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フェレット漫画@ハムスペ覚書

01Ferret漫画ハムスペ
サービスを終了したfreemlの古い記事に記していた、フェレット漫画に関する覚書をあらためてまとめておくことにした。あおば出版・刊『月刊ハムスター倶楽部スペシャル』(のちに『月刊ハムスペ』)というペット漫画雑誌にフェレット漫画を不定期連載していたことがある。これは僕にとって全く意外な展開だった。小学生〜中学生の一時期、ノートに4コマ漫画を描いていたことがあったがラクガキ程度のもので、本式に漫画を勉強したことは無い。なのにどうしてフェレット漫画を描くことになったのかといえば、僕がフェレットを飼っていたからだ。フェレットは家畜化されたイタチ科の動物で、飼ってみるとなかなかおもしろい。この魅力を伝導すべく(?)、個人誌《チャンネルF》に(文章で)飼育レポートをまとめたり、ビデオに撮ったりしていた。ペット雑誌に投稿して記事に取り上げられたり、取材を受けたこともあった。
02CFペット雑誌2表紙
03かわ小Ferret散歩
フェレットが出てくる掌篇童話(チョコといっしょのおるすばん)を描いたこともあったし、こうした流れの延長にフェレットの漫画化があった。
《マンガを描くことがメインで、その素材としてフェレットを選んだ》のではなく、《フェレットを飼育していて、その面白さをまとめ・記録する手段としてマンガにも手を出した》という形である。だから、同人誌で取り組んでいた児童文学とは、かなり温度差がある。文芸作品に関しては《創作作品としての理想を目指す》という気持ちがあったが、フェレット漫画に関しては「マンガとしての理想」を目指そうという意識はあまりなく、《飼っているフェレットの魅力をマンガでどう伝えたらよいか》という次元で取り組んでいた。
漫画修行の経験もない僕が、臆面も無くヘタクソなマンガを描くことができたのは、ハードル(理想)が低かったからだ。画力が無いのは自覚しているが、フェレットという素材はおもしろいのだから……エピソードの記録として残しておくのも悪くない。うまくいって雑誌に掲載されるようなことになれば、もちろん嬉しいが、ダメならダメでかまわない──ダメでもともと的な、低いこころざし(?)で取り組んだので自分のヘタクソさにメゲることなく描くことができたのだろうと思っている。


フェレット漫画について(freemlより/※加筆あり)
僕がフェレットを飼い始めた頃、まだフェレットの飼育情報は少なかった。なのでフェレットの記事が載っている本や雑誌は手当り次第に買って読んだ。テレビ番組もフェレットの特集があると録画してコレクション(?)していた。僕はふだんほとんどマンガを読まないのだが、フェレットに関してだけはマンガにも触手を広げていた。
そうして気づいたことだが……ペット漫画は色々あれど、フェレットを扱ったものが意外に少ない。
「フェレットほど面白いペットはいない」──そう思っている僕にとって、これは不満だった。「フェレットの漫画を描く人材が不足しているのか? ならば僕が描いて持ち込んでみたらどうだろう」などと思ったりしたものである。しかし無論それは「もっとフェレットの漫画が読みたい」と渇望する気持ちから生まれた妄想のようなもので、その時点では実際に自分で漫画を描くつもりなどはなかった。

ところが2001年の暮、「フェレット漫画が載っている雑誌」との情報を得て購入したアニマル・コミック誌《ハムスター倶楽部スペシャル》に、たまたま動物漫画の公募が載っており、それを見て気持ちが動いた。
《ハムスター倶楽部スペシャル》の版元=あおば出版は、色々な動物の漫画シリーズを出しているところで、数少ないフェレット漫画『フェレット倶楽部』(全3巻)の版元としても記憶があった。
「もっとフェレット漫画を!」と常々望んでいた僕はこの公募を知ったことで「公募してるのなら、ウチのフェレットのエピソードを描いて応募してみようか」という思いにとらわれてしまった……。
漫画歴など皆無に等しい僕がにわかに描いた作品でいきなり入賞できるとは考えにくいけれど……漫画という形にしてウチのフェレット(ブランカ&グランジ)の記録を残しておくのも良いではないか。個人誌《チャンネルF》のネタにもなるし、落選しても無駄にはならない……(実際に描いた漫画のコピーで個人誌《チャンネルF・14号/15号/16号》を作成してフェレットの散歩オフで配布している)。
そんな気まぐれを起こして描いてみたのが『フェレットinジャケット』だった。応募したのが《第6回ハムスター倶楽部スペシャル新人まんが大賞》である。
フェレットinジャケット』はタイトル通り「上着のふところに入って散歩に行くフェレット(懐中イタチ・肩乗りイタチ)」のアウトドア派なエピソードを、応募規定の8ページ枠で構成してみた作品。
これまでの小動物漫画というと、舞台が室内に偏り勝ちのきらいがあるが、そんな中にあって散歩派のわが家のフェレットのアウトドア中心のエピソードはユニークなのではないか……という狙いもあって、色々と自分なりの工夫で応募規定の8ページ枠で構成してみたものだ。

とりあえず描き上げて応募してみたものの、その後作品を読み返してみると、わが家のフェレットの個性や面白さを、どうも今一つ伝えきれていないのではないか……という物足りなさがあった……。
例えばグランジはノーマル(生殖腺&臭腺未手術個体)なのだが、それについては触れることができかった(タマを描いてある絵が 1コマあっただけ)。ノーマルであるがゆえのマーキングや最期っ屁にまつわるエピソードは、グランジを語る上では欠かせないところでもある。
そこで『フェレットinジャケット』では描けなかったエピソードのいくつかをあらためてまとめてみたのが『ふぇレッツ・ゴー』だった。
ペット漫画とはいえ、ただカワイイ・オモシロイというだけでは物足りない。描かれるエピソードの中に動物の特徴/能力や習性を考察するような要素あってもいいのではないかという思いもあって描いてみたものである。
この作品は《第6回ハムスター倶楽部スペシャル新人まんが大賞》の結果が発表になる前に既に描きあげていて、後に《第7回ハムスター倶楽部スペシャル新人まんが大賞》に応募することになる。

結果はさして期待せずに自分なりの描きたい(読みたい)ものを自分のできる範囲で描いてみた2作品だったが……結果は『フェレットinジャケット』が《第6回ハムスター倶楽部スペシャル新人まんが大賞》の〈回し車賞+編集部期待賞〉受賞(月刊ハムスター倶楽部スペシャル/2002年8月号掲載)。『ふぇレッツ・ゴー』が《第7回ハムスター倶楽部スペシャル新人まんが大賞》の〈ハムスター賞〉受賞(月刊ハムスター倶楽部スペシャル/2003年1月号掲載) と、意外にも2作とも入賞し、なんと「デビュー」ということになった。
フェレットを飼っていなければ漫画を描くこともなかったろうし、ましてや漫画家デビューなど絶対になかっただろう。

04ハムスペ7th発表号

漫画制作中にみた夢の話(freemlより/※加筆あり)
僕が初めてフェレット漫画を描き始めた頃に見た夢の話。日記(プライベートにつけているもの)には2002年2月9日(土)とある。《第6回ハムスター倶楽部スペシャル新人まんが大賞》に応募することになる『フェレットinジャケット』の3ページ目のトレース(ペン入れ)をしていた日だ。
    *    *    *    *    *    *
 イヤな夢を見た。
 どういうわけか僕にギターの弾き語りのコンサートをしないかという話が持ちかけられる夢なのだが……「大したことはできないと思うけど……金になるなら、ちょいと練習してやってみるかなぁ」などと軽い気持ちで受けてしまう。そしてハタと気付けば、いつのまにか明日はそのコンサートの日なのである!
 なぜかバックを演奏することになっていた宇崎龍童に「照れずに歌えば、なんとかなる!」などと励まされ、「うん、なんとか頑張ってみるから」と答えるものの……考えてみたら、歌の練習などしていないし、練習するにも選曲すら決まっていないではないか! いやいやそれ以前に僕はギターなど弾いたことがないし、弾く以前にギターすら持っていないのである!
「しまった! ギターを買いに行かねば!」「ええと、楽器店はどこだ!?」時計を見ながら「まだ閉店時間ではないか!?」などと右往左往。しかし、これからギターを買いに行って練習したところで、明日のコンサートに間に合うはずもなく、アセりまくり「わずかな金につられて、畑違いのコトを引き受けるのではなかった!」と悔やんでいるところに、僕にコンサートの話を持ちかけてきた奴がチケットの売上を持ち逃げしたという報告がなされる。当然金も入ってくる見込みは無くなり、つらい状況だけが残った……という夢である。
 目が覚めてそれが夢だと判ったときには「ああ、夢でよかった……」と心の底から安堵したものである。
 しかし、いったなんでこんな夢を見たのか……すぐに思い当たった。
 今、応募用に進めているフェレット漫画が原因だ。ペット漫画の公募を知って、ジャンルが違うにもかかわらず、挑戦してみようかという気になった。そして、あわよくば賞金なんぞが入ればいいなぁ……などと甘いコトを考えながら進めてきたことに対する内省的気分がこんな夢を見せたのだろう。気分転換にと取り組んだ漫画だが、実際に描き始めてみると時間はかかるし「思ったほど簡単では無いな。ふだん漫画など描いていないのに気まぐれに挑戦して、賞金などムシが良すぎるか……」などと思いはじめていた頃だった。ちなみに夢の中で僕にコンサートの話を持ちかけてきて売上を持ち逃げしたのは実在の人物で、グランジを売っていたペットショップのオーナーである。フェレット漫画に集中しているので(夢の)キャスティングにもフェレットからの連想が働いたのだろう。そして、そのオーナーの店で買ったグランジはニューターフェレット(去勢&臭腺除去済み※当時は未手術のものより高価だった)だったハズが実はノーマル(未手術)だったという経緯があり、こうしたことも「いかがわしい」キャラクターとして夢に反映していたのかも知れない。
 とはいうものの、漫画の方は少しずつだが進めている。漫画の投稿常連達に比べれば描き慣れていないことはバレバレで……ペンのタッチに未熟さがでたり、描いてみて表面化する問題があったり……「これが編集者や選者にどう評価されるものか?」と不安や疑問も募ってきてはいるのだが、その一方、色々な問題を工夫しながら対処し、その成果が少しずつ形になっていくことが楽しみであったりもする。これが小説となると理想は高いので書き出すのにもかなりのエネルギーが必要だが、漫画に関しては高い理想を目指しているわけでもないので、そういった意味では進めることにさほど抵抗は感じないですんでいる。今はとりあえずここまで進めたのだし、完成させようと思っている。漫画に関連する夢を見ることも、今回が初めてではないし、起きている時も、漫画のことを考えながらトイレに入り、便座を下げずに座ろうとして危うく便器に落ちそうになったところで反射的に体をひねって踏みとどまり、「あー、びっくりした。くそっ、こんな策にはまってまんまと水の中に尻をつける俺だと思うてか!」なんてこともあったし……今は漫画に集中しているから、変な夢も見てしまったのだろう。
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──などという間の抜けた夢を見ながら描いていたフェレット漫画だが、幸運にも入賞し、『月刊ハムスター倶楽部スペシャル』(のちに『月刊ハムスペ』)に11回ほど不定期掲載された。残念ながら『月刊ハムスペ』は2007年8月号をもって休刊となるが、フェレット漫画のいくつかは色をつけて(雑誌掲載時には単色だった)、ブログに上げてある。
05Ferret漫画彩色

超魔術イタチ:編(&動画【超魔術イタチ】/ケバエ幼虫との遭遇)
グランジ目線で散歩:編(&グランジが散歩した距離/動画【快走!散歩派フェレット】)
イタチと迷信!?:編(イタチは不吉!?)
ニオイでほんろう:編(最後っ屁対決!?/【イタチのさいごっぺ】について)
すっげ〜:編(最大のハプニング!?)
忍者イタチ:編(&忍者イタチ動画)
☆『フェレットinジャケット』(フェレット漫画第1作)
☆『ふぇレッツ・ゴー』ハムスペ新人まんが大賞受賞作:編
☆『フェレットのいる風景

イタチmeets猫(※実写4コマ)
散歩派フェレット・プチアルバム



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遠いロッカールーム〜夢の話〜

高校生だった頃、ちょっとした崖からダイビングする《飛翔写真》を撮る(撮ってもらう)ことにハマっていたことがある。宙返りをして脚から着地するのだが、着地面はやわらかい土の斜面なので都合が良かった。
八国山ダイブ宙返り
この場所は今では小洒落た住宅街になっており、もう無い。あっても加齢でポンコツになった僕にはもう《飛ぶ》ことはできないだろう。しかし、の中では僕はまだ若く、このパフォーマンスを続ける気満々だった。そんなの話……。
     *     *     *     *
の中で僕は、久しく行っていなかったダイビングができそうな「新たな場所」を発見する。崖の高さや土の感じは、まずまず。ただ、以前飛んでいた場所に比べて、なんとなく寂れた感じが漂っていた。とりあえず、ここでパフォーマンスをすべく、状況をチェックしてまわる。ここを使う際に利用するロッカールームが地下にあるのだが(このあたりが覚めてみるとヘンなの中のよくわからない設定)、崖のすぐ下にあるロッカールームへ行くにはだいぶ遠回りをしなければならない。現場の崖からずいぶん離れた場所に、地下街へ続く階段があって、ここを降りてロッカールームへ向かうのだが……慣れない地下街をロッカールームを探し歩きながら「面倒くさいなぁ!」と思っている……そんなだった。

このは《ブログ引っ越し》にまつわるものだろう──目覚めてすぐに、そう気づいた。かつてパフォーマンスをしていた場所は、やがて消え行く「Yahoo!ブログ」にあたり、《新たな場所》というのは、移行先の「FC2ブログ」だろう。ちょっとさびれた感じがしていたのは──、Yahoo!ブログでは、カテゴリ検索やキーワード検索で知りたい最新記事が読めたり、なじみのブログの活動が目に入っていたのに、FC2ブログでは知りたい最新記事情報がさっぱりつかめず不満に感じていた。そんな印象が「さびれた」感に反映していたのだろう。

そして「遠回りが面倒なロッカールーム」というのは、FC2ブログでは「記事の編集に手間がかかる」ことを意味しているに違いない。
Yahoo!ブログでは関連記事をつなぐために僕はブログ内リンクを多用してきた。しかし、(Yahoo!ブログ終了にともない)記事をFC2ブログに移行したことで、旧(Yahoo!ブログ)記事にリンクしていたURLを移行先(FC2ブログ)記事のものに書き換えなくてはならなくなった。今はこの作業を黙々と進めているわけだが、これが想像していた以上に面倒だったりする。
Yahoo!ブログでは開いた記事に訂正したい箇所があると、その記事(現場)から編集(訂正)画面へワンクリックで移動し、それができたが、FC2ブログでは、記事内に要訂正箇所を見つけたとき、「管理画面」をクリックし、そこから「記事の管理」を開き、記事一覧の中から該当記事を探してその「編集」ボタンを押して、やっと目的の編集画面に到達できる。「記事の管理」では最新の20タイトルの記事が表示されるが、それ以前の記事だと探すのに更に手間がかかる。カテゴリで絞るか投稿年月で絞り込み、タイトルを見つけだしてその「編集」ボタンを押して、ようやく訂正可能な画面が開く。ひらいた画面も(移行記事は改行無しのHTMLタグだらけなので)訂正するのがややこしい。訂正するための編集画面を呼び出すのも面倒だが、訂正する情報──移行先の記事のURLを確認するために移行記事を探すのにまた手間がかかる……。
FC2ブログでは開いている記事(舞台現場)から、その編集画面へ到達するのにやけに手間がかかる──いささかうんざりしていたので、そんな気分が「ロッカールーム(舞台裏)まで遠回りしなければならず面倒」といった夢になったのだろう。

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赤いクモ~夢の前兆~

ショートショート『赤いクモ~夢の前兆~』

同人誌《MON48》第5号(1990年11月)の埋め草用に書いた原稿用紙(20字×20行)換算4枚強のショートショート。










虫見を始めるだいぶ以前の作品だが、当時から虫が出てくる作品はちょくちょく書いていた。この作品ではクモやコガネムシの種類については具体的に想定してはいなかった。媒体の《MON48》は朝日カルチャーセンター「大衆文芸の書き方(講師:光瀬 龍)」の受講生によって1985年3月に創刊された同人誌。筒井康隆原作の邦画『文学賞殺人事件 大いなる助走』(1989年)のエンドロールにも、チラッと映っていたりする。
『赤いクモ~夢の前兆~』を掲載した《MON48》第5号と、『文学賞殺人事件 大いなる助走』のエンドロールで映し出された《MON48》第3号↓。


《MON48》の誌名は「大衆文芸の書き方」の講座が毎週月曜日(MON)に新宿住友ビルの48階の教室で開かれていたことに由来する。表紙の図案は翼を広げたペンが新宿住友ビルから飛び立つところ。

飛翔へのあこがれ!?

博士になって発明したかったのは…

“男の子の将来の夢”──「大人になったらなりたいもの」のアンケートで「学者・博士」というのがトップになったらしい。

■“男の子の将来の夢” 1位は15年ぶりに「学者・博士」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180105/k10011279391000.html

僕も子どもの頃、将来「博士」になりたいと思っていたことがある。といっても「博士」が何なのか、ちゃんと理解していたわけではない。漫画やアニメに登場する「博士」を見て、鉄人28号や鉄腕アトムなどを作る人のことだと考えていた。将来、博士になって、鉄人28号のようなロケットエンジン付きのランドセルを発明するのが夢だった。


同級生たちが通学路を歩いて登校するそのすぐ頭上を、僕だけロケットエンジン搭載のランドセルを背負って(鉄人28号や鉄腕アトムのように)さっそうと飛翔して小学校へ向かう──そんな光景を思い描いて悦に入っていたものだ。将来、博士になっても小学校に通っている前提で考えていたのが、幼稚でおかしい。

飛翔への憧れ

かなうかどうかは別として──スーパーマンのように空を飛ぶことができたら──という憧れは誰もが1度は抱いたことがあるのではあるまいか?
中学生だった頃──友人たちと撮った「とびあがり前転」の写真が、「スーパーマンが飛んでいる」かのように見えて、「飛翔する姿は、やっぱりイイ!」と再認識。そして「飛翔(しているように見える)写真」を撮るのが密かなマイブームとなったこともあった。
最初は芝生の上で「飛んで」いたが、そのうちエスカレートして、プチ崖からの飛翔シーンを撮るに至る。もちろん実際に飛翔することはできないので、空中で1回転して足から着地していたわけだが……こうしたダイビング宙返りが、後のインディーズヒーロー・ミラクル☆スターにもつながっていくことになる。
そして「スーパーマンのように飛ぶ」というと思い出すのが、そのミラクル☆スターの宿敵役のモデルとなった人物──自称・スーパースター某が見たという夢である。これはミラクル☆スターが初めて登場する個人誌《チャンネルF》第9号でも紹介したことがあった。




個人誌《チャンネルF》第9号で紹介した、スーパースター某(こと、ネアンデルタール某)の見た夢とは──、

 某が立っているところは、学校の校舎の中らしい……。
 彼は(夢の中で)スーパーマンだった。
 ──どろぼうだっ!
 ──つかまえろっ!
 どこかで、人々が叫ぶ。
 ──オレの、出番だ!
 某は、さっそうと床を蹴って飛翔する。
 ところが、なかなかうまく飛行できない。
 高度は上がらず、むしろ床を蹴ったときより頭の高さは低くなっている。
 ──へんだな?
 そう思っているうちにも、高度はどんどん下がっていく……。
 ──おかしいぞ!?
 必死に上昇しようとするのだが、高度はさらに落ちて、床の上数センチのところ……腹がすりそうなところを、かろうじて飛んでいる。
 そればかりか、飛行速度もじりじりと落ちていく……。
 ──くそっ、どうしたんだ!?
 床すれすれのところを、のろのろと飛んでいる某を、後ろから、泥棒を追いかける人々の足がドタドタと追い抜いていく……。
 ──こんなはずじゃあ……
 彼のわきを、彼に見向きもせずに次々と追い越していく人たちを見上げながら、某は考える……。
 ──オレはなんで、わざわざ飛んでいるのだろう?


自分ではスゴイ・カッコイイと思っていること(自己評価の高い部分)が、じつは(世間的には)さほど期待も注目されていない?──そんな気分が反映した夢ではなかろうか……という気がしないでもないが、夢の内容は抱腹絶倒だ。

飛翔とは関係ないが、彼には他にこんな夢を聞かされて笑った記憶もある。
某が自動車教習所に通っていた頃──まだ取得していない運転免許証を夢の中では取っていて、大型バスか何かを運転していたらしい。いきなりデカい車を操りたがるところは見栄っぱりな彼らしい。快調に運転していたバスだが、上り坂にさしかかると、パワーダウン。スピードはしだいに落ちていき……気がつくとバスを運転しているのに、なぜか足は一生懸命(自転車のペダルを)漕いでいたそうな……。
そういえば僕も空を飛ぶ夢で──空中を一生懸命平泳ぎでかき進もうとする夢を見たことがあった。どうせ(?)夢の中のことなのだから、さっそうと飛翔できてもよさそうなものだが……意外に思い通りにはいかず、間抜けな夢になってしまうことも少なくないないものである……。

将来の《夢》──「博士」という話題から、漠然とそんな回想が展開した。
そんな、たあいもない回想覚書。

覚めぬ夢・夢の中の夢のハナシ


▲フェレット漫画https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-47.htmlより
※本文とは直接関係ありません。

眠らぬ男・覚めぬ夢・夢の中の夢のハナシ

睡眠や夢というのは、誰もが日常的に経験しているあたりまえの現象だ。しかし、あらためて考えてみると色々と興味深い。面白いテーマなので以前も記した事があるし、夢をモチーフにした掌編を書いたこともある(*)。
今回も気ままに夢の話を記してみる。

以前「眠らぬ男」のハナシを考えたことがある。ヒトは皆、眠る。ヒトのみならず動物は眠りの支配から逃れられない。なのに、その男だけがその支配の外にいて、彼はもう何年も眠っていなかった。いったい、どうして眠らずにいられるのか……それは男がいるのは夢の中だったから──というオチ。男は病気あるいは事故が原因で覚醒せずに眠り続けていた──男はその間、ずっと夢の中にいたので、(すでに眠っているのだから)眠らずにいても平気だったというハナシ。
「眠らぬ男」は「覚めぬ夢の中にいた」というのがオチだったわけだが、こんな着想を得たのは、次のような経験があったからだ。

《絶対に遅刻が許されない状況》というのは誰もが経験したことがあるだろう。万が一にも遅れたりしたら一大事──大きなプレッシャーを抱えつつ、前夜は「決して寝坊をしてはならない」と心して就寝についた。しかし目が覚めて時計を見ると……なんと寝過ごしているではないか! あわてて家を飛び出し目的地へ急ぐ。だが、その途上……何か変だと気づき始める。見たことがないものが目の端をかすめ……「今のは、妖精じゃないか!?」と足が止まる。「ということは、これも夢!?」「(目的地に向かっているつもりで)まだ寝ているのか俺は!?」と激しく動揺し、ハッと眼が覚めた。
「ああ、ビックリした」と改めて準備し出かけるが……なんだか違和感がある。目的地に向かいながら、「もしかして……これも夢なんじゃあるまいか」と疑念にとらわれる。確かめるために自分の頭を叩いてみるが……力が弱いのか、よくわからない。そこで思いっきり殴ってみる……と、全然痛くない! 「やっぱり、まだ夢の中か! 俺はまだ眠り続けているんだ!」と青くなった。「早く目を覚まさなくては!」とアセりまくるが、どうやったら覚醒できるのか、その術がわからない。眠っている自分を蹴飛ばしてでも起こしたいところだが、夢の中からでは、どうにもならない……。夢の中で「これは夢だな」と自覚する事はたまにあったが、夢と自覚しているのに目覚めることができない夢は初めてだった。
夢の出口を探してジタバタ走り回り、「起きろってば! オレ!」と念じてみたりするが、いっこうに夢から脱出することができない。「このままずっと夢の中に閉じ込められてしまったら、どうしよう……」という不安&恐怖がこみ上げて来た……。

結局この時は夢の中で散々あがき続けた結果、ようやく金縛りが融けるように眼を覚ますことができた。寝ぼけながら「急がねば!」とあわてふためき、《絶対に遅刻が許されない状況》自体が夢の中のハナシだったことに気がついて、ようやくホッと安堵したのだった。

考えてみれば「夢の中でそこは夢の中だと自覚しているのに、覚醒できない(現実側の肉体とのリンクが切れている状態)」というのは、「意識は目覚めているのに体は眠ったまま動かす事ができない」いわゆる「金縛り」の延長現象のようなものといえるのかもしれない。

夢を見ている間──意識が夢の中の仮想肉体にあるときは現実側に残して来た肉体(実体)とのリンクは切れている。夢の中での行動が、現実側の体でも再現されてしまったら大変なわけで、この睡眠時のリンクOFFシステムはもっともなことだろう。
「金縛り」は「意識が夢の中から現実側に帰還したのに(まだ)肉体とのリンクが復帰しきっていない状態」のことだろう──そう僕は解釈している。
この「金縛り」以前──意識がまだ夢の中にあるうちに(現実側の肉体とのリンクが切れた状態で)、自分は眠っている事を自覚し、覚醒しようと(現実側の肉体を動かそうと)やきもきした──というのが、この夢だったのではないか。

この「目覚めることができない夢」で感じた「このまま夢の中に閉じ込められていたら……」という思いが、「覚めぬ夢の中にいて(だから)眠らない男」という着想につながったのだろう。
「眠らぬ男」という着想を得た当時、僕は「夢の中では眠らない(眠くならない)」ものだという認識でいた。

ところが、その後、「眠くて眠してしかたがない」という夢を見た。覚醒後、「眠っているのに──夢の中で眠いと感じることもあるのか……」と意外に思った。これは言ってみれば、「食べてる最中に空腹感にみまわれる」ようなものではないか──そう考えるとなんだかヘンな気がする。
そしてつい最近も「眠くて眠してしかたがない」夢を見た。夢の中では疲れ果てていて、壁にもたれかかると、そのまま意識が遠のき眠りに落ちてしまいそうな激しい睡魔に襲われていた。一刻も早く帰宅して横になりたいと思うのだが、それまで持ちこたえられるかどうか……エネルギーを使い果たしたレインボーマンを襲う「ヨガの眠り」あるいはマンガ『おろち』の主人公に訪れる「100年に一度のねむり」を思わせる猛烈な睡魔だった。
夢の中で家まで帰り着けたのかどうかは覚えていない。ただ激しい睡魔におそわれていたことはハッキリ覚えていて、このときも覚醒した後、「眠っているのに、どうして眠くなるのだろう?」と首を傾げた。
夢を見るのが《浅い眠り》のレム睡眠であったとすると、レム睡眠の中にあって更に《深い眠り》のノンレム睡眠を欲していると「夢の中での眠気」になるのだろうか? その後の展開を覚えていないのはノンレム睡眠に移行して夢がそこで途切れたからとも考えられる。

最近の「眠くて眠してしかたがない」夢を見た状況をふり返ってみると……花粉症が強く出ていて、鼻がつまり息苦しく安眠できない時だった。僕はこの時期、花粉症の予防薬を服用しており症状はだいぶ緩和されているが、それでも花粉が多く飛散した日には症状が強く出ることもある。また底の減った靴で歩き回り、足の裏に疲労感が残っていた時でもあった。そうした休息したい(眠りたい)状況で、眠りについたものの、つまった鼻で呼吸するのは疲労感が蓄積する……安眠感が得られないために、夢の中でも安眠を強く欲し、それが「眠気」という形になったのではなかろろうかと解釈している。

さて。夢のエピソードや眠りと覚醒の狭間で起こる金縛りについては自分なりの解釈で思うところを過去にも記しているが(*)……目覚めのエピソードで思い出した事があったので、ついでに記しておくことにする。

僕は目覚めは良い方で、タイマーをセットしておくと大抵そのちょっと前に目が覚めるのだが……以前ベル式の目覚まし時計を使ってたとき、その音で目覚めた事があった。ジリリリリ……とけたたましくベルが鳴り響くやいなや、ガバッと飛び起き、間髪入れず目覚まし時計をむんずと掴んだ(ベルをたたくハンマーをおさえると音もとまる)。瞬時に行動を起こしたところだけみると「目覚めが良い」感じもするが……脳みそはまだ半分眠っていたのだろう。掴んだ目覚まし時計をおもむろに耳元にあてて「はい、もしもし……」。そのあと「はて、自分は何をしているのだろう?」と寝ぼけた頭で考え、目覚まし時計と電話を間違えたことに気づくと自分でも笑ってしまった。

また、てのひらの中で縮れた輪ゴムがほぐれていくような感触を感じて目が覚めたことがある。眠っている間に無意識に布団の中で何かを掴んだらしい。
にぎった掌の中では「輪ゴムの感触」が続いている。はて、何だろうと思い布団から手を出し、握っていたこぶしを開いてみると……クロゴキブリが飛び出し一目散に走り去った! ゴキブリも慌てたろうが、こっちもビックリ──眠気が一気に吹き飛んだなんて事もあった。

夢の最中はもちちろん、夢入り際・目覚め際にも、色んなコトが起こるものだ。
夢はフシギでおもしろい。

*つれづれに夢の話(※夢がもたらすインスピレーションなど)
https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-227.html

*金縛り考
https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-215.html

*ヒトはどうして眠るのか?~ロボットの反乱&自意識の覚醒
https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-465.html

*チョウのみた夢~善意の報酬~(※夢を扱った掌編ファンタジー)
https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-82.html

■エッセイ・雑記 ~メニュー~
https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-130.html