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日光浴するニホンヤモリと卵

日光浴するニホンヤモリと卵

雑木林の縁にある石垣──ここではヒガシニホントカゲの密度が高いのだが、ニホンカナヘビやニホンヤモリの姿も見かける。昼行性のヒガシニホントカゲやニホンカナヘビが日光浴をする姿がよく見られるのは当然のことながら(単に体温を上げるためだけでなく、紫外線を浴びることでカルシウムを取り込むのに必要なビタミンD3を生成している)、夜行性のニホンヤモリも日光浴に出ていたりする。虫見をしていると、擬木の隙間や木のウロから出てきて日光浴しているニホンヤモリを見かけることとも珍しくない。
浜田廣介の童話『五ひきのヤモリ』(*)の中には《だれでも知っているように、ヤモリは、外のあかるい光をおそれます》という記述があるが、そんなことはない。また、ヤモリの飼育サイトで《ニホンヤモリの場合、ニホントカゲやニホンカナヘビと違い、夜行性ですので昼間の日光浴などは必要ありません》と断言しているところもあるが、天敵に見つかりやすくなるリスクを押して日光浴している姿を見ると、ニホンヤモリもある程度は紫外線を必要としているのではないかと感じる。


この石垣でも、同じポイントで日光浴をしているニホンヤモリがいるのだが↑、先日気づくと石垣の隙間に卵を産みつけていた。


もしかすると、カルシウムを必要とする卵を産む前後では特に日光浴(紫外線を浴びてのビタミンD生成)が必要になって母ヤモリが日光浴する姿が頻繁に見られたのかもしれない。
廣介童話『五ひきのヤモリ』の中には《めすのヤモリは、たまごを三つ産みました》という記述があるのだが、ニホンヤモリが1度に産む卵の数は2個。5月から9月にかけて1~3回に分けて産むらしい。ここでも2個セットの卵が産みつけられていたが、フラッシュ撮影してみると隙間の奥に、さらに2つ卵があることがわかった。


同じメスが時間をおいて2回に分けて産んだものか、あるいは別のメスの卵なのか……卵は1ヶ月半~2ヶ月ほどで孵るという。
これまでこの石垣でみかけるニホンヤモリは単独だったが、この近くにもう1匹、少し離れた石垣の隙間にも1匹──計3匹のニホンヤモリ成体を確認した。とりあえず2匹が写っている画像↓。


後日、親ヤモリ(?)がいなかったので、石垣の隙間の卵をアップで撮ってみたところ、さらに奥にも卵らしきものが写っていた。「ヤモリ 卵」で画像検索すると一カ所にたくさん産みつけられた卵(孵化殻多数)の画像がいくつもヒットする。ニホンヤモリは同じ場所に産みつける傾向(?)があるようだ。この石垣の奥にも実はもっと卵(や卵殻)があるのかも知れない?



ヘビの卵は見たことがあるし、飼育下でヒバカリ(日本のヘビ)の孵化するようすを観察したこともある。ヤモリの卵を見て、(同じ爬虫類の有鱗目の生き物とはいっても)ずいぶん違うと感じた。ネット上の画像を見ると、ヤモリの卵はそこそこ硬そうで、ベビーは「卵(殻)を割って」その穴から出てくる出てくる(孵化する)ようだ。ヒバカリの場合、卵は軟らかく幼蛇は「卵(殻)を切り裂いて」そのスリットから出てくる。




※ヒバカリの孵化のようす↑【ヒバカリ(ヘビ)の飼育プチ記録】より再掲載。



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初フユシャク2015他

今季初フユシャク(冬尺蛾)

前回の記事の最後で、ニトベエダシャクが出てきたので、フユシャクも間近……というようなことを記したが……今日、今シーズン初のフユシャクを確認。


初物のフユシャクは、羽化不全のクロスジフユエダシャク♂だった。痛々しい姿だが、出現確認の記録として画像を上げておく。フユシャクといえばやはり翅が退化した♀にその特徴が顕著なので、♀がいないかと探していると──いた!


ホルスタインやダルメシアンにも例えられる、ユニークな柄のチャバネフユエダシャク♀。見ての通り翅が退化して、一見蛾には見えない。フユシャクを知らなかった頃、初めてこの昆虫を見たときは何の仲間かすら想像できなかった。


フユシャク(冬尺蛾)は冬にだけ(成虫が)出現するシャクガ科の蛾の総称で、メスは翅が退化して飛ぶことができないという特徴をもつ。フユシャクの存在を初めて知った時には「昆虫なのにあえて冬に出現して繁殖活動を行う」という点、そして「蛾なのにメスは翅が退化し飛べない」という点に《意外性》→《興味》を感じた。
自然界に存在する《意外性》はある種の《必然性(合理性)》に裏打ちされているはずで、その「手品のタネ」を「謎解き」してみたくなる。
「天敵の少ない時期に出現して繁殖活動を行うことで生存率を高める生存戦略をとったのではないか」とか「天敵が少ないから、メスに逃げて飛び去るための翅がなくても生き残れたのだろう(翅=飛翔力はオスに残されていれば配偶機会は得られる)」という想像をし、自分なりに《必然性》を解釈したが、フユシャクを観察しているうちに自然界はそう単純ではないことに気づかされていった。
実際には冬にも少ないながら天敵は存在する──フユシャクがクモの餌食になるシーンや産卵した卵に寄生蜂と思われる昆虫が来ているシーンも目にして、冬は全く天敵がいないわけではないことを知った。産みつけた卵塊に毛のコーティングをするフユシャクを見て、霜対策や乾燥防止の意味合いだけではなく寄生対策の可能性もあるのではないかと考えてみたり、フユシャクの多くが夜行性であることを知って(冬に天敵がいないのであれば日中活動した方が良い)、日中は天敵がいるのではないか──鳥の捕食圧が「夜行性」の多い理由ではないかと考えたりするようになった。昼行性のクロスジフユエダシャクの交尾を観察すると、ナチュラルな状態では、たいていメスは落ち葉の下に隠れている。これは鳥に見つからないよう隠れているのではないか。その「見えない所にかくれたメス」を見つけるためにオスは婚姻ダンスをすることも観察できた。当初、オスの翅は、(メスのいるところへ)《移動するための器官》と考えていたが、メスの居場所を探り当てる《検索器官》(の一部)として重要な役割りを果たしている事を知った(*)。
フユシャクの《意外性》と《必然性》も、当初想像していたものより複雑なようで、色々脳みそを刺激してくれる。
ちなみに、昨シーズンの初フユシャクは2014年11月20日に確認したクロスジフユエダシャク♂、一昨年(2013年)は11月11日に確認したチャバネフユエダシャク♀だった。

擬木や柵の昆虫など



チャバネフユエダシャク♀がいた近くで見つけたウバタマムシ。この時期に(も)見られる甲虫類の中では最大級で、存在感がある。


擬木ではないが、鉄柵の支柱の上にはミミズク成虫の姿があった↓。






ミミズクがどういう生活史をもっているのかわからないが……この時期、小さな幼虫をみることもある──ということで、先日撮った画像を↓。




1円硬貨との比較で成虫と幼虫の格差が大きいことがお判りいただけるだろう。
半翅目(カメムシ目)つながりで、欄干にいたクロスジホソアワフキ成虫↓。




クロスジホソアワフキ成虫は昨年12月にも見ている。
鉄柵の上のブチミャクヨコバイ成虫↓。




ブチミャクヨコバイは7月にユニークな姿の幼虫を撮っていて、注目していた。


ルリボシカミキリ~ツインテールヨコバイで投稿した画像↑。
半翅目(カメムシ目)つながりで、今日に話を戻して──前回記事にしたモンキツノカメムシのペアがいたので撮っておいた↓。


エサキモンキツノカメムシが5月~7月に交尾しているのは見ているが、モンキツノカメムシは11月に(も?)交尾をするものなのだろうか……。
きょうは暖かかったので、他にも色んな虫が活動していたが、こんなキュートなものも見られた↓。




ニホンヤモリの瞳孔

眼を開けたまま眠る?ヤモリ

秋めいてきたこの時期、暖を求めて?日光浴に出ているニホンヤモリの姿をしばしば見かけるようになった。
林沿いの遊歩道の擬木でも、接続部の隙間に住んでいる(?)ニホンヤモリがよく姿をのぞかせていたりする。
撮影しようと、そーっと近づくも察知されて逃げられてしまう事が多い。
それもそのはず、ヤモリは眠っている時も眼を見ひらいている──というのもヤモリに可動式のまぶたはない。ニホントカゲやニホンカナヘビには可動式のまぶたがあるので、眼に表情が感じられる(人の受ける印象として)が、ヤモリの眼はヘビと同じ、透明なウロコに被われていて開閉ができない。脱皮のときには眼を覆っていたコンタクトレンズのような透明なウロコもいっしょに剥離する。
つまり構造上、ヤモリは眼を開けたり閉じたりすることができない──それで、眠っている時も眼は全開状態……というワケである。

だから、眠っていても、視界に入る者は「見えている」はずで、そっと近づいたところで逃げられてしまう──というのは、当然と言えば当然だろう。

が…しかし、ときどき近づいても気がつかないで眠っている(と思われる)ことがある。
そんなときに撮った画像がこれ。


大きな眼を見開いているのに──視界にはカメラを向ける僕の姿が当然大きく映っているはずなのに……まったく気づいていない!?
近づきながら何枚か撮っていると、急にあわてて隠れ家(擬木のすきま)に潜り込んだ。








虹彩がまぶたがわり?

僕が近づいたことにすぐに気づかなかったのは、きっと眠っていたからだろう。
ここでふと疑問が浮かんだ。
眼を見開いた状態なのに「すぐに気付かなかった」のは、なぜだろう?
網膜には僕の像が映っていたが、(眠っていたために)脳が覚醒時の情報処理(判断)できなかった──という解釈がまず思い浮かぶ。
そして想像したもう1つの解釈が──「見えていなかった(角膜に像が結ばれていなかった)のではないか?」という可能性。
一見、ヤモリの眼はいつでも全開に見えるが、明るい所では瞳孔がかなり細くなっている。

瞳孔の形と役割りだが──猫のように瞳孔が楕円の動物は夜行性動物に多い。瞳孔は角膜と水晶体の間にある薄い膜──「虹彩(こうさい)」によってコントロールされていて、これによって網膜に入る光の量が調整されている。このため瞳孔は、暗い所では光を多くとらえるために円形に近い形に広がり、明るい所では細長く狭くなって、網膜にとどく光の量をカットしている──カメラの「絞り」のような役割りをしているわけだ。

ニホンヤモリの瞳孔も、昼間は縦長になっているのだが、よく見ると猫の瞳孔のような楕円ではなく、もっと複雑な形をしている。
縦長の瞳孔スリットのフチは複数の弧からなる波形になっているが、これは楕円(単一の弧)の瞳孔だと開いてしまう中央部の隙間をさらに閉じるための重複弧構造(?)のようにも見える。
もしかすると、ニホンヤモリの虹彩は瞳孔をほとんどクローズできるシャッター構造になっているのではないか?
つまり、開閉式のまぶたを持たないヤモリは、まぶたの代わりに虹彩で光を遮断し「眼を閉じた」状態を作っているのではないか?
隠れるのが遅れたヤモリを見て……瞳孔の複雑な形から、そんな可能性を想像してみた。


ニホンヤモリの瞳孔の形がユニークだということは以前から感じていたが、きっとこれには何か意味があるに違いない。夜行性動物にありがちな楕円形の《絞り構造》に対し《まぶたがわりのシャッター構造》にもなっているのだとすれば、納得できそうな気もするが……もちろん素人の単なる思いつきに過ぎず、この解釈が当っているのかどうかはサダカではない……。