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オーロラハマキ虹のカーテン

虹色カーテンを持つ蛾:オオナミモンマダラハマキ
【オーロラハマキ】というのは僕が勝手につけた愛称。標準和名は【オオナミモンマダラハマキ】というハエトリグモほどの蛾だ。フラッシュを発光させて撮ると、たたんだ翅の内側(裏面)が虹色に輝いて美しい──これがオーロラを想起させるので、ひそかに(?)【オーロラハマキ】と呼んでいる。
01大波紋斑葉巻A
02大波紋斑葉巻B
03大波紋斑葉巻C
04大波紋斑葉巻D
05大波紋斑葉巻E
幼虫はホオノキの実に発生するそうだが、同じモクレン科のコブシの実でも育つらしい。6月〜7月にコブシ周辺の植え込みや下草の葉の上を探すと成虫が見つかる。葉の上に陣取ったオオナミモンマダラハマキ成虫は、葉の上でクルクルと動き、頭を下げ突き出した尻であたりを見回すような謎めいた動きをする。
ド素人想像だが──葉の上に陣取ってクルクル変わった動きをするのはオスで、翅の内側の構造色(?)はメスに対して何らかの求愛アピール効果があるのではなかろうか? 謎めいた動きは構造色(?)の翅の内側を見せびらかす求愛アピール(小鳥でいえばさえずり?)と解釈できそうな気がしないでもない。

ハエトリグモ擬態の蛾!?
オオナミモンマダラハマキ成虫はハエトリグモほどの大きさなのだが、やはり葉の上ではハエトリグモを見かけることも多い。なので、この蛾を初めて見たときはハエトリグモかと思った。頭を低くし、尻を降り、後ずさる──蛾らしからぬ動きが、あたりを見回し前進するハエトリグモの動きによく似ていたからでもある。
06大波紋斑葉巻F
そう思ってよく見れば、オオナミモンマダラハマキ成虫の模様もハエトリグモを模したデザインに思われてくる。〝頭部の前面に丸い4つ眼(前中眼・前側眼)を配し第1足を持ち上げたハエトリグモ〟の特徴が感じられる!?

07大波紋斑葉巻クモ擬態再A
 ※【クモ擬態のオーロラハマキ!?】↑/【クモ擬態の蛾!?オオナミモンマダラハマキ】↓より
08大波紋斑葉巻クモ擬態再B
動きや模はハエトリグモへの擬態を想像させるが……これが〝擬態〟であるなら……何者に対してどのような効果(メリット)があるのだろうか?
例えば捕食者である鳥やトカゲ・カエルからすれば、それが小さな蛾であろうがハエトリグモであろうが、餌として認識されることに変わりはない。彼らにとって〝ハエトリグモ擬態〟は何の意味も持たないはずだ。それではこの〝ハエトリグモ擬態〟の恩恵はどこにあるのだろう?
5年前に《ハエトリグモ擬態説》を投稿したとき(mixi日記)、虫屋さんから「このような葉上には、よくディプテラが止まります。ディプテラを止まらせず、縄張りを守るため?ってどうでしょうか?」というコメントをいただいて、なるほどと合点がいった。
09脚長蠅@葉上2022
周囲の葉の上ではアシナガバエの仲間をよく見かける──彼らにとってはハエトリグモは脅威のはずだ。オオナミモンマダラハマキの謎めいた動きはメスへの求愛アピールであると同時に、邪魔者を忌避させ求愛ステージ(縄張り)を確保する意味があるのかもしれない。
真偽についてはサダカではないが……何にしても、想像力(妄想力?)をかきたててくれる昆虫はおもしろい。

オーロラハマキ
さて、想像力の活性化ついでに──、
「オオナミモンマダラハマキ」という標準和名は長たらしくて、いささか煩わしい。これをを「オーロラハマキ」というシンプルな愛称に変換できないものであろうか?
トウキョウトラカミキリの背中の模様を「TokyoTora」の頭文字「T」に見立てたように/ヨコヤマトラカミキリの背中の模様を「ヨコヤマトラ」と読ませるように/ハリサシガメの背中の模様を「ハリ」と読ませるように──オオナミモンマダラハマキを「オーロラハマキ」と変換する工夫はないであろうか?
「オオナミモンマダラハマキ」を縮めるのであれば、頭の「オオ(大)」と尾の「ハマキ(ハマキガ科)」の間を省略することになるだろう。しかし最短のオオ-ハマキではオオ-ナミモンマダラ-ハマキなのかオオ-ギンスジ-ハマキなのか判別できない。「オオ□ハマキ」と□内に省略できる標準和名を持つ蛾は2桁にのぼるだろう。
そこで「ハマキ」の前の一字を残し、「オオ□ラハマキ」とすれば、「オオ-ナミモンマダ-ラハマキ」の省略とわかるはずだ。であるなら──、

10オーロラハマキ変換


クモ擬態の蛾!?オオナミモンマダラハマキ
キラめくオオナミモンマダラハマキ
干渉色の輝き:オオナミモンマダラハマキ
隠れ構造色の蛾
クモ擬態のオーロラハマキ!?
TokyoToraカミキリの模様
ヨコヤマトラカミキリの模様
ハ裏!?針!貼り?サシガメ
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鮮やかな配色ヨダンハエトリ

鮮やかなカラーリングのヨダンハエトリ
01四段蠅捕♂A
02四段蠅捕♀A
ヨダンハエトリは鮮やかな配色のハエトリグモ。特にオスが美しい。5年前に初めてこのクモのオスを見たときは「日本にもこんな派手なハエトリグモがいたのか!」と驚いた。オスは頭部前方に鮮やかな赤い模様があって、これが黒地に白模様の施されたボディーによく映える。オス・メスともに腹の背面に走る4段の赤い帯がヨダンハエトリの名前の由来となっている。
03四段蠅捕♀B
メスはちょっと地味め……。オスは頭部前面にある4つの眼(前中眼・前側眼)の上に赤い模様が入り、第1脚にもオシャレな毛束をあしらっている。
04四段蠅捕雄B
カメラを近づけると、自慢の(?)オシャレな第1脚を広げて威嚇ポーズ↓。
05四段蠅捕♂C
白髭のようにも見えるオスの触肢の白い毛帯は、ないタイプもあるらしい。
第1脚に施されたオシャレな毛束装飾はメスに対しての求愛ダンスで使われるようだ。
06四段蠅捕♂D
07四段蠅捕♂E
ヨダンハエトリは雑木林のフチの日がさす下草の葉の上でしばしば目にする。
08四段蠅捕♂F
09四段蠅捕♂G
10四段蠅捕♂H
11四段蠅捕♂I

キレイな虫つながりで……5月中旬頃から新成虫が見られるようになったアカスジキンカメムシ↓。

12赤筋金亀虫新成虫A


美麗クモ:ヨダンハエトリのダンス
シロカネグモの変化する模様
アカスジキンカメムシぷち実験で輝き復活
カメムシの奇行!?抜け殻落としプチまとめ
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テレパシー!?人面蜘蛛の声なき呻き

テレパシー!? 人面グモの〝声なき《うめき》〟
01女郎蜘蛛A
秋になるとひときわ目につくようになるジョロウグモ。これを腹面側から見ると、大きな腹が〝凶悪顔〟に見える。
02女郎蜘蛛顔A
額を鮮血に染めた、つり目の〝凶悪顔〟──に見える人面蜘蛛・ジョロウグモが獲物を捕まえていた↓。
03女郎蜘蛛胸赤雪隠黄金
獲物はなんとムネアカセンチコガネだった。よく見かける糞虫・センチコガネの特別豪華版といった美しいカラーリングで、ムネアカセンチコガネの方はお目にかかれる機会も少ない。ありふれたジョロウグモが、レアな昆虫を食材にしているのを見ると、何だかちょっと〝もったいない〟光景に感じてしまうのであった……。
さて、人面蜘蛛といってもいいジョロウグモだが……少し前に、その人面模様を撮影していたときのこと。なんと模様であるはずの〝凶悪顔〟から「ウ〜」という呻き声が……!? クモに発声(発音)器官があるとは思っていなかったので、これには驚いた。そしてさらにたまげたのが──その〝うめき〟は音声(音波)ではなかったのだ。なんとしたことか、人面グモの「ウ〜」という〝うめき〟は耳を介さず直接、僕の頭の中に伝わってきたのである。
〝凶悪顔〟をじっと見つめていると伝わってくる「ウ〜」という〝声なき呻き〟──皆さんにも伝わるであろうか? 目を凝らしてご覧あれ!
04呻き声@人面蜘蛛
05女郎蜘蛛ウーA
06女郎蜘蛛ウーB

〝ヒゲづらの王様顔〟の人面グモ:ビジョオニグモ
人面蜘蛛といえば、ビジョオニグモも外せない──ということで。
07美女鬼蜘蛛A
ジョロウグモは腹面に人面模様があるが、ビジョオニグモは腹の背面に人面模様がある。〝黒い冠をつけた丸顔のヒゲを生やした王様〟に見えてしまう。
カメラを近づけると動き出し、糸を伝って移動を始めた。
08美女鬼蜘蛛B
09美女鬼蜘蛛C腹
10美女鬼蜘蛛D
ビジョオニグモの人面模様は個体によって差があり、この個体は〝口髭〟と〝顎髭〟がつながっていた。以前投稿した〝口髭〟と〝顎髭〟がつながっていない個体↓。

11美女鬼蜘蛛卓袱台返し再
※【ヒゲづらの王様!?人面蜘蛛】より

糞虫にして糞を食わず? ムネアカセンチコガネ余談
ジョロウグモの餌食となって〝もったいない〟と感じてしまったムネアカセンチコガネ。かつては(?)センチコガネ同様、糞虫として扱われ、糞食と解説されていたりもするが……比較的最近(?)、植物の根につく菌類を食べていることがわかったらしい(アーバスキュラー菌根菌胞子果を食べるコガネムシ類の発見とその生態)。
しかし『完訳 ファーブル昆虫記』(奥本大三郎:訳)では、第7巻<下>の「第25章 昆虫の臭覚/ムネアカセンチコガネとトリュフ」という項目で、(フランス)ムネアカセンチコガネが地下の菌類を餌にしていることが書かれている。虫屋さんの多くが愛読している昆虫記シリーズにすでに菌食であることが書かれていたのに、日本では最近まで糞食だと誤認(?)され続けていたのだろうか? そのあたり、ちょっと不思議な気がしている。
12ファーブル昆虫記7下
もっともムネアカセンチコガネが「糞虫なのに糞に来ない」ということは虫屋さんたちの間でも周知のことらしく、(糞を探すよりも)透明な板を垂直に立て、飛来した虫が当たって落ちる仕掛けを利用したトラップ(フライト・インターセプト・トラップ)がムネアカセンチコガネ採集には有効だという話もある。ムネアカセンチコガネには地下の餌(菌類のニオイ)を求めて地表を低く飛び回る習性があるのではないか──それで、こんなトラップにかかりやすいということなのかもしれない……などと想像してみたり。



ムネアカセンチコガネは脱糞虫!?
ヒゲづらの王様!?人面蜘蛛
「後期印象派」ならぬ「好奇印象派」の《空目》
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赤いクモ~夢の前兆~

ショートショート『赤いクモ~夢の前兆~』

同人誌《MON48》第5号(1990年11月)の埋め草用に書いた原稿用紙(20字×20行)換算4枚強のショートショート。






虫見を始めるだいぶ以前の作品だが、当時から虫が出てくる作品はちょくちょく書いていた。この作品ではクモやコガネムシの種類については具体的に想定してはいなかった。媒体の《MON48》は朝日カルチャーセンター「大衆文芸の書き方(講師:光瀬 龍)」の受講生によって1985年3月に創刊された同人誌。筒井康隆原作の邦画『文学賞殺人事件 大いなる助走』(1989年)のエンドロールにも、チラッと映っていたりする。
『赤いクモ~夢の前兆~』を掲載した《MON48》第5号と、『文学賞殺人事件 大いなる助走』のエンドロールで映し出された《MON48》第3号↓。

《MON48》の誌名は「大衆文芸の書き方」の講座が毎週月曜日(MON)に新宿住友ビルの48階の教室で開かれていたことに由来する。表紙の図案は翼を広げたペンが新宿住友ビルから飛び立つところ。

冬の蝶!?クロスジフユエダシャク

冬のチョウ!?クロスジフユエダシャク♂

今シーズンは11月15日に初確認したクロスジフユエダシャクだが、目にする頻度も増えてきた。年に1度、冬に成虫が出現するフユシャクのひとつで、フユシャクの中では早い時期に出てくる。フユシャクの多くが夜行性だが、クロスジフユエダシャクは昼行性。日中オスが雑木林の林床近くをメスを探して舞い続ける。最盛期、落葉の上を低く乱舞するクロスジフユエダシャク♂たちは、ちょっと幻想的でもある。その光景を見て「(冬なのに)チョウがたくさん飛んでいる!」と驚く人もいる。昼間飛ぶところや優雅な飛び方がチョウに見えるのだろう。しかしクロスジフユエダシャクはチョウではなく蛾の仲間(フユシャクは全てシャクガ科の蛾)。とまった姿を見ると、蛾だということがわかる。

ふつう蛾らしいとまり方をするクロスジフユエダシャク♂だが、チョウのように翅を閉じて(立てて)とまっていることがある。

翅を立てた姿はチョウっぽくも見える。セミヤドリガの羽化でも見られたが、蛾の仲間は羽化後、翅が展開する過程で、こうして翅を閉じた姿勢をとることがあるようだ。蝶のように翅を閉じた羽化後と思われる蛾は、しばしば目にする。
翅が伸びきっていないクロスジフユエダシャク♂もいた↓。羽化不全ではなく、その後ちゃんと翅は展開していた。

枯葉擬態の名人(蛾)アカエグリバやヒメエグリバは頭を下にしてとまっていることが多い(その方が擬態効果が高まる)が、フユシャクは頭を上にしてとまっていることが多い。

通常上を向いてとまるクロスジフユエダシャク♂の頭が下の方を向いていたら、メスと交尾している可能性が高い。上向きにとまっている♀と交尾をしようとすると♂が下を向くことになる──ということなのだろう。

木柵の支柱にとまっていたクロスジフユエダシャク♂の向きが怪しいので、よく見るとやはり交尾中だった。

別々に見るとオスとメスは全く別の昆虫のようだが、こうしたシーンを見ると同種なのだということがわかる。
別のところにいたクロスジフユエダシャク・ペア↓。


飛べない蛾!?クロスジフユエダシャク♀

フユシャクのユニークな特徴(メスは翅が退化して飛ぶことができない)を観察できるのはメスだが、フィールドで目にするクロスジフユエダシャクはオスが圧倒的に多い。飛ぶことができないメスは落葉の下や樹皮の裂け目などに隠れていることが多いので目立たず、オスはメスを探して飛び回らなければならないので目につきやすいということだろう。
たまたま目立つところ──案内板の支柱にとまっていたクロスジフユエダシャク♀↓。

小さいながら翅が4枚あるのがわかる。

こうした目立つところにクロスジフユエダシャク♀が出ていることは少なく、たいていメスは見えないところに隠れている。隠れたメスをオスはどうやって探しあてるのか──というのが、なかなか興味深かったりする(*)。

クロスジフユエダシャクはなぜ隠れて交尾するのか
意外な翅の役割り!?クロスジフユエダシャク

その他の蛾など


晩秋の蛾・ニトベエダシャクはこのところ、ちょくちょく見かける。

木の幹にとまっていたケンモンミドリキリガ↑。あわい緑の分断模様が周囲の地衣類にマッチしているように見えなくもない。

花のまわりを飛びまわりホバリングで吸蜜するホシホウジャクはハチドリのようだが、とまっている姿はずいぶんと印象が違う。

前回投稿したエゾギクキンウワバに似たイチジクキンウワバ↑。鉛直面に頭を下にしてとまっていた(画面右が下側)。
蛾でも昆虫でもないが……ついでに、ビジョオニグモ♀↓。