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ヒバカリ(ヘビ)の飼育プチ記録

以前ヒバカリという小型のヘビを飼っていたことがある。
「噛まれると、その【日ばかり】しか命が持たない」というのが名前の由来だそうだが、実際は無毒のおとなしい和ヘビである。

ヘビへの興味は小学6年生の頃からあって、図鑑をメニューのように眺めながら「飼うのだったらヒバカリがいいなぁ」と憧れていた。残念ながら当時は飼う機会にめぐまれなかったが、成人してから子どもの頃に憧れていたヒバカリを飼ってみたいと思うようになって、田んぼに通って幼蛇(成長して♂と判明)をつかまえ飼育を始めた。その餌とりに行って成体の♀を捕獲。卵や孵化のようすなどを観察することもできた。

当時は記録用にフィルムカメラを使っていたのだが、残念な事にあまりうまく撮れていない。NGばかりで埋もれつつある古い写真だったのだが……とりあえず、こんな生きものも飼っていたという記録として、一応ちょこっとまとめておくことにした。
※このあとヘビの画像が出て来るので、嫌いな人は注意されたし

ヘビの不思議&魅力

ヘビが嫌い、あるいは怖いという人は多い。「風変わりで未知なるもの」に対する「不気味さ」がその理由の1つだろう。
しかし、この「風変わりで未知なるもの」という点が、不思議で興味深いところでもある。

僕も興味を持つ以前からヘビという生きものがいることは知っていたが、小学6年の時にヘビやトカゲの本を読んで、「ヘビとは、なんと不思議な生きものだろう」とあらためて感じるようになった。

●脚がないのに実にスムーズに歩く(移動できる)!
まず一見してわかる特徴が「ヘビは脚を持たない」ことだ。進化の途上で地中に潜っていた時期があって退化したという。その容姿も風変わりだが、さらに驚くのは「脚がないのにスムーズに移動できる」ということだ。
ヘビにはいくつかの歩き方(?)があるが、よく見かけるS字に体をくねらせて滑るように進む「蛇行運動」は見事である。地面に描くS字の形を変えずに頸部が通ったあとを胴・尾と続いて通っていく。草のかげにその一部がのぞいているときなど、ホース状の物体がふくらんだのち細くしぼんでいき消えていく──そんなふうに見える事もあって「四次元物体が三次元空間を通過したかのようだ」などと感心したこともあった。
このヘビの蛇行運動は、まるで意志をもった小さな川の流れのようでもある。この小さな流れは下から上へも移動できるし、木にさえ上る。手足が無いのにスムーズに移動するようすにはマジックを見せられているような驚きさえ感じる。

普通、動物は脚で地面をしっかりとらえ、後方に押しだす反作用として体を前に進める。地面をグリップすることで歩行が可能となるわけだ。地面や樹皮・枝をしっかりとらえるために蹄爪や指、かぎ爪を発達させた動物も多い。ところがヘビは脚も爪も持たない。
蛇行運動では複雑な力学運動で体を一定の方向に滑らすことで移動している。ざっくり言えばアイススケートのようなものだ。マイケル・ジャクソンのムーンウォークを初めて見たときは驚いたが、ヘビの蛇行運動にもそんなトリッキーな面白さが感じられる。

僕は映像でしか見た事がないのだけれど、砂漠にすむサイドワインダー(ヨコバイガラガラヘビ)の歩行(?)も面白い。焼けた砂の上を這うさいに、ずっと腹を接していたのでは熱でダメージを受けてしまう。そこで、接地する部分を腹の一部にとどめ、他の部分を浮かせて、スプリングが転がるように移動していく。接地部分を絶えず移動させることで体が焼かれずに済むわけだ。サイドワインダーが這った砂の上には平行な線(足跡?)が残る。スプリングが転がるような動きに見えるのだが、「転がりながら背面はたえず上・腹面は絶えず下にある」というのがまたおもしろい。転がり運動の周期にあわせて体の軸を反回転させている形である。

フシギなヘビの常識は、まだまだある。例えば──、
●自分の頭より大きな獲物を丸呑みにできる!
(もちろん手で押し込んだりできない)
●頸より太い獲物を丸呑みにできる!
●口を開けずに舌を出し入れできる!
等々。文章にしてみると、なんだかちょっと眉唾ネタのような感じがしないでもない。
まるで「正座をしたまま頭の上に置かれたリンゴを蹴落とすことができる」みたいなジョークのようだ。
しかし、もちろんこれらは本当のことだ。

ヒバカリの飼育プチ記録











ヘビの顎は大きく開ける構造になっていて頭よりも大きな獲物を丸呑みにできる。


下あごの骨は左右つながっておらず(先端が弾力のあるじん帯でつながっているだけ)、クワガタの大顎のように左右に広げることができる。左右独立した下あごの片側で獲物をしっかりおさえ、もう片方の側で深くくわえ直してひきよせる。この動きを左右交互にくりかえすことで、次第に獲物を深くくわ込み食道に送り込むことができるわけだ。
また、獲物が喉につかえて窒息しないように気管が下あごまでのびてきている。


魚をとらえた時は頭から呑み込むものだと思っていたが、必ずしもそうではない。ただし、頭から呑み込むときより尾から呑み込む方がずっと時間がかかる。
ヘビは獲物を丸呑みするため、頸や胴は大きく広がる。ひろがった部分では、ふだんウロコの下にたたまれている皮膚がのぞく。
餌には魚やオタマジャクシを与えていたが、幼蛇にはミミズを与えたこともあった。ただ、釣具店で市販されているシマミミズは毒成分(ライセニン)を持つので餌には不適。当時それを知らずに与えたところ、呑み込んですぐ吐き出してしまった。

ヘビの眼は透明なウロコで覆われている。まばたき=開閉はできない。時々漫画で眼をつむったヘビが描かれていることがあるが、これは漫画的表現であって、実際はヘビが眼を閉じることはない。ちなみにアシナシトカゲ(脚の無いトカゲ)は他のトカゲのように眼を閉じる事ができる。
ヘビの眼を覆ったコンタクトレンズのような透明なウロコも脱皮のさいには古い皮といっしょに脱げる。脱皮で表面の古いウロコがきれいに剥離するための準備なのだろう。脱皮が近づくとヘビの眼は白っぽく濁ってくる。


脱皮は吻端からめくるようにおこり、反転した頭部が自分の体を呑み込んでいくように進む。この様子も他の動物では見られない不思議な光景だろう。
脱ぎ終えた抜け殻は裏返ったストッキングのような形で残る。



ヘビには卵を産む種類(卵生)と子ヘビを産む種類(卵胎生)があるが、ヒバカリは卵で産む。湿らせた水苔の上に移動したヒバカリの卵。


卵は柔らかく、水分を吸って膨らむ。孵化のさい子ヘビは卵を「割って」出て来るのではなく「切って」出てくる。











飼育容器には60cmのアクリル水槽を使用。フタには裸電球をとりつけ、温度計を見ながら温めていた。冬にはサーモスタットとヒーターを使用(冬眠させない)。表面がザラザラした木は脱皮のさいに助けとなる。水浴び用プールと餌を入れる水入れを設置。ヘビが落ち着けるように小箱に出入り用穴をあけたシェルターを入れた。


この飼育槽に♂と♀の2匹を入れており、シェルター(小箱)も2つ用意したが、2匹はたいてい同じ箱に入っていた。

[追記]我流飼育方法

上の記事をアップした後、「ヒバカリ」を検索して下記サイトをみつけた。

日本の美ヘビたちのピンチ!ヒバカリの飼育-[爬虫類・両生類]All About
http://allabout.co.jp/gm/gc/69803/
http://allabout.co.jp/gm/gc/69803/2/
http://allabout.co.jp/gm/gc/69803/3/

ここ↑ではヒバカリの飼育方法が紹介されている。
僕のヒバカリ飼育方法とは違っているところがあり(僕のは我流なので当然といえば当然なのだが)、ちょっと驚いた箇所もあった。そこで上記サイトの飼育法とは違う点について僕の飼育方法と考え方について少し加筆しておくことにした。
※どの飼育方法が正しい──ということではなく、僕はこう考えて飼育環境を作ったという説明である。

上記サイトの「ヒバカリの飼育方法」では、床材には市販の「爬虫類マット」と「自然の土」を利用すると良いとしている。
湿度を保つことを重視してのことのようだ。

しかし僕は床材に土を使った事は無い。アクリル水槽の床には新聞紙を敷いていた(前の画像参照)。新聞紙なら汚れたらすみやかに交換ができ、水槽内を衛生的に保つことができるからだ。
土を使い、しかも湿度を保つとなると、雑菌の温床になりそうな気がしないでもない。
ヘビは消化力が強くて丸呑みにした餌を見事に消化してしまう。糞はアンモニア臭がするのできれいに取り除いておきたいものだ。マットや土では染み込んでしまうのでキレイに取り除くのは難しいのではないか?
新聞紙なら「しみた部分ごと」丸ごと交換してしまえば良いのだから、手っ取り早くて衛生的だと考えていた。

餌については、主に生息地でとってきたドジョウとモツゴ(クチボソ)、時期によってはオタマジャクシ(いちおうヒキガエルでないもの)、不足するとメダカも与えていた。ミミズ(釣具店で市販されているシマミミズは毒成分が含まれるため不可)は幼蛇のサイズにあった餌がないときに与えた事があったが、容器内が汚れるのでやめてしまった。

ヘビというと一度食餌をするとしばらく食べない──というイメージもあったが、ヒバカリについては良く食うので意外だった。えさは小鳥の水浴び用の容器に水とともに生きたまま入れ(餌容器は狭めの方が捕まえるのが楽)、空になると追加していた。

上記サイトでは保温は必要無いとしているが、僕は冬眠をさせずに育てたので冬場は赤外線ヒーターとプレートヒーターを使って保温していた。アクリル壁面の下隅では結露で曇っていたので、水槽内では湿度はそれなりにあったのだろう。保温のさいは乾燥には注意しなければいけないだろう。

上記サイトでは「冬眠をさせる」とあり、ここが一番意外な部分だった。
「冬眠」が生き物にとって大きな負荷をかけることは容易に想像できる。
自然界では冬眠をしないと生き残れないので選択肢はそれしかないわけだが、健康・体力に問題がある個体だと冬を越せずに死んでしまうケースも少なくないのではないか。
飼育下では人が温度や湿度・餌の管理ができるのだから、なるべく負荷をかけない方法を選択した方が無難だろう──というのが僕の考え方だ。

ただし、繁殖を考えた場合、(種類によっては?)冬眠を経る事が必要だという説も聞いたことがある。
そうしたことと関係があるのかもしれないが、うちでは冬眠をさせずに飼育していたヒバカリは、年々産卵の時期が早まっていった。


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コノハムシ:卵と幼虫・大きさ比較

タイ産コノハムシの卵と幼虫の大きさ比較



コノハムシ漫画】より


 







山より大きな猪は出なくても、卵より大きな虫は出る!?
 
コノハムシ~卵から成虫まで~ ※タイ産コノハムシ まとめ編
コノハムシ漫画『コノハムシだよこのハナシ』

コノハムシ:卵と1齢幼虫

タイ産コノハムシの4代目が誕生したので、あらためて卵と1齢を紹介。

コノハムシの卵



コノハムシは羽化すると3週間~1ヶ月ほどで卵を産み始める(単為生殖ができるので♀1匹でも繁殖可)。
産卵が始まると毎日2個ほどの卵を勢い良く飛ばすように産み落とす。
卵は湿った砂の上などに移すと水分を吸って形が変わる(膨らむ)。




孵化直後の1齢幼虫



誕生したばかりの幼虫は赤い。
腹を丸めるように反らしてアリのようによく歩く。
孵化直後の幼虫は高い所を目指して歩く──こうして枝先の若葉(餌となるやわらかい葉)へ到達できるようになっているのだろう。

孵化時のトラブル

孵化がうまくいかないこともある。脚がひっかかっていたり、卵の殻を引きずっているようなときは、卵をおさえると自力で離脱できることがある。それでも脚が抜けない場合は脚と卵の接点あたりに注射器型のスポイト(化粧品用?)などで水滴をたらしてやると、しばらくして抜けることがある。




赤から緑への変身(1齢のうちの変化)





1齢幼虫の餌

若齢幼虫は硬い葉を食べることができないので若葉などの柔らかい葉が理想。