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擬木上の《!?》~ガヤドリタケなど~

ギボッチで見つけた冬虫夏草な蛾:その後

【ギボッチ】とは「擬木ウォッチ」のこと(略称)──というのは僕が冗談半分でつけた呼び名だが、緑地周辺の擬木柵では色々な昆虫・小動物を見ることができる。擬木にとまっている虫は見つけやすいので、これを重点的に見て歩くのが「ギボッチ」。ちなみに「擬木ウォッチ」をする人のことを「ギボッチャー(擬木ウォッチャー)」という……というのも僕の造語。
ギボッチでは昆虫やクモ、爬虫類などを想定しているが、ときに予想していなかったモノにであうこともある。1月に投稿した【冬虫夏草な蛾!?】──(おそらく)蛾を宿主とする冬虫夏草・ガヤドリタケの一種もその1つだった。


これはそのとき(1月)に撮影した画像↑。奇怪ながら妙にカッコ良いデザインに驚かされた。冬虫夏草菌におかされた蛾であろう。虫に寄生するキノコを一般的に「冬虫夏草」と呼ぶ(広義)。虫から生えたキノコを見た人が「冬の間は虫・夏には草(キノコ部分が植物と認識されて)となる摩訶不思議な生き物」だと考えたことが名の由来らしい。狭義の「冬虫夏草」──チベット等に生息する生息するオオコウモリガ(日本には生息していない)幼虫に寄生する種は「不老長寿の薬」として用いられていたそうな。「昆虫と植物(実は菌類)の合体」というあり得ない感のある現象を実現させているのだから、その神秘のパワーにあやかれば「不老長寿」というあり得ない現象も実現しうるのではないか──という発想はわからないでもない。
さて、1月に擬木の上でみつけたガヤドリタケの一種とおぼしきモノだが……その後、大雪が降って(東京都心で最大積雪23センチを記録※狭山丘陵ではそれ以上)、雪にしっかり埋まっただろうガヤドリタケの一種はどうなっただろうと思っていた。擬木上の雪が溶けた頃に見に行ってみると、同じ場所に健在だった。2月下旬に入って改めて撮影した画像が↓。


大雪の前と比べると、わずかに欠けた部分はあったが、意外に頑丈なようだ。






擬木の上に初めてこのガヤドリタケ@蛾を見た時は白っぽいゴミのように感じたのだが……その後、同じような白いゴミ風のものが目に入った↓。

デーモンに憑依されメデゥーサ化した蛾!?



こちらは擬木の支柱──鉛直面にとまった蛾からガヤドリタケが発生していた。ガヤドリナガミノツブタケというのに似ている。








この角度から見ると、蛾の眼がある頭部がよくわかる。頭の周辺から伸びたキノコ(にあたる部分?)を見ているうちに、頭から毒蛇を生やしたメデゥーサ(メデューサ/ギリシア神話に登場する怪物)のイメージが思い浮かんだ。

変身前の準備段階!?の蛾

1月にギボッチで、冒頭のガヤドリタケ@蛾を見つけたとき、近くで「もしかすると、これがキノコの生える前の感染死した蛾ではないか?」と思えるモノも見ていた。


冬虫夏草は虫が生きているときに感染し、生きた虫の体内で菌糸を蔓延させるそうだ。キノコができきる最後の段階になって宿主は死ぬそうだが、これはその段階なのかもしれない。






この状態から菌糸が外側にもまわってキノコにあたる突起物が伸びてくると、前述のような形になりそうな気がする。このあとどうなるのか気になるところ。
さて、以下はふろく。

ギボッチで想定外の出会い:いる?いない!?いたら…いれば!?!

ギボッチで探すのは主に昆虫だが、想定外のモノに遭遇して「!?」ということはたまにある。


擬木の上には時々鍵や手袋など……予想していなかったもの(虫でないもの)が置かれていることがある。もちろん、そんなものが自力でで擬木の上に登ってくるワケはないのだから……おそらく、誰が気づかずに落としていったものを通りかかった別の人が見つけて、(落とし主が探しに戻ってきた時に判りやすいように)擬木の上に置いておくのだろう。
しかし……鍵や手袋なら、何かをポケットから出し入れするさいに落ちてしまい、それに気づかないということもあり得ようが、入れ歯を落として気づかぬはずがない(それこそ「話<歯無し>にならない」)。
いったい、どうしたらこんな状況が成立しうるのか──と首を傾げてしまう。まず頭に浮かんだ状況は……ここで事故or事件があって老人が倒れ、入れ歯が飛ぶ。犯人は発覚を怖れて遺体を運び去るが、入れ歯までは気がつかず現場に残され……それが第三者の手によって、擬木上に置かれたというシナリオ。
だが、詳しい人によると、これは治療途上のものらしく、持ち主は既に新しいものを利用しているのではないか……とのこと。要らなくなったので捨てられた(不法投棄された物)と考えると説明はつく。

予想外の落とし物(?)にぎょっとすることはたまにあるが……《崖上の駐車場に揃えて置かれた靴》を見てゾッとしたという人もいる。誰もいない崖の上に靴が揃えて置かれてあったら……その靴を履いて崖の上まで来た人は、どこへ消えたのか!?──と想像が巡るのもしかたあるまい。土足禁止の車に乗り込む時に靴を脱いで回収し忘れた可能性やイタズラの可能性も無きにしも非ずだが……。

そういったことを考えていると、それではいったい、どんな落とし物に遭遇したら驚くだろうか?──と想像が展開する。
タケコプター付きのヅラ(かつら)が落ちていたら……これはちょっと衝撃的なのではあるまいか……そんな状況が思い浮かんでしまった。
虫見をしていると色々と想像力をたくましくしがちだが……昆虫以外のテーマでもあれこれ想像はめぐるのであった……。


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冬虫夏草な蛾!?

菌類のコンバットスーツ!? 冬虫夏草な蛾!?



ギボッチ(擬木ウォッチ)でかわったものを見つけた。菌類に侵された蛾(画面右を向いている)のようだが……(デビルマンの)デーモンに憑依されたかのような奇怪な姿が目をひいた。冬虫夏草の仲間で蛾の成虫に生えるキノコがあることは知っていたが……おそらくそれ──ガヤドリタケの仲間ではなかろうか?


それにしても、キノコに相当する突起の出方が絶妙なこのデザインは偶然なのだろうか? 猛々しく張り出した突起が戦闘モードの装甲っぽくも見える。《菌類のコンバットスーツ(鎧)》──特殊な菌類の感染によって変身能力を得た《冬虫夏草ヒーロー》なんていうイメージも湧いてきたりして。
キノコ・菌類方面のことはよくわからないが……変身後(?)の姿がおもしろかったので、色々な角度から撮ってみた。














この形から、オカモトトゲエダシャクを連想した。


しかし、よく見るとオカモトトゲエダシャクとは違う……大きさも、オカモトトゲエダシャクより小さい蛾が宿主だった。


謎のガヤドリタケ!?

冬虫夏草については「(植物を思わせる)キノコが生えた昆虫の姿から《冬は虫・夏は草となる》と考えられて名付けられた」という由来くらいしか知らなかっので、今回みつけたモノの正体を調べてみようと図書館をハシゴし『原色冬虫夏草図鑑』(清水大典/誠文堂新光社/1994年12月)と『カラー版冬虫夏草図鑑』(清水大典/家の光協会/1997年9月)を借りてきた。両方とも立派な本だったので、該当候補はすぐに見つかるだろうと思って「チョウ(鱗翅)目に生ずる種」のページをめくっていったのだが……ピッタリくるのは見当たらなかった。
蛾の成虫に生ずる冬虫夏草は意外に少なく(蛹や幼虫に発生するものが多い)、紹介されていたのは、ガヤドリナガミノツブタケ・アメイロスズメガタケ・ガヤドリキイロツブタケ・ジュズミノガヤドリタケ・ハナサナギタケ(蛾の蛹・幼虫・まれに成虫に生ず)だけだった(あとは分布がアメリカの Cordyceps isarioides)。
インターネットでも検索してみたが、近いのはガヤドリナガミノツブタケだろうか。しかしヒットした画像に比べると、今回みつけたものはキノコにあたる突起部分が少ないし、左右同じような位置から生じていて規則的(対称性がある)なところもひっかかる。突起が少ないのはあるいは宿主の蛾が小さいことも関係しているのかもしれない。あるいは、また別の未知な(?)種類なのか……。
結局、今回みつけた《冬虫夏草菌に侵されたとおぼしきもの》の正体は現時点ではよくわからずにいるわけだが……いずれにしても、見た目がおもしろかったので投稿してみた。

追記:その後のガヤドリタケ!?



1月22日の大雪(東京では積雪が23cm)で雪に埋もれたはずだが、雪融けあとも同じ場所に健在だった。