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メタリックな美麗昆虫10種

メタリックな輝きを放つ美しい昆虫
昆虫の中には金属的な光沢や宝石のような輝きを持つものがいる。これまでに僕が撮った画像の中からきれいな昆虫を10種ほどまとめてみた。

01銅猿葉虫A
メタリックな光沢が美しい宝石のようなアカガネサルハムシ(体長7mm前後)。美麗昆虫として名高いヤマトタマムシ(体長30〜41mm)に比べるとぐっと小ぶりだが、鮮やかな輝きはひけをとらない。光沢昆虫は見た目の美しさを画像に収めるのが難しい。まぶしく輝く部分に露出を合わせると他の部分が暗くなってしまうし、他の部分に露出を合わせると輝きの部分が白っぽくとんでしまい実際の輝きが伝わりにくい。そんな中で比較的〝輝いている感じ〟がうまく撮れたかと思われた1枚⬆だったが……残念なことにこの個体は右触角の先が2節ほど欠けていた。これ⬇は別個体。
02銅猿葉虫B
成虫が現れるのは5〜8月。ノブドウやエビヅルでよく見かける。成虫は葉を食べているが、幼虫は根を食べるらしい。ありふれた虫ではあるけれど、〝身近に見られる美麗昆虫〟というところが良い。
03銅猿葉虫C
余談(ジョーク)だが……アカガネサルハムシの「サル」を「申(さる)年」にかけて年賀ブログに登場させたことがあった。「サル」を「申」と記せば「アカガネ申ハムシ」→「アカガ 神 ハムシ」(亜科が神ハムシ)と読めなくもない!?

04タマムシ@葉
メタリックな輝きを放つ美麗昆虫といえばタマムシ(ヤマトタマムシ)を思い浮かべる人が多いだろう。国宝の「玉虫厨子(たまむしのずし)」は有名だし、見る角度によって色合いが変化するメタルカラーから「タマムシ色」などという言葉もある。漢字表記では「玉虫」──この「玉」は「玉石混淆(ぎょくせきこんこう)」の「玉(ぎょく)」──宝石のことだろう。あるいは「吉丁虫」とも書き、縁起の良い虫ともされる。

タマムシのメタルカラーは体の表面が多層薄膜構造になっていることから生み出される光学的な色彩らしい。これはオスがメスを見つけるのに役立っているそうで、タマムシの大きな眼を見ると視覚依存度が高そうなこともうなずける。
また、キラキラ光ることは鳥に対して忌避効果があるとも言われている。鳥除けを目的に田んぼに設置された反射テープやCDなどを見ると、そういった効果もあるのかもしれない。自然界では捕食者にとって餌となる生き物は目立たないように進化したものが多く、逆に「目立つものは警告的意味合いを持つ」生き物が多い。それでキラキラ光って遠くからでもよく目立つものは警戒したくなるのかもしれない。

しかし、この〝目立つこと〟が「はったり」だと見破られ、エサになることがひとたび認識されてしまえば、逆に目立つことで狙われやすくなるというリスクがあるはずだ。ヤマトタマムシの金属光沢による忌避効果がいかほどのものか……じゃっかん疑問を感じないでもない。というのは、以前、タマムシが産卵に来る伐採木置き場で、日中、腹を食われたヤマトタマムシを見たことがあったからだ。そばからカラスが飛び立ったので、そのカラスが伐採木置き場にやってくるヤマトタマムシを待ち受けて捕食していたのではないかと考えた。この場所で何度かカラスを見ている。
05タマムシ腹欠A
06タマムシ腹欠B
この腹の無いタマムシはしきりと脚を動かし、こんな状態になりながら上翅を開いたり閉じたりしていたから、まだ被害にあってさほど経っていなかったのだろう。小さなアリが来はじめていたが、まだ少ない──時間が経っていればもっとたくさん集まっていたはずだ。日中に、こんな食い方をするのはカラスではなかろうか?
カラスはカブトムシやクワガタが集まる樹液ポイントを覚えているようで、その近くで腹の無いカブトムシやクワガタがもがいている姿をよく目にする。頭の良いカラスなら同様にタマムシが飛来する産卵ポイントを覚えていて待ち構えて捕食していてもおかしくない気がする。

本来(?)鳥にはキラキラ光る物を警戒する本能が備わっているのかもしれないが……中には冒険家の個体(?)がいて、手を出してみたら「食える」ことがわかり、一転して狙うようになる──というケースもあるのかもしれない?

07青斑玉虫A
ヤマトタマムシほど派手ではないが、深緑色の光沢があるアオマダラタマムシ(体長17〜29mm)。春に見つかるのは越冬個体なのか赤紫色がかっていて美しい。同じ個体を別アングルで撮影⬇。
08青斑玉虫B
見る角度によって赤紫に輝く部分と緑色に輝く部分が変化する。この角度からは体の右側で赤みが強く左側は緑色に見える。
アオマダラタマムシの飛翔の瞬間(別個体⬇)。腹の背面はこんな色。
09青斑玉虫C

10六星玉虫A
ヤマトタマムシに比べるとかなり小さいし地味なムツボシタマムシ(体長7〜12mm)。背中に並んだ6つの紋は凹んでいて見る角度で色合いが変わる。翅を閉じた通常の姿は地味なのだが……飛翔時にあらわになる腹の背面がエメラルドのように美しい。
11六星玉虫B
12六星玉虫C
初めて宝石のように輝く腹の背面を見た時は、通常の地味な姿との格差に驚いた。飛翔時に目立つこの輝きは配偶相手を見つける標識として役立っているのかもしれない。輝くことで天敵の鳥などに狙われやすくなりそうな気もするが、そのさい標的にされる〝エメラルドの輝き〟は着陸して翅を閉じてしまえば消えてしまう──目立つ標的を見せておくことによって(天敵はその目立つ特徴にターゲットを絞る)かえって(翅を閉じたときの)隠蔽効果を高める陽動的な効果もありそうな気がする。
トカゲが尾を自切して敵から身を守ることは良く知られているが、ニホントカゲの幼体の尾もサファイアのように輝いている。切れた目立つ尾に敵の注意を向けさせて捕食を逃れる──同じような《陽動効果》をムツボシタマムシのエメラルドの腹にもあると考えるのは、そう不自然なことではないだろう。前述のヤマトタマムシが(忌避効果があると言われる?)〝目立つ輝き〟を持ちながら食われてしまうケースがあることを考えると、翅を閉じることで〝目立つ輝き〟をOFFにできるムツボシタマムシの対捕食者戦略(?)は理にかなっているように思われる。

13赤脚大青天牛A
アカアシオオアオカミキリ(15〜30mm)も金緑色に輝く美しい昆虫だが、アカガネサルハムシやタマムシの輝きとは質感(?)に少し違いがある。タマムシなどは滑らかな表面が輝いているように見えるが、アカアシオオアオカミのきらめきはざらついた表面で光が細かく反射しているような感じがする。実際に拡大すると、輝く頭部・前胸・翅鞘(上翅)には細かい凹凸があるのがわかる。
14赤脚大青天牛B
15赤脚大青天牛C
反射面の細かい凹凸が無数の反射光の点をつくり、キラキラした輝きを生み出している。

16ルリカミキリA
ルリカミキリ(9〜11mm)は橙色の体に瑠璃色にかがやく翅鞘(上翅)が美しい。カマツカ・ナシ・ヒメリンゴなどのバラ科植物につくらしいが、ホスト(寄主植物)のひとつベニカナメモチの植込みが増えたことで、最近は住宅街でも見ることができるようになった。小ぶりでSD(スーパーデフォルメ)風のボディラインも可愛らしいカミキリ。

17陣笠葉虫A
ジンガサハムシ(7〜9mm)はコンタクトレンズのようなボディラインを持ち、光を反射する金色の部分と光を吸収する黒い部分、そして光を透過させる透明部分を兼ね備えたユニークな昆虫。食草であるヒルガオの葉の裏にとまっていることが多い。陽にあたると金色の部分がキラキラ輝いて美しいのだが、すぐ葉の裏に隠れたり飛んだりするのでなかなかきらめく姿を撮らせてもらえない。あまり良い画像が残っていなかった……。
セモンジンガサハムシ(6mm前後)は黒地に金色の「X」模様のコントラストが美しい。こちらはサクラの葉の裏にとまっていることが多い。
18背紋陣笠葉虫A
トレードマークの「X」模様が金色に発色するまで羽化してから20日ほどかかるらしい。

19青口太亀虫A
狭山丘陵ではよく見られるアオクチブトカメムシ(16〜23mm)もややザラっとした感じの表面が光を反射してきらめく奇麗なカメムシ。蛾の幼虫などを捕えて体液を吸う。日陰で撮るとキラキラ感がなかなかでず、陽が当るところで撮ると、まぶしく輝く部分がとんで、そうでない部分がつぶれがちになるので、見た目の美しさを画像で再現するのが難しい。
20青口太亀虫B
光の当たるとざらつきのある表面に細かい反射光の点がちりばめられたようにキラキラ輝く。見る角度で、緑〜赤の色合いが変わる。

21赤筋金亀虫A
アカスジキンカメムシ(18mm前後)は、メタルグリーンのボディに赤い模様が鮮やかな美しいカメムシ。きらめくメタルグリーン部分は、黒地に小さな輪紋が敷きつめられたように広がっている。タマムシのメタルカラーは標本になっても(死んでも)保たれるが、カメムシは標本にすると色褪せてしまうようだ。
ところが、色褪せたアカスジキンカメムシ(死骸)も、水分を与えると美しさがよみがえる。クモの巣に引っかかっていたアカスジキンカメムシの残骸──すっかり黒くなった前胸を水を含んだ筆で濡らしてみたところ、すぐにメタルグリーンの輝きが復活したので驚いたことがあった⬇。
22赤筋金亀虫B実験
アカスジキンカメムシは、羽化や脱皮をしたあとの《抜け殻を落とし》でよく観察した、僕にとっては馴染みのあるカメムシだ。

メタリックな輝きが美しい昆虫と言えば、セイボウ(青蜂)の仲間も目を見はるものがある。金属光沢のあるボデイに凹面鏡のような点刻がほどこされ、さらに光の粒に包まれたような輝き方をする。これは先日【宝石蜂セイボウ:輝きの秘密と生活史考】でプチまとめ記事にしているので、そちらをご覧あれ。



虹色の輝き!アカガネサルハムシ
タマムシとコガネムシ
輝くアオマダラタマムシと銀の蛾
エメラルドを隠し持つムツボシタマムシ
変化する輝き!?アカアシオオアオカミキリ@葉
可愛い悪役!?ルリカミキリの産卵
金色に輝くジュエリー昆虫
ゴールドX:セモンジンガサハムシ
アオクチブトカメムシの輝き
アカスジキンカメムシぷち実験で輝き復活
カメムシの奇行!?抜け殻落としプチまとめ
宝石蜂セイボウ:輝きの秘密と生活史考
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タマムシとコガネムシ

01玉虫と黄金虫

美麗度も知名度も抜群なタマムシ
メタリックにきらめくタマムシ(ヤマトタマムシ)は美麗昆虫の代表といえるだろう。その美しさから国宝「玉虫厨子(たまむしのずし)」の装飾にも使われたことは周知のことで知名度も高い。インドや中国では、この仲間が宝石商で取り扱われていたりもするらしい。また「タマムシ」は漢字で【吉丁虫】とも書く。縁起の良い虫としても知られ、「長持(タンス)に入れておくと衣裳が増える」とか「財布の中に入れておくとお金が貯まる」などという伝承もある。
02ヤマトタマムシFC2
俗称でタマムシを「カネムシ」「コガネムシ」と呼ぶ地域もあって、童謡の『黄金虫(こがねむし)』(野口雨情・作詞/中山晋平・作曲)もタマムシを歌ったものだとする説がある(『月刊むし』2010年6月号/枝 重夫・著【童謡"黄金蟲"はタマムシだ!?】)。
03黄金虫歌詞再
僕が子供の頃、この童謡を聞いてイメージしたのは黄金色(ゴールド)に輝くコガネムシだった。歌われているのが文字通りコガネムシであっても違和感はないが、これが縁起の良い虫「タマムシ」のことだとすれば、さらにピッタリくる。金運の伝承とも合致するので「金蔵立てた 蔵立てた」という展開も合点がいく。輝くゴーヂャスなルックスからしても、タマムシのイメージにふさわしい。

僕にはすんなりと納得できた枝氏の《タマムシ説》だが、これは、それ以前にあった《ゴキブリ説》への反論として打ち出されたものだったらしい。
「よく知られた童謡『黄金虫(こがねむし)』で唱われているコガネムシは、なんとゴキブリ(チャバネゴキブリ)のことだった」などという説が、衝撃をもって(!?)色々なメディアで紹介されており、かなり拡散&浸透しているようだ。僕の手元にある本でも4冊にそうした記述が見られる。

04黄金虫ゴキブリ説本A
05黄金虫ゴキブリ説本B
 『読んで楽しい日本の童謡』(中村幸弘/右文書院/2008年)
 『童謡の風景2』(合田道人/中日新聞社/2009年)
 『害虫の誕生──虫からみた日本史』(瀬戸口明久/ちくま新書/2009年)
 『少しかしこくなれる昆虫の話』(矢島稔・監修/笠倉出版社/2015年)

童謡『黄金虫』はタマムシなのかゴキブリなのか!?
『月刊むし』2010年6月号(472号)に掲載された「童謡"黄金蟲"はタマムシだ!?」(枝 重夫)によると、《ゴキブリ説》の発端は石原保博士が1979年に打ち出したもの(コガネムシは金持ちではない話@『虫・鳥・花と』築地書館・刊)だったらしい。
石原氏の《ゴキブリ説》を要約すると──《群馬県高崎地方では、屋内にいるチャバネゴキブリをコガネムシとよび、この虫がふえると財産家になれるといわれていた》という伝承を紹介し、《茨城県磯原町に生まれ育った野口雨情も、北関東という同地方なのだから、雨情の作詞した「コガネムシ」もチャバネゴキブリのことである》と説いたものだったという。しかし、群馬県と茨城県は、栃木県を挟んでかなり離れており、高崎市と磯原町は直線距離で170kmほど隔てられている──これを《北関東》というくくりで《同地方》とみなすのは、いささか強引だ。群馬県高崎地方の方言や伝承を茨城県磯原町に当てはめることには無理がある。
《タマムシ説》で反論した枝重夫氏は雨情と同じ茨城県に生まれ育ったそうで、この地方ではタマムシのことを俗に「コガネムシ」と呼んでいたという。枝氏が磯原町(正確には、茨城県多賀郡北中郷村磯原で、現在の北茨城市)周辺の方言について調べてみたところ、《タマムシをコガネムシと呼ぶ》《(この虫を)財布の中に入れておくとお金が貯まる/箪笥の中に入れておくと虫がつかないなどといわれていた》という内容が記された資料は見つかったものの、《ゴキブリをコガネムシと呼ぶ》という記述は見つけることができなかったという。また、枝氏は野口雨情の孫と実際に会ってゴキブリ説のことについて話す機会があり、彼から「生家では昔にはゴキブリはまったく見られなかったので、黄金虫はゴキブリではないと思う」という証言を得たとも記している。枝氏も少年時代に自宅の室内や周辺でゴキブリを見たことがなく、当時の冬は寒も厳しく室温も低かったのでゴキブリは生息していなかったのではないかと考えているという。

理屈から考えれば枝氏の《タマムシ説》に説得力があり、石原保氏の《ゴキブリ説》には不備が感じられる。しかし、石原保博士という権威のある人の発信だったためか、《ゴキブリ説》自体にインパクトがあったためか、これまでに色々な人が色々なメディアで《ゴキブリ説》を拡散させている。
具体的な一例をあげると──瀬戸口明久・著『害虫の誕生──虫からみた日本史』(ちくま新書/2009年)では、プロローグにこう記されている⬇。


群馬県高崎地方では、チャバネゴキブリのことを「コガネムシ」と呼んでいたという。「コガネムシは金持ちだ」という野口雨情の童謡で歌われているのは、この虫のことなのだ。(P.8)

《群馬県高崎地方》の例をあげて、いきなり童謡『黄金虫』のコガネムシはゴキブリのことなのだと決めつけているが、《群馬県高崎地方》の話を野口雨情の童謡に結びつける根拠は何も記されていない。
もし、本当に野口雨情の地方でもチャバネゴキブリのことを「コガネムシ」と呼んでいたのであれば、《群馬県高崎地方》の例を持ち出すまでもなく、《野口雨情の出身地・茨城県磯原町では──》と説明できたはずである。それができなかったのは、野口雨情のふるさとではチャバネゴキブリのことを「コガネムシ」と呼んでいたという実態が確認できなかった(なかった)からだろう。
野口雨情と同県人であった枝氏の調べでは、雨情の生家近辺でゴキブリをコガネムシとよぶ習慣はなく、タマムシをコガネムシと呼んでいたという。
にもかかわらず《群馬県高崎地方》の例をもって童謡『黄金虫』で歌われているのはチャバネゴキブリのことだと断定してしまったのは思い込みによるミスリードだろう。しかし、こうした形で《ゴキブリ説》は、まことしやかに拡散され続けている。

子どもの頃にこの童謡に親しんだ人は多かったはずだ。雨情ファンも決して少なくはないだろう。そうした人たちが《ゴキブリ説》を知ったとき、どう感じるだろう? 僕はファンではないけれど、いささかショック受け、なんだかガッカリした気分になったのを覚えている。
枝氏が初めて《タマムシ説》を打ち出したのは1980年(昆虫と自然)だったそうだが(『月刊むし』の記事は2度目)、その後も《ゴキブリ説》は拡散され続けている……。
孫引きで拡散するうちに、《ゴキブリ説》の不備部分──《群馬県高崎地方》と《茨城県磯原町》を《同じ北関東》ということで《同地方》とみなしてしまったいう根本的な間違いが、《同地方(群馬県高崎地方と茨城県磯原町)》→《茨城県》とすり替わってしまっている情報も目にするようになってきた。
出版物や報道記事などで《ゴキブリ説》に触れるたびに、もう少し《タマムシ説》を後押しする発言があってもよいのではなかろうか……と思ってしまう。

コガネムシの金蔵は玉虫厨子(たまむしのずし)!?
枝氏の《タマムシ説》は充分に説得力のあるものだったが、これに加えて僕には「きっとこうだったのだろう」と思うことがある。それは《童謡『黄金虫』は、おそらく玉虫厨子をモチーフに創作された》──ということだ。

冒頭でも触れた玉虫厨子──タマムシの翅を装飾に用いた国宝の存在は多くの人が知っている。この「知名度の高い国宝《玉虫厨子》を《コガネムシ(タマムシ)の金蔵》に見立てる」という着想を得て野口雨情はこの作品を書いたのではないか。そう考えると、実にしっくりくる。「コガネムシが架空の金蔵を建てる」という発想よりも「なるほど!」と思える意外性があって、創作をする者にとっては、はるかに「手応えのある着想」である。
《玉虫厨子》がモチーフであったとするなら、それを建てたコガネムシは、もちろんタマムシ(の俗称)ということになる。「財布の中に入れておくとお金が貯まる」という金運のよい伝承とも合致する。

《コガネムシの金蔵》=《玉虫厨子》と考えるとイメージがピッタリはまる──僕にはそう思えてならないのだが、この着想に気づいたのは僕ではない。某所で《タマムシ説》について記した時に「子どもの頃から、(『黄金虫』に歌われているのは)タマムシのことだと思い込んでいた」という人がいて「社会の時間で玉虫厨子の写真を見たとき、これこそ黄金虫の金蔵だと思った」そうである。これには「なるほど!」と膝を叩いた。野口雨情も、玉虫厨子を見て「コガネムシ(タマムシ)の金蔵だ!」とひらめいて創作イメージをふくらませ、童謡『黄金虫(こがねむし)』を書いたのではなかったか……。

玉虫厨子と水飴の関係!?
さて、童謡『黄金虫』で描かれた歌詞の、コガネムシが金持ちで金蔵を建てた──という展開は《タマムシ説》で説明できる。ただ、よくわからないのが、前半(1番)と後半(2番)のそれぞれ最後の行に出てくる「水飴」のくだりである。
これについては、以前【童謡『黄金虫』の謎】で、《玉虫厨子》と《水飴》を結びつける強引な解釈を考えたことがあった。
「玉虫厨子は現存する最古の漆絵」という情報から、「漆絵」に使われる「蒔絵」と呼ばれる技法の中に「水飴を用いる技法(消粉蒔絵)がある」という情報にたどり着き、ここに《玉虫厨子》と《水飴》とのつながりの可能性を考えてみたものである。
玉虫厨子に実際に水飴が使われていたのかどうか僕にはわからないが、もし野口雨情が、玉虫厨子の制作過程で水飴が使われていると考えていたとするなら──歌詞の意味はいちおう説明できる。

金蔵を建てるための水飴を買ってきた(伏線)➡その水飴を子供にも与えた(小道具の再利用:創作的工夫)というダブルミーニングでまとめたという解釈が成立する。
06黄金虫歌詞構造
つまり童謡『黄金虫』はダブルミーニングを意図した構造で、金蔵を建てるために買ってきた水飴(伏線)を子供への土産としても利用したという「もうひとつの意味」でオチをつけた(まとめた)作品だという見方もできる。

──というのは、あくまで解釈シミュレーションの1つ。伝統工芸に水飴を使う技法があるということが周知のことであれば、このダブルミーニングは成立するが、リスナーが知らなければ、なんのことか判らない(だからほとんどの人に水飴の意味がわからなかったという解釈もできるかもしれないが……)。

法隆寺と水飴の関係!?
そして、最近ふと思ったことなのだが……、
《玉虫厨子》といえば《法隆寺》──《法隆寺》と《飴屋》のつながりというセンはどうなのだろう?
《法隆寺》などを観光した人が《飴屋》で土産を買って帰るということが定番になっていて、野口雨情にも、そんな経験があったのだとすると、そこに《玉虫厨子(コガネムシの金蔵)》と《飴屋で買ってきた飴》のつながりが想像できなくもない。
ちなみに、法隆寺があるのは奈良県生駒郡だが、野口雨情は奈良県大和高田市と縁があったらしく『高田小唄』を書いている。大和を訪ね高田寺内に滞在していたこともあったそうで専立寺(高田御坊)に歌碑が残されている。

奈良・京都には歴史の長い飴屋があるようだし京都には飴屋町という地名もあるそうだから、ひょっとしたら野口雨情が活躍していた時期には、法隆寺などを観光するさいに飴屋で土産を買って帰るというような習慣があったのではないか? それで『黄金虫』の中に出てくる金蔵が玉虫厨子(法隆寺)であることを示唆するアイテムとして「飴屋で水飴を買う」というヒントが盛り込まれた……という解釈はできないだろうか?
もちろん、これも強引な解釈シミュレーションのひとつ。確証はない。

童謡『黄金虫』については、描かれているのはタマムシで、おそらく《玉虫厨子》を《コガネムシ(タマムシ)の金蔵》に見立てる着想を得て書かれたものだろうと僕は考えているのだが、「水飴」については……解釈シミュレーションはしてみたものの、果たして本当にそうなのか……よくわからないというのが正直なところだ。
童謡なのだから、もう少しわかりやすく作ってくれても良さそうな気もするが……野口雨情は、そのあたりにはあまり頓着しない人だったのだろうか?

以前【《イタチの魔かけ》と《鼬の目陰》】という記事の中でも野口雨情(作詞)&中山晋平(作曲)コンビの『霜夜の鼬』という童謡について触れたが、この作品にも判りにくいところがあった。
「寒い霜夜(しもよ)のしのやぶでイタチがアズキをといで赤飯をたく」という変わった内容で、なんでイタチがアズキを研ぐのか、歌詞からは、さっぱりわからない。おそらく「霜夜(しもよ)のしのやぶ(篠竹のやぶ)」は語呂合わせの言葉遊び(「こがねむしは金持ちだ」というのと同じ──韻を踏んだ語呂合わせの言葉遊び)で、寒い夜に霜柱を踏む音がアズキをとぐ音に似ている(「玉虫厨子」が「金蔵」に似ているというのと同じ《みたて》)という着想があったのではないか。ここで妖怪「あずきとぎ」を連想し、この妖怪の正体はイタチだという説からの発想で、イタチがアズキをとぐという筋立を考えたのだろう──僕はそう解釈したのだが、妖怪あずきとぎやその正体をイタチだとする伝承があることを知らない者には見当がつかないだろう。こういう「判りづらい話」を何の説明もなく歌詞にしてしまう人なのだから、『黄金虫』も同じように聞く人の解釈には頓着せずに書かれたものなのかもしれない。

これまで何度か《タマムシ説》を後押しする記事を書いてきたが、もっとそうした意見があっていいのではないかと言う思いもあって、最近思いついた水飴の解釈(かなりあやふやだが……)を加えて、あらためて記してみたしだい。



宝石昆虫タマムシ/玉虫の金蔵とは!?
黄金色のコガネムシ
セミとタマムシ
童謡『黄金虫』の謎
童謡『黄金虫』の解釈をめぐって
童謡『黄金虫』ゴキブリではなくタマムシ
メタリックな美麗昆虫10種
《イタチの魔かけ》と《鼬の目陰》
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姿も食性もユニークなウシカメムシ



晩秋~冬に擬木で目にする機会が増えるウシカメムシ。前胸の左右に大きく張り出した立派なツノ(前胸背側角)が特徴的なカッコ良いカメムシだ。見た目もユニークだが、食性も大いに変わっていて、最近読んだ『カメムシ博士入門』によると、主食はセミの卵だという。

ユニークな体型&模様のウシカメムシ幼虫



擬木にとまっていたウシカメムシの幼虫。10月・11月にはしばしば目にしているが、冬になると見かけるのはもっぱら成虫となり、おそらく成虫で越冬するのだろう。幼虫を12月に見たのは初めてかもしれない。




なんといっても、この肩のあたりから左右に突き出した装甲(?/前胸背側角)がカッコ良い。成虫とはまた違った模様もおもしろい。






ウシカメムシの幼虫は、快傑ゾロ風の仮面に見えたり黒猫に見えたり──空目ネタで取り上げたこともあった。


仮面虫!?…かめn虫…カメムシ 第2弾!】より↑/【ソンブレロ仮面ウシカメムシ幼虫ほか】より↓。


ウシカメムシ成虫



成虫にも、もちろん立派な肩のツノ(前胸背側角)があって、これを牛のツノにみたてて「ウシカメムシ」となったのだろう。幼虫の前胸背側角は薄いが、成虫ではごつさを増している。




カメムシには前胸背側角が発達したものや、ハリサシガメのように小楯板に棘状の突起を持つものがいる。こうした特徴には何か意味・役割りのようなものがあるのだろうか? 鳥や小動物などに呑み込まれそうになったとき、これが天敵の口腔内を刺したり引っかいたりすることで吐き出されやすくなったり、そのため天敵から敬遠されて生き残るチャンスが増える……というようなことでもあるのだろうか?


別の擬木の上にいたウシカメムシ成虫は動き回っていたので指にとまらせて撮影↓。


この成虫は前胸背板と小楯板の間(黒く見える部分)がやけに離れていた。左右の翅が完全に収納しきれていないようにも見えるが、どこか故障しているのかもしれない。


セミの卵を主食とするユニークな食性

『カメムシ博士入門』を読んで驚いたことのひとつが、ウシカメムシがセミの卵を主食にしているということだった。ネット上ではアセビ・シキミ他等植物の汁を吸うというような情報があって僕も当初、ウシカメムシは植物食だと思っていた。あるときセミの卵について言及した記事を読んで意外に感じたが、その時は「へえ!? セミの卵を吸うこともあるのか」くらいに思っていた。木の汁を吸うウシカメムシが樹皮上で口吻を刺しやすい場所を探していて、その結果、セミの産卵痕に口吻を突っ込んでみたらセミの卵があって、それを食す──といったことは起こり得そうな気がする。時々起こっても、さして不思議ではないだろう。
しかし「主食」となると話は違う。「なんで、そんなもの(どこにでもある汁が吸える植物より、探すのに労力を要しそうなセミの卵なんか)に依存することになったのだろう!?」と首をかしげたくなってしまう。セミの卵は、ウシカメムシが育つ間、確保できる食糧源なのだろうか?
現在使っているパソコン内に残っている画像では、ウシカメムシの幼虫は7月8日に撮ったものが一番早く、8月・9月・10月・11月・そして今回の12月と撮影している。




ウシカメムシ成虫を撮影したのは9月・10月・11月・12月・2月・4月・5月・6月だ。ウシカメムシの活動期間中、「主食」は安定供給可能なのだろうか?
調べてみるとセミの卵は早いものでその年の秋、多くが翌年の梅雨頃に孵化するらしいく、意外に(?)卵の期間は長い。狭山丘陵ではハルゼミが鳴き出すのは4月後半。ニイニイゼミは6月中旬から鳴いているのを確認しているから、セミが産卵する時期から翌年梅雨まで、けっこう長期間「主食」は存在することになるのかもしれない。

セミの卵がウシカメムシの主食だったということには驚いたが、『カメムシ博士入門』を読んで同じくらい意外だったのが、カメムシは元々は肉食が基本だったということだ。

カメムシの多様な食性①
●多様な食生活への適応
形態やDNA解析から推定される系統(第3章系統樹参照)と、グループごとの食性を重ねあわせてみると、カメムシの最初の祖先は、肉食が基本だったと考えられる。それらが分化・放散する歴史のなかで雑食性のものが現れ、やがて植物専門へと適応していったらしい。一部は食菌や吸血といった特殊化への道をたどったが、こうした特殊な群がグループのまとまりを超えて並行的に派生していることはには、カメムシたちの強靭な適応力を感じさせられる。(『カメムシ博士入門』P.10)

カメムシの多様な食性②
●動物食-伝統的なカメムシの食文化-
伝統的食性とはいえ、動物由来の栄養のみに依存する種は現存のカメムシでは比較的少なく、むしろ「肉食・菜食兼備タイプ」が多いことを知っておきたい。(『カメムシ博士入門』P.12)


僕はカメムシの口吻はセミのように植物の汁を吸うためのもので、もともと植物食がベースで、その中からサシガメのような肉食が誕生したのだろうと思っていた。元々植物の汁を吸っていたところにその植物を食う虫が現われ──植物と間違えてか、あるいは生活の場を守るために虫を口吻で刺すなどして、たまたま吸った体液に味をしめ、肉食に移行するカメムシが現われた──というようなイメージ。
だから、ウシカメムシが植物食(がベースと思っていた)からセミの卵に「主食」を移行させたということに疑問を感じたが、元々動物食だったカメムシが、セミの卵を求めて産卵痕を探しているうちに(もっと容易に手に入る)植物の汁も吸うようになった──というシナリオなら比較的自然な感じがする。セミの卵がウシカメムシの「主食」らしいが、ということは「副食」で植物の汁も吸っているのだろう。ウシカメムシは「肉食」から「肉食・菜食兼備タイプ」へ移行しつつあるカメムシなのかもしれない。そう考えると納得しやすい気がした。

ついでに擬木でみつけたウバタマムシ





ウバタマムシは昆虫が少なくなったこの時期にも見られる大型の昆虫。狭山丘陵では1年中成虫が見られる数少ない甲虫→【雪とウバタマムシ&1年中

紅葉モードのセアカツノカメムシ他

紅葉モードのセアカツノカメムシと臭腺開口部



ワイヤーフェンスの上部にとまっていたセアカツノカメムシ成虫♀は紅葉したかのように赤っぽくなっていた。本来はもっと緑色をしている──ということで、比較用に6月に撮影したセアカツノカメムシ成虫の♂と♀↓。


ワイヤーフェンスの上部にとまっていたセアカツノカメムシ成虫♀を腹面が見える角度で撮ってみると……、


ニオイ(カメムシ臭)物質を分泌する臭腺開口部(開孔部)は、成虫では中脚と後脚の付け根ふきん──後胸腹面に1対(2個)開口している。


成虫では胸の腹面に1対(2個)ある臭腺開口部(開孔部)だが、幼虫では腹部背面に3対(6個)開口している。7月に撮影したセアカツノカメムシ幼虫↓。


カメムシ幼虫の臭腺開口部(背板腺)は科によって位置や数に違いがあるが、ツノカメムシ科の種はキンカメムシ科と同じ──第4・5・6番目の体節の背中に各1対=計6個)開口している。アカスジキンカメムシ幼虫の臭腺開口部に比べると判りやすい。

最近目にした虫から



やはりワイヤーフェンスの上部にとまっていたハサミツノカメムシ成虫♂↑。あざやかな緑色をキープしていた。


ワイヤーフェンス支柱のトップにとまっていたモンキツノカメムシ↑。
そして、よく似たエサキモンキツノカメムシ↓。


モンキツノカメムシとエサキモンキツノカメムシは、紋の形が違うとされているが、まぎらわしい個体もいる(*)。
ワイヤーフェンスの上部には、ウバタマムシの姿も↓。


ウバタマムシはホストのマツでも見られる。






↑と同じ個体↓。


松の枝先を見ていくと、ウシカメムシの幼虫がとまっていた↓。


今シーズンはカメムシが多いという報道があったが、ウシカメムシ幼虫を見かける機会も今年は多めかも? 別個体↓。


ちょっとキレイなウスミドリナミシャク(蛾)↓。


10月にも何度か見かけていたウスミドリナミシャク。ホストはイヌマキらしいが、僕が見たウスミドリナミシャクはいずれもサクラの幹にとまっていた。


擬木の上にいたコブハサミムシ。ハサミムシは時々見かけるが、虫見を始める前は飛翔できる種類がいるとは思わなかった。(ハサミムシにしては)立派な翅が目立つコブハサミムシは飛ぶことができるそうな。コブハサミムシにはユニークな習性があって、それについて、Ohrwurmさんがブログで興味深い話を記されている↓。




擬木の上にいた人面蜘蛛的ビジョオニグモの♀↑。晩秋に時々見かける。
晩秋に見かけるといえば、この蛾もお馴染み↓。


ニトベエダシャクが見られるようになったので、ぼちぼちフユシャクも出てくるだろう。


シブく輝くウバタマムシ他

シブい輝きを放つウバタマムシ美麗個体



マツのそばのエノキの葉にウバタマムシがとまっていた。幼虫はマツの枯木に穿孔し、成虫になるとマツ類の葉や樹皮を後食するらしい。美麗昆虫の代表ヤマトタマムシと体型も大きさもよく似ている大型のタマムシなのだが、派手なヤマトタマムシに比べると地味なためか知名度はいまひとつな気がする。しかしこの個体はシブい色合いながらシックな輝きを放っていた。


画像では光沢感が分かりにくいが……赤銅色もしくはセピア色orチョコレート色に輝いていた。ヤマトタマムシのような派手さは無いが、なかなか味わいのある昆虫だ。背面の模様は立体的な凝った造りになっていて──おそらく上翅の強度を増すための構造なのだろう。これがまるで《浮造り(うづくり)加工》(木材を研磨し柔らかい夏目を削って硬い冬目を浮き上がらせることで木目を強調する技術)をほどこしたかのような味わいをかもしだしている。


宝石にたとえられるヤマトタマムシの上翅は実はペラペラ──シワや折り目が入りやすいが、それに比べ表面構造が凝ったつくりのウバタマムシの方が、高級感(?)が漂っている気がしないでもない。


凹んだ部分の点刻の集合が、離れて見るとセピア色に輝き、その中に黒い筋が走っているように見える。




ウバタマムシの眼には、昔の少女漫画のヒロイン顔負けのキラ星がいくつも輝いていたりもする。


地味なイメージがあるウバタマムシだが、その中でも美麗個体はいる──ということで。ついでにやはり(ヤマトタマムシに比べれば)地味系(?)のアオマダラタマムシでも、時々目にすることがある赤紫ががって輝く美麗個体を↓──過去の記事から再掲載。


シブい輝きを放つアカスジキンカメムシ幼虫ほか



シブい色合いながら、よく見ると金属光沢のある昆虫つながりで……アカスジキンカメムシの終齢(5齢)幼虫。ゴンズイの実にとまって汁を吸っていたこの5齢は、まだ脱皮してあまり時間が経っていない個体のようだ。
アカスジキンカメムシの幼虫にはユニークな白黒模様がある。この黒っぽい部分(金属光沢がある部分)は硬く脱皮後ほとんど大きさは変わらないようだ。成長とともに大きくなるのは白い部分──脱皮後この白い部分が広がることで幼虫は大きくなる(なれる)。5月に撮影していた羽化前の終齢(5齢)幼虫と比べると、白い部分の幅に差があるのがわかる↓。


ちなみに、この白い部分は抜け殻では透明感のあるやわらかい膜になっている。
ゴンズイの葉にはアカスジキンカメムシの幼虫が集まっていた。


4齢幼虫の中に5齢幼虫が1匹まじっている。この5齢幼虫も脱皮してさほど経っていない感じ。白い模様部分(脱皮直後の幼虫は赤みがかっている)がまだ狭い。近くで脱皮したはずだが、抜け殻は見つからなかった。おそらく脱皮後、幼虫によって落とされたのだろう(*)。


アカスジキンカメムシ幼虫がいた場所の近くにとまっていたムラサキツバメ↓。


Wikipediaによると、《ムラサキツバメは1990年代までは本州(近畿地方以西)、四国、九州に分布していると考えられていた》とのこと。南方系昆虫の北上化は珍しくないが、ムラサキツバメの場合は幼虫の食植物になるマテバシイが植樹で増えたことも関係しているらしい。


やたらハデなガガンボがいたので撮ってみた。ホリカワクシヒゲガガンボというらしい。オスはその名のとおり触角が櫛(くし)状になるので、これはメス。ネット上には「成虫は餌を食べない」というような情報があったが、葉の上の濡れた部分を舐めていた。水分補給はするようだ。よく見ると右側の脚が1本とれていた。