora・ヨコヤマトラ・MF春の3カミキリ
●4月下旬の《他人のそら似》昆虫ほか
●カミキリ@ミズキ満開
●豆粒ほどのお地蔵さん!?アカシマサシガメ
●ヨコヤマトラカミキリ@ミズキ
●スコーピオンフライのギミック
●シラハタリンゴカミキリとスイカズラ開花
●金・銀・銅…なメタリック昆虫
●ルリカミキリとアカスジキンカメムシ
●金ピカ昆虫&虹色ハムシふたたび
●白い虹の幻想!?日暈を映すカミキリ
●アカシジミ・ウラナミアカシジミ・テングチョウ(絶滅種!?)がいっぱい
●アリを護衛に雇うカイガラムシ
●アオマダラタマムシの輝き
●アオクチブトカメムシの輝き
●だらだらマダラ…
●初めて見るカミキリ
●アカスジカメムシ:臭いはどこから?
●虹色の輝き!アカガネサルハムシ
●トラフカミキリの印象擬態
●ルリボシカミキリ〜ツインテールヨコバイ
●エゴヒゲナガゾウムシ:オスの眼はなぜ離れてる!?
●セミとタマムシ
●テングスケバとデング熱
●キマダラカメムシの臭腺開口部
●香りはどこから?青リンゴ亀虫
●セミヤドリガ幼虫
●テングスケバ@桑
●セミヤドリガの羽化/幼虫〜繭〜成虫
●セミヤドリガの繭と蛹
●アカスジキンカメムシの臭腺開口部
●アカスジキンカメムシの羽化
●アカスジキンカメムシの抜け殻おとし
●スーパーヒロイン模様の虫
●バンビ天牛!?カノコサビカミキリ
●オオトビサシガメのバナナ臭
●きらめくセモンジンガサハムシ
●宝石の輝き!イラガセイボウ
●イラガセイボウの輝き再び
●身近な遭難でUMAと遭遇!?
●光沢亀虫マジック!?
●ソンブレロ仮面ウシカメムシ幼虫ほか
●カメムシの抜け殻落とし行動
●トビナナフシの偽瞳孔ほか
●陽だまりのカメムシ
●小さなカミキリと大きなタマムシ
●モンキツノカメムシとエサキモンキツノカメムシ他
●初フユシャク2015他
●エサキモンキツノカメムシの抜け殻落とし他
●擬木の昆虫NOV2015
●フユシャク婚礼ダンスで♀探し
●クロスジフユエダシャクの♂♀比
●ミミズクのダンス
●ツノなしツノカメムシ!?
●フユシャク3種:退化した翅
●白星的キボシカミキリ&冬の極小カミキリ
●枯葉チックなアカエグリバ&冬尺蛾
●王様VS殿様!?空目対決
●Xmasにカミキリ
●あわいブルーの冬尺蛾
●2015年末のフユシャク
●元日の昆虫2016
●一部黒化?イチモジフユナミシャク♀他
●カメムシ臭の忌避効果
●フユシャクのペア他
●雪と冬尺蛾
●クロテンフユシャクのペア他
●シロフフユエダシャク・ペア他
●2月のウバタマムシ&冬尺蛾
●ヒロバフユエダシャクとシロフフユエダシャク
●振袖チックなヒロバフユエダシャク♀他
●振袖フユシャク【卒】を探せ〜トギレフユエダシャク♀
●2月の極小カミキリ〜マエムキダマシ
●腹黒いヒロバフユエダシャク
●マツトビゾウムシの牙・早春のゾウムシ〜ど根性蛹
●牙があるマツトビゾウムシほか
●春先のぷちタヌキ?サカハチトガリバ
●早春の天牛ヨツボシチビヒラタカミキリ
●フーテンの寅カミキリ!?ほか
●モフモフでキレイな蛾:アカスジアオリンガ
●ヨツボシチビヒラタカミキリの白紋他
●フーテンの寅&モン無しのチビヒラタ天牛?他
●ベニモンアオリンガ&そっくり芽鱗ほか
●TokyoToraカミキリの模様
●眠れる森の長老!?ミミズク幼虫
●ヨコヤマトラカミキリのエンブレム
●ピッカピカのセモンジンガサハムシGX他
●ミズキ開花:4月下旬の昆虫
●いま緑道を歩くと もれなくついてくる…
●輝くアオマダラタマムシと銀の蛾
●ピンク&イエローの猫耳幼虫ほか
●ヨコヤマトラカミキリの模様
●シラハタリンゴカミキリ@スイカズラ
●《顔がある》虫たち:スジベニコケガ他
●昔はいなかった身近なカミキリ
●赤い眼のアカスジキンカメムシ
●変化する模様!?キマダラミヤマカミキリ他
●ニイジマチビカミキリ〜ウバタマムシ
●可愛い悪役!?ルリカミキリの産卵
●葉上の燕尾服キョンシー〜カミキリ@栗
●シロコブゾウムシの《いないいないバア》
●エメラルドを隠し持つムツボシタマムシ
●美しき奇蜂キスジセアカカギバラバチ
●カギバラバチ:大量微小卵のナゼ?
●「!‥‥……」な白星天牛〜シラorシロ?他
●アカスジカメムシの赤黒ストライプ
●シロカネグモの変化する模様
●ナガメとヒメナガメの模様考
●一つ目魔人vs美少女仮面なホソバシャチホコ他
●珍虫ハリサシガメ
●ハーリーをさがせ!ハリサシガメ幼虫
●ハリサシガメの抜け殻
●ハリサシガメ幼虫の粘着性物質は水溶性!?
●テングスケバ&ミドリグンバイウンカ
●ハリサシガメ:幼虫・抜け殻・成虫
●セミヤドリガ幼虫の繭づくり・A
●セミヤドリガ幼虫の繭づくり・B
●ハリサシガメとテングスケバ
●セミヤドリガ幼虫と繭
●セミヤドリガの羽化
●ウラギンシジミ幼虫など
●擬態と空目・聞き做しと空耳
●羽化したセミヤドリガ
●ハリサシガメの捕食
●ぷち地蔵アカシマサシガメQuiz
●ハリサシガメは翅多型/腹の大きなメス
●ハリサシガメぷちまとめ
●緑〜赤金に輝くアオクチブトカメムシ
●10月前半の空目&人面虫ほか
●ヤニサシガメぷち飼育中
●『いたずらカメムシはゆかいな友だち』感想
●ヤニサシガメのベタベタは分泌物なのか松ヤニなのか?
●ウバタマムシ@松〜初ケバエ幼虫集団
●ヤニと謎に包まれたヤニサシガメ!?
●ハート紋のモンキツノカメムシ&…
●アカスジキンカメムシぷち実験で輝き復活
●紅葉・黄葉するカメムシ!?
●アカスジキンカメムシぷち実験2
●雪とウバタマムシ
●プレフユシャク〜初フユシャク
●意外な翅の役割り!?クロスジフユエダシャク
●冬尺蛾と極小カミキリ他
●婚礼ダンスでペア成立
●フユシャク3種〜12月中旬の昆虫
●チャバネフユエダシャクのペア
●空色の羽の妖精!?
●桜でイチモジフユナミシャク
●年末のフユシャク♀@桜
●正月のフユシャク2017
●昆虫の発生ムラ
●クロオビフユナミシャク♀@桜ほか
●標本箱がコワイ!?〜虫の知らせ
●シロフフユエダシャクも出てきた
●フユシャクがとまりがちな所
●民話風フユシャクなぜ話
●蛹の時は大きい!?フユシャク♀の翅
●ヒロバフユエダシャクなど
●曇天のヒロバフユエダシャク♀
●シモフリトゲエダシャク♀の毛皮感!?
●ニジオビベニアツバ幼虫@東京
●シロトゲエダシャクなど
●《卒》的ヒロバフユエダシャク♀
●ヒロバフユエダシャクのペア/♀の前翅はどっち?
●ヒロバフユエダシャク♀の前翅・後翅を確認
●牙付きマツトビゾウムシ
●3月中旬のフユシャク&トカゲ
●クモがコミミズクを捕食!?〜エナガの恩返し
●民話風なぜ話:マツトビゾウムシとヤニサシガメ〜ウバタマムシ
●なんちゃって冬尺蛾メスコバネマルハキバガ
●ぷち天牛:ヘリグロチビコブカミキリ他
●牙付きクチブトゾウムシ&ヨツボシチビヒラタカミキリ
●フトハサミツノカメムシの歯状突起他
●トウキョウトラカミキリ:禿げると黒化?
●4月のウバタマムシなど
●キクスイカミキリ・ヒシカミキリ他
●ルビーなチョッキリ&ブラックホール紋象虫他
●ヨコヤマトラカミキリ&トウキョウトラカミキリ他
●ぷち地蔵なアカシマサシガメ
●ミミズクとエゴシギゾウムシ
●クヌギカメムシ幼虫の色〜クリベニトゲアシガ
●擬木を齧るヨコヤマトラカミキリ
●オオモンキカスミカメ幼虫?
●アカスジキンカメムシ新成虫と抜け殻
●アカスジキンカメムシの羽化《抜け殻残し》のケース
●アカスジキンカメムシ新成虫《抜け殻落とし》のケース
●美麗クモ:ヨダンハエトリのダンス
●シラホシカミキリと食痕
●アカスジキンカメムシ羽化後《抜け殻落とし》確認
●アカスジキンカメムシ:羽化〜抜け殻落とし
●アリをデコったハリサシガメ幼虫
●ハリサシガメ幼虫のデココレ素材
●礼服ぷちキョンシー天牛&怪虫シャッチー
●ハリサシガメ幼虫の装飾行動
●ハリサシガメ幼虫の狩り
●ハリサシガメの脱皮殻
●ゴマダラカミキリに思う…
●ハリサシガメ:脱皮後の《荷移し行動》
●クモ擬態の蛾!?オオナミモンマダラハマキ
●キラめくオオナミモンマダラハマキ
●干渉色の輝き:オオナミモンマダラハマキ
●ハリサシガメ幼虫のデコレーション&コーティング
●隠れ構造色の蛾
●捕食したアリをデコるハリサシガメ幼虫
●奇妙なセモンジンガサハムシの蛹
●ヒメエグリバのトリックアート
●寓話的ヤスマツトビナナフシのオス
●ベールを脱いだハリサシガメ
●ハートカメムシとブロークンハート亀虫!?
●エゴヒゲナガゾウムシ@ハクウンボクでも
●エゴヒゲナガゾウムシ白雲木育ちは大きい!?
●「ハ」は「ハリサシガメ」のハ
●ハリサシガメのペア
●謎めいたハリサシガメの脱皮
●翅多型のハリサシガメ
●テングスケバの複眼と単眼
●ハリサシガメのレガース
●テングスケバのペア
●ヤスマツトビナナフシとニホントビナナフシ
●シブく輝くウバタマムシ他
●脱皮後の抜け殻落とし@アカスジキンカメムシ
●松葉を食べるウバタマムシ他
●ハリサシガメの腹
●ハリサシガメぷちまとめ2
●本とは違う!?ハリサシガメ
●フトハサミツノカメムシの歯状突起&臭腺開口部
●飛来したトビナナフシ
●レガースで獲物を保定するハリサシガメ
●ハリサシガメの単眼&脛節など
●擬装する蛾の幼虫など
●アカスジキンカメムシ幼虫の臭腺開口部
●紅葉モードのセアカツノカメムシ他
●強風に耐えるウスタビガ
●クロスジフユエダシャク:冬尺蛾の不思議
●婚礼ダンスでペア成立:クロスジフユエダシャク
●クロオビフユナミシャク♂♀卵他
●ホルスタインちっくなチャバネフユエダシャク♀
●クロオビフユナミシャクとチャバネフユエダシャク
●フユシャク色々
●イチモジフユナミシャク♀は地衣類擬態!?
●年末のフユシャク♀2017
●フユシャクの産卵&コーティング
●フユシャクの卵塊
●シモフリトゲエダシャク・シロフフユエダシャク
●冬虫夏草な蛾!?
●雪とセミ!?他
●シモフリトゲエダシャクのペア他
●ヒロバフユエダシャクのツーショット
●産卵後のシモフリトゲエダシャクと産卵中のシロフフユエダシャク
●眼でかっ!?チビで可愛いメダカチビカワゴミムシ
●シロフフユエダシャクのペア〜産卵前後
●シモフリトゲエダシャク♀@桜
●擬木上の《!?》〜ガヤドリタケなど〜
●フユがつかない冬尺蛾
●シモフリトゲエダシャクペア&ヒロバフユエダシャク
●牙なし&牙ありマツトビゾウムシ他
●てんしのヒロバ他
●片牙ゾウムシ&シロトゲエダシャク
●可変式の翅!?オカモトトゲエダシャク
●天狗蝶ペアの脚は10本!?
●フチグロトゲエダシャクの産卵他
●今季初のカミキリ
●コミミズクの羽化など
●4月上旬の柵・擬木:カミキリなど
●妖虫!?ぷちドラゴン〜擬木の幼虫
●WM紋テントウ・地蔵カメムシ他
●キアシドクガ大発生
●眼を隠すシロコブゾウムシ
●ウスバシロチョウ@狭山丘陵
●アカスジキンカメムシ羽化後の気になる行動
●ぷち美麗天牛ルリカミキリ
●蜂擬態!?ムネグロメバエ
●《抜け殻落とし》の瞬間!?
●タキシード天牛・虹色葉虫ほか
●羽化殻落とし@アカスジキンカメムシ
●虹色の宝石!?アカガネサルハムシ他
●アカスジキンカメムシの羽化他
●ハリサシガメ幼虫と脱皮殻
●立派な触角ヒゲコメツキ
●虹色光沢アカガネサルハムシ
●ハリサシガメ脱皮後の再装備は?
●虹色宝石アカガネサルハムシ&ビロードハマキ
●ハリサシガメ幼虫のスッピン
●クモ擬態のオーロラハマキ!?
●きれいなマツアワフキ
●奇妙な蛾モモブトスカシバ
●ハリサシガメの捕食〜擬装行動
●白腹のハリサシガメ幼虫
●まるで枝片!?ツマキシャチホコ
●クロオオアリを狩ったハリサシガメ幼虫
●ムネアカセンチコガネは脱糞虫!?
●モモブトスカシバの透かし翅
●美麗蛾ウンモンスズメ他
●蜂そっくり!?ハチモドキハナアブ
●ハリサシガメの羽化殻&脱皮殻
●仮称トラフヒラタヤドリバエ
●きらめくアカアシオオアオカミキリ
●立派なエゴヒゲナガゾウムシ♂
●ハリサシガメ:初成虫&若齢幼虫
●アカボシゴマダラは特定外来生物
●クビアカトラカミキリの模様
●擬装する幼虫
●ハリサシガメとファーブル昆虫記
●ハリサシガメ羽化殻のレガース
●金緑色カミキリと樹液の間欠泉
●パリコレならぬハリコレ〜ハリサシガメ幼虫:擬装の意味
●トラフカミキリ擬態の妙
●オオホシカメムシの臭腺開口部
●ピッカピカのアオオサムシ
●胸赤マメコガネ!?
●変化する輝き!?アカアシオオアオカミキリ@葉
●マツヘリカメムシ:卵・幼虫・成虫
●ハチに寄生するハエ!?オオズクロメバエ
●マツヘリカメムシの臭腺開口部
●ハ裏!?針!貼り?サシガメ
●青リンゴ亀虫!?を再び嗅いでみた
●葉上のファンシー昆虫!?テングスケバ
●ハリサシガメ:前胸背の模様など
●テングスケバ天狗の鼻は何のため?
●ハチ擬態の蛾コスカシバ
●チャバネアオカメムシの羽化殻落とし
●アリを襲うハリサシガメ/アリに襲われるハリサシガメ
●9月の天狗セプテング!?他
●翅多型のハリサシガメと前胸背紋
●謎めいたビロードハマキ:成虫&抜け殻
●台風一過のプチ地蔵
●充実していた『カメムシ博士入門』
●枯葉擬態ヒメエグリバ〜昆虫空目
●ホシヒメホウジャクと寄生蠅!?
●ひそかな秋の風物詩!?ケバエ…
●外来マルウンカ&10月下旬のセミ
●多様な枯葉に化けるヒメエグリバ
●アカエグリバ&ヒメエグリバの枯葉擬態
●10月29日の油蝉
●もっとも遅いセミの終鳴日
●11月に鳴くアブラゼミ
●立冬すぎのアブラゼミ!
●タテスジグンバイウンカ〜ウバタマムシ
●ミミズク似!?エゾギクキンウワバ〜冬尺蛾
●冬の蝶!?クロスジフユエダシャク
●クロスジフユエダシャクのペア集
●クロスジフユエダシャク:婚礼ダンスに異変!?
●翅の大きさが違う冬尺蛾3種
●姿も食性もユニークなウシカメムシ
●クロオビフユナミシャク♀色々
●フユシャク♀5種
●クロオビフユナミシャク♀きらめく鱗粉
●クロバネフユシャクのペア他
●ギボッチ&桜っちで冬尺蛾
●イチモジフユナミシャク♀色々
●サザナミフユナミシャクの愛称!?他
●イチモジフユナミシャク美麗♀
●水色の翅の天使!?イチモジフユナミシャク♀
●イチモジフユナミシャク・ペア〜特大♀
●昼間のオスは?イチモジフユナミシャク
●イチモジフユナミシャクのキューティクル
●冬尺蛾の他人の関係
●カメムシの奇行!?抜け殻落としプチまとめ
●フチグロトゲエダシャクを見た…
●新成虫vs羽化殻@アカスジキンカメムシ
●ハリサシガメ@『アリの巣の生きもの図鑑』他
●アメンボを嗅いでみた:飴の匂いは本当なのか?
●《カブトムシの角は矛盾だった》のか?
●まるで別種なフユシャクの♂と♀〜冬尺蛾記事一覧
●エサキモンキツノカメムシの羽化殻落とし&亀虫臭
●今季初フユシャク確認 ※2019NOV
◎コノハムシ〜卵から成虫まで〜
《飛べない空色の翼》をもつ妖精!?

サクラの幹にとまっている可憐な昆虫はイチモジフユナミシャクのメス。冬の一時期にしか見られないフユシャク(冬尺蛾)の1つ。僕の中では、この時期の「主役」的存在なので、ついついホストのサクラを探してしまう。

なんとも不思議な姿をしている。オシャレなミニサイズの翅は退化したもので、メスは飛ぶことができない。《飛べない空色の翼》をもつ妖精──そんな雰囲気もないではない。前翅の淡い水色(空色)は、イチモジフユナミシャク♀がよく見られるサクラの樹皮に散在する地衣類の色あいによく似ている。

イチモジフユナミシャク♀を探してサクラッチ(桜ウォッチ)をしていると、地衣類に反応してしまうこと(地衣類がイチモジフユナミシャク♀に見えてしまうこと)があるが、これは幹上のイチモジフユナミシャク♀が地衣類に見えるということの裏返し──鳥などの捕食者に対して隠蔽擬態の効果もあるのだろうと考えている。

ちなみにイチモジフユナミシャクのオスは形も色もメスとはずいぶん違っており、枯葉色をした普通の蛾といった感じ。

オスも交尾のさいにはメスがとまった木にやってくるようだが(夜行性)、この画像↑のように日中、木の幹にとまっているオスは(メスに比べると)少ない。昼間のオスは落葉の中に隠れているようだ(*)。
イチモジフユナミシャクが見られるのは(僕のフィールドでは)12月後半~1月初め頃──種としての成虫活動期間も短いが、個体としてのメスの見頃期間もめっぽう短い。新鮮なメスはぷっくら張りのある腹をしていてプロポーションも良く、鱗粉も整っていて美しいのだが、産卵後の♀はしおれて体型が変わってしまう。産卵前の比較的新鮮と思われる個体であっても、鱗粉は荒れやすく、強風にさらされたりすると体表面がザラついた感じになってしまう。
イチモジフユナミシャク♀は美しいけれど痛みやすい──そんな印象があるので、見られる時期に美しい姿のメスを見ておきたいという気になる。
イチモジフユナミシャク♀のキューティクル的鱗粉

サクラの古木でみつけたイチモジフユナミシャク♀。ぷっくら張りがあって美しいプロポーションの個体だ。別の角度から──、

アップでも色々撮ってみた。


プロポーション・色・模様とも良い感じのおそらく新鮮なメスだったのだが……この日は風が強く、そのためだろう──鱗粉の状態がじゃっかん荒れていた。

鱗粉がめくれ、痛んだ髪のキューティクルのよう↑。大晦日に見た美麗個体の整った鱗粉↓と比較すると違いがわかる。

鱗粉コンディションの違いは、健康な髪と痛んだ髪(ダメージヘア)のキューティクルの違いのよう。整った鱗粉の♀は「健康な髪」のようなツヤがあり、光のかげんできらめいて見える。この鱗粉コンディションの良い大晦日の美麗個体は──↓。

元日に見た新鮮なイチモジフユナミシャク♀↓。

これが産卵後の個体では、ずいぶん印象が変わってしまう。

今シーズンも産卵後の個体が増えてきた。やがてイチモジフユナミシャクも姿を消すのだろう。発生時期以外では、もちろんサクラの幹をいくら探したところで、その不思議な姿を見ることはできない。いないのがあたりまえの時期になると、本当にここ(桜の幹)に、あの不思議で可憐な生き物はいたのだろうか……と実感が薄れていき「《飛べない空色の翼》をもつ妖精」の幻想感を深めることになる。そして、翌冬、再会したときに「やっぱり、こんな生き物がいたんだなぁ」と実感するのである。
元日のイチモジフユナミシャク・ペア

2018年の撮り納めは12月31日のイチモジフユナミシャク♀美麗個体だったが、2019年の撮り始めもイチモジフユナミシャクとなった。大晦日に続き、元日サクラッチ(桜ウォッチ)では、大枝で交尾中のイチモジフユナミシャクのペアを発見。僕は夜間の虫見はしないので、夜行性のイチモジフユナミシャクの交尾を見るのは初めて──午前9時半頃だった。しかし、TG-2で撮るには高い……。年明け早々にイチモジフユナミシャク・ペアが見ることができたのは幸先が良い気もするが……それを接写できないのは幸先が悪いのか? とりあえず証拠写真程度のものを撮るにとどまった。オスの翅が風にあおられ、パタパタしていた。

産卵後のイチモジフユナミシャクも増えてきている。

卵を産み終えたイチモジフユナミシャク♀は腹が縮んでプロポーションが激変してしまう。縮んだ腹に対して翅の割合が大きく見え、フユシャクを見始めた頃は産卵前後の個体を別の種類だと思っていた。
産卵後のしおれたメスに対し、卵を満載してぷっくりした新鮮なメスもいた↓。

水色の前翅に黒帯模様がくっきり入ったイチモジフユナミシャク♀だった。


こちらは前翅の黒帯模様が分断したメス↓。サクラの幹のやや高い位置にとまっていたので、プチ木登りで撮影。


うっすらと射した陽を受けてきらめく新鮮な鱗粉が美しい。腹部背面の黒紋は不明瞭なメスだった。
石碑にとまっているイチモジフユナミシャク♀も──↓。

背後にあるサクラの木で発生したのだろう。これは腹部背面の黒紋が明瞭な個体だった。


産卵前のメスの腹はぷっくりして可愛らしい。きれいなフォルムのメスを見ることができて元日のサクラッチは満足して帰ったのだが……翌日、大迫力のメスを発見することになる。
特大のイチモジフユナミシャク♀

太いサクラの古木の根元付近にとまっていたイチモジフユナミシャク♀。翅に比べると、その腹がいかに大きいかがわかる。

産卵前後で体型に差があることは前述のとおりだが、標準的な産卵前のメスに比べても別種のようなボリュームを感じさせる腹……元日に見た産卵前のイチモジフユナミシャク♀をサンダーバード1号とするなら、これはサンダーバード2号!(例えが古い)
この大型メスと前日見た産卵後♀と比較すると──↓。

別個体での比較ではあるが、格差がすごい。メスの大型化──卵をたくさん生産できたのは、それだけ生育条件が良かったということなのだろうか? 体内での卵の生産ライン(ワンサイクルでn個を作る)が通常より多めに回転(稼働)することで卵の数がどっと増えるのかもしれない?
地衣類擬態のイチモジフユナミシャク♀
一方、腹がしぼみかけたイチモジフユナミシャク♀が、地衣類が広がるサクラの幹にとまっていた。
イチモジフユナミシャク♀の前翅の空色──あわいブルー~グリーンはサクラの樹皮にありがちな地衣類の色に似ている。これには地衣類に隠蔽擬態する効果があるのではないかと考えているのだが、こういうシーンを見ると、その効果はあるように思われる。

水色の前翅に入る黒帯模様は樹皮に発生した地衣類の裂け目のようにも見え、ボディーラインを分断してかく乱するデザインという気がする。
イチモジフユナミシャク♀を探して桜ウォッチをしていると、フユシャクサイズの地衣類のかたまりに反応してしまうことがある。普通に見ていれば、サクラの幹上のイチモジフユナミシャク♀が視界に入っても地衣類のかたまりとしてスルーされてしうのではないかと思う。
究極の枯葉擬態!?アカエグリバ
前記事でも紹介したが、このところ何度か目にしているヒメエグリバ──これによく似たやはり枯葉擬態の蛾にアカエグリバというのがいる。幼虫時代のエサは両種ともアオツヅラフジなので、ヒメエグリバがいる(アオツヅラフジがある)のだからアカエグリバも見つかっていいはず……と思って探していたところ、ようやく見つけることができた。
ツツジの葉の上に落ちた1枚の枯葉……に見えるアカエグリバ。ヒメエグリバ同様、頭を下にしてとまっていることが多いようだ。この姿勢だと大きな眼(がある頭部)が目立たない(天敵に悟られにくい)という利点があるのかもしれない。

こんな昆虫がいると知らなければ、枯葉にしか見えないだろう。実際の枯葉以上に枯葉チックなデザインはみごととしか言いようが無い。

枯れてよじれ、フチが欠けた葉を思わせるデザイン──しかもダミーの葉柄(ようへい)や葉脈までついている。多様な「枯葉」の特徴を1枚の葉(に似せた体)に集約し、みごとにまとめたデザイン。実際に存在する枯葉の中から1枚だけを選んで比べれば、アカエグリバの方が「枯葉らしさ」は高いだろう。やはり枯葉擬態のヒメエグリバは模様に個体差があるが、アカエグリバは比較的変異が少なく、どの個体も「究極の枯葉」という1つの完成モデルを目指してきた(?)感じがしないでもない。
こんなアカエグリバだが、背面から見ると厚みがあって左右対称なことから昆虫らしいとわかる。

このアカエグリバは撮りにくい位置にとまっていたので、指に乗せて移動を試みた。

飛ばずにうまく指にとまったので、そのまま撮影しやすい葉へと移動。
普通、頭を下にとまっていることが多いが、水平に近い形でとまった。その場合、頭を影側に向ける傾向があるような気もする。


よじれて凸凹の枯葉に見えるヒメエグリバ

アカエグリバの近くで、またまた見つけたヒメエグリバ。背面が大きく凹んでカールした枯葉に見えるが、くぼみは翅の模様による騙し絵。表面のデコボコ感も錯視で、背面から見ると滑らかに膨らんだ翅であることがわかる。

アカエグリバが「1枚の枯葉」に見えるのに対して、ヒメエグリバは周囲の枯れにまぎれて見える。前記事で投稿した画像を再掲載↓。

ヒメエグリバの騙し絵模様には変異があって、別の立体構造に見えたりする。

アカエグリバとヒメエグリバの比較


両種はフォルムや模様の入り方など、よく似ている。初めてこの蛾を知ったときは、アカエグリバとヒメエグリバの区別が難しかった。しかし実際に見比べてみるとアカエグリバの方が大きめで、背中(翅の会合部)の抉られ方もアカエグリバの方が顕著。頭部先端(下唇鬚)はアカエグリバの方が長く尖っていて、ヒメエグリバは短い──そのためヒメエグリバの方が(頭に対して)眼が大きく感じる。全体の印象でいえば、アカエグリバは「1枚の完成した枯葉」に見えるが、ヒメエグリバは「(周囲の)枯れの一部」に溶け込んで見える。
当初はそれぞれの姿だけを見比べて「枯葉への擬態」についてはアカエグリバの方が完成度高いと感じていたが、実際に野外で見ていると周囲への溶け込み方(隠蔽効果)はヒメエグリバの方が上ではないかと感じるようになった。
アカエグリバは知らなければ枯葉に見えるに違いないが、1度このアッパレな姿に感銘を受けた後は、枯葉の中から「最も美しい完璧な枯葉」のフォルムとして目にとまったりすることもあったりした。
一方、実際の枯葉が多様なように、見え方にも個体差があるヒメエグリバの方が隠蔽擬態としては高いという見方もできるかもしれない。デコボコに見える騙し絵模様の演出もなかなか凝っている。「枯葉への擬態」ではアカエグリバが、「隠蔽擬態(カムフラージュ)」としてはヒメエグリバが勝っている感じがしないでもない。
枯葉擬態を極めた達人(達蛾?)であることは間違いないアカエグリバとヒメエグリバだが、両種の擬態スタイルには理念(?)の違いみたいなものがあるようにも感じる。武道に例えるなら、アカエグリバは演武(型)──技の美しさ(完成度)を追究したスタイルであり、ヒメエグリバは実践(組み手)──多様な闘いの中で強さを極めたスタイル──そんな気がする。