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僕にとっての〝いい虫〟ラミーカミキリ他

今年は新型コロナの影響で外出を自粛していたが、近所でチラッと〝お好み〟の虫を確認して「よしよし、今年も発生しているな」などとひそかにほくそ笑んでいたりはしていた。具体的にはラミーカミキリやルリカミキリ、キクスイカミキリなど。園芸植物などにもつくことから、いってみれば害虫なのだが、僕にとっては〝いい虫〟だったりする。
僕にとって〝いい虫〟とは美しかったり格好良かったり、珍妙だったり、おもしろかったり──《自然の創造力・あっぱれ!》と感じさせてくれる昆虫だ。容姿だけでなく行動なども含めてセンスオブワンダー感をかもしているものが好ましい。また、そうした魅力をそなえていつつ〝身近〟に見られる種類であることも大事なポイントだったりする。
昆虫採集をする虫屋さんやコレクターからすれば、希少種の方が価値が高いということになりがちなのだろうが、僕は《センスオブワンダーを感じることができる身近な存在》というところに昆虫の価値を感じているので、〝身近〟であることが重要なのだ。《コンビニエンス・センスオブワンダー》とでも言ったら良いだろうか。昆虫を見ることは現代人にとって必要だと僕は考えているわけだが(*)、わざわざ遠征しなくてもお手軽に遭遇できる自然物というところに価値がある。

普通種であっても、発生時期に実物の昆虫を見ると、それなりの感慨のようなものがある。目の当たりにして「こんなものが、実際に存在しているんだなぁ」としみじみと感じ入ることができる。
カメラが壊れてから新調していないので新たに撮影した画像はないが、最近〝しみじみ〟した昆虫を過去の画像から──。


タキシード・キョンシーちっくなラミーカミキリ


タキシード天牛・虹色葉虫ほかから⬆
タキシードを着たキョンシーにも見えるユニークなカミキリは、僕が子供の頃には身近に(関東には)いなかった昆虫だ。ずいぶん風変わりなファッション感覚(?)もそのはずで(?)、幕末から明治にかけて侵入した外来種らしい。以前は西日本では普通にみられたというが、温暖化にともなって分布域を北上させて、20世紀末に東京都の多摩地区でも生息が確認されるようになったという。

僕がラミーカミキリを意識したのは、小学館のアウトドア情報誌『BE-PAL』2004年8月号【西原理恵子さん親子がムシのお兄さんと昆虫採集】を見た時だった。この「ムシのお兄さん」というのが、電子会議室【昆虫フォーラム】で知り合い、何度か昆虫観察のオフ会でもご一緒させていただいた虫屋さんで、ピンガ大王(@鳥頭紀行ジャングル編)と呼ばれていた。サイバラ氏の虫採りマンガが『BE-PAL』に載るというピンガ大王情報を得て、この号を買ってみたもの。
記事は写真と文章による採集風景&採集昆虫が見開きで紹介されていて、次の見開きに西原氏のマンガによる昆虫採集日記が掲載されていた。採集した昆虫の写真の中にラミーカミキリが載っていて、タキシード姿のキョンシー風の空目デザインに不思議な魅力を感じた。サイバラ氏も漫画の中で「私はニワハンミョウとラミーカミキリがお気に入り」と記している。

当時は西日本に普通に見られるカミキリという認識で、関東の一部にも入ってきているというような話を聞いていた記憶がある。
「こんなカミキリを見てみたいものだなぁ」「僕の地元でも、見られる日が来るのだろうか?」などと、あわいあこがれを抱いた虫だった。

その、あこがれのラミーカミキリを初めて目にしたのは翌年──2005年の8月だった。イッシキキモンカミキリを採りに行くというカミキリ屋さんに同行させてもらうことになって出かけた奥多摩の川沿いで、カラムシの葉の上にラミーカミキリを発見! あこがれの映画俳優に街角でばったりでくわしたような驚きがあった。1匹見つかると次々に見つかり、3匹を持ち帰って飼育した思い出がある(貴重なイッシキキモンカミキリもカミキリ屋さんに1匹もらってこれも飼育した)。




ラミーカミキリ@武蔵野から⬆
そして、僕の地元でも──野火止用水沿いのカラムシで初めてラミーカミキリを確認したのが2012年7月。以後、市内のムクゲや狭山丘陵でも見られるようになっていった。
毎年、身近な場所でその発生を確認すると、ひそかに「よしよし」とほくそ笑むのであった。


子供の頃には見たことがなかったルリカミキリ

町の中でも見られる瑠璃色のぷちカミキリから⬆
キレイでかわいいルリカミキリも、僕が子供の頃には見たことがなかった昆虫だ。昔から分布はしていたのだろうが、生け垣に(ルリカミキリのホストとなる)カナメモチが使われることが多くなったことで市街地でも、あちこちで見られるようになった。昔はよく見かけていたシロスジカミキリやミヤマカミキリ──そのいかつい姿はずいぶん少なくなった昨今だが……そんな中で、かわいいルックスながら(?)拡大している〝野生の根性(?)〟には、ひそかに「あっぱれ!」と感心していたりもする。

小さいながら格好良いキクスイカミキリ

※キクスイカミキリ@シラハタリンゴカミキリ@スイカズラから⬆
春になるとヨモギなどで見られる小さなカミキリだが、今年は家のすぐ前に生えた雑草のような菊で初めて見た。新型コロナ自粛の最中に玄関あけてすぐ見られるキクスイカミキリに、ささやかなラッキー感を覚えたものである。
ちいさいけれど、洗練されたプロポーションで、シックな艶消し黒に、前胸背の赤いポイントが、なかなかオシャレである。この赤いポイントがウルトラマンのカラータイマーを連想させ、パワーランプに見えて仕方がない。電池(活動エネルギー)が切れかかってくると、この赤いポイントが点滅し、消灯すると活動を停止してしまう──そんなふうにイメージしてしまうのは僕だけであろうか?



ラミーカミキリ@武蔵野
ラミーカミキリ/オスとメスの違い
ラミーカミキリ&シラハタリンゴカミキリ
礼服ぷちキョンシー天牛&怪虫シャッチー
タキシード天牛・虹色葉虫ほか
昔はいなかった身近なカミキリ
シラハタリンゴカミキリ@スイカズラ キクスイカミキリ
キクスイカミキリ・ヒシカミキリ他
イッシキキモンカミキリ/成虫飼育覚書
昆虫の何に魅かれるのか? 昆虫を見る意義
昆虫など〜メニュー〜
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メタリックな美麗昆虫10種

メタリックな輝きを放つ美しい昆虫
昆虫の中には金属的な光沢や宝石のような輝きを持つものがいる。これまでに僕が撮った画像の中からきれいな昆虫を10種ほどまとめてみた。

01銅猿葉虫A再
メタリックな光沢が美しい宝石のようなアカガネサルハムシ(体長7mm前後)。美麗昆虫として名高いヤマトタマムシ(体長30〜41mm)に比べるとぐっと小ぶりだが、鮮やかな輝きはひけをとらない。光沢昆虫は見た目の美しさを画像に収めるのが難しい。まぶしく輝く部分に露出を合わせると他の部分が暗くなってしまうし、他の部分に露出を合わせると輝きの部分が白っぽくとんでしまい実際の輝きが伝わりにくい。そんな中で比較的〝輝いている感じ〟がうまく撮れたかと思われた1枚⬆だったが……残念なことにこの個体は右触角の先が2節ほど欠けていた。これ⬇は別個体。
02銅猿葉虫B
成虫が現れるのは5〜8月。ノブドウやエビヅルでよく見かける。成虫は葉を食べているが、幼虫は根を食べるらしい。ありふれた虫ではあるけれど、〝身近に見られる美麗昆虫〟というところが良い。
03銅猿葉虫C
余談(ジョーク)だが……アカガネサルハムシの「サル」を「申(さる)年」にかけて年賀ブログに登場させたことがあった。「サル」を「申」と記せば「アカガネ申ハムシ」→「アカガ 神 ハムシ」(亜科が神ハムシ)と読めなくもない!?

04タマムシ@葉
メタリックな輝きを放つ美麗昆虫といえばタマムシ(ヤマトタマムシ)を思い浮かべる人が多いだろう。国宝の「玉虫厨子(たまむしのずし)」は有名だし、見る角度によって色合いが変化するメタルカラーから「タマムシ色」などという言葉もある。漢字表記では「玉虫」──この「玉」は「玉石混淆(ぎょくせきこんこう)」の「玉(ぎょく)」──宝石のことだろう。あるいは「吉丁虫」とも書き、縁起の良い虫ともされる。

タマムシのメタルカラーは体の表面が多層薄膜構造になっていることから生み出される光学的な色彩らしい。これはオスがメスを見つけるのに役立っているそうで、タマムシの大きな眼を見ると視覚依存度が高そうなこともうなずける。
また、キラキラ光ることは鳥に対して忌避効果があるとも言われている。鳥除けを目的に田んぼに設置された反射テープやCDなどを見ると、そういった効果もあるのかもしれない。自然界では捕食者にとって餌となる生き物は目立たないように進化したものが多く、逆に「目立つものは警告的意味合いを持つ」生き物が多い。それでキラキラ光って遠くからでもよく目立つものは警戒したくなるのかもしれない。

しかし、この〝目立つこと〟が「はったり」だと見破られ、エサになることがひとたび認識されてしまえば、逆に目立つことで狙われやすくなるというリスクがあるはずだ。ヤマトタマムシの金属光沢による忌避効果がいかほどのものか……じゃっかん疑問を感じないでもない。というのは、以前、タマムシが産卵に来る伐採木置き場で、日中、腹を食われたヤマトタマムシを見たことがあったからだ。そばからカラスが飛び立ったので、そのカラスが伐採木置き場にやってくるヤマトタマムシを待ち受けて捕食していたのではないかと考えた。この場所で何度かカラスを見ている。
05タマムシ腹欠A
06タマムシ腹欠B
この腹の無いタマムシはしきりと脚を動かし、こんな状態になりながら上翅を開いたり閉じたりしていたから、まだ被害にあってさほど経っていなかったのだろう。小さなアリが来はじめていたが、まだ少ない──時間が経っていればもっとたくさん集まっていたはずだ。日中に、こんな食い方をするのはカラスではなかろうか?
カラスはカブトムシやクワガタが集まる樹液ポイントを覚えているようで、その近くで腹の無いカブトムシやクワガタがもがいている姿をよく目にする。頭の良いカラスなら同様にタマムシが飛来する産卵ポイントを覚えていて待ち構えて捕食していてもおかしくない気がする。

本来(?)鳥にはキラキラ光る物を警戒する本能が備わっているのかもしれないが……中には冒険家の個体(?)がいて、手を出してみたら「食える」ことがわかり、一転して狙うようになる──というケースもあるのかもしれない?

07青斑玉虫A
ヤマトタマムシほど派手ではないが、深緑色の光沢があるアオマダラタマムシ(体長17〜29mm)。春に見つかるのは越冬個体なのか赤紫色がかっていて美しい。同じ個体を別アングルで撮影⬇。
08青斑玉虫B
見る角度によって赤紫に輝く部分と緑色に輝く部分が変化する。この角度からは体の右側で赤みが強く左側は緑色に見える。
アオマダラタマムシの飛翔の瞬間(別個体⬇)。腹の背面はこんな色。
09青斑玉虫C

10六星玉虫A
ヤマトタマムシに比べるとかなり小さいし地味なムツボシタマムシ(体長7〜12mm)。背中に並んだ6つの紋は凹んでいて見る角度で色合いが変わる。翅を閉じた通常の姿は地味なのだが……飛翔時にあらわになる腹の背面がエメラルドのように美しい。
11六星玉虫B
12六星玉虫C
初めて宝石のように輝く腹の背面を見た時は、通常の地味な姿との格差に驚いた。飛翔時に目立つこの輝きは配偶相手を見つける標識として役立っているのかもしれない。輝くことで天敵の鳥などに狙われやすくなりそうな気もするが、そのさい標的にされる〝エメラルドの輝き〟は着陸して翅を閉じてしまえば消えてしまう──目立つ標的を見せておくことによって(天敵はその目立つ特徴にターゲットを絞る)かえって(翅を閉じたときの)隠蔽効果を高める陽動的な効果もありそうな気がする。
トカゲが尾を自切して敵から身を守ることは良く知られているが、ニホントカゲの幼体の尾もサファイアのように輝いている。切れた目立つ尾に敵の注意を向けさせて捕食を逃れる──同じような《陽動効果》をムツボシタマムシのエメラルドの腹にもあると考えるのは、そう不自然なことではないだろう。前述のヤマトタマムシが(忌避効果があると言われる?)〝目立つ輝き〟を持ちながら食われてしまうケースがあることを考えると、翅を閉じることで〝目立つ輝き〟をOFFにできるムツボシタマムシの対捕食者戦略(?)は理にかなっているように思われる。

13赤脚大青天牛A
アカアシオオアオカミキリ(15〜30mm)も金緑色に輝く美しい昆虫だが、アカガネサルハムシやタマムシの輝きとは質感(?)に少し違いがある。タマムシなどは滑らかな表面が輝いているように見えるが、アカアシオオアオカミのきらめきはざらついた表面で光が細かく反射しているような感じがする。実際に拡大すると、輝く頭部・前胸・翅鞘(上翅)には細かい凹凸があるのがわかる。
14赤脚大青天牛B
15赤脚大青天牛C
反射面の細かい凹凸が無数の反射光の点をつくり、キラキラした輝きを生み出している。

16ルリカミキリA
ルリカミキリ(9〜11mm)は橙色の体に瑠璃色にかがやく翅鞘(上翅)が美しい。カマツカ・ナシ・ヒメリンゴなどのバラ科植物につくらしいが、ホスト(寄主植物)のひとつベニカナメモチの植込みが増えたことで、最近は住宅街でも見ることができるようになった。小ぶりでSD(スーパーデフォルメ)風のボディラインも可愛らしいカミキリ。

17陣笠葉虫A
ジンガサハムシ(7〜9mm)はコンタクトレンズのようなボディラインを持ち、光を反射する金色の部分と光を吸収する黒い部分、そして光を透過させる透明部分を兼ね備えたユニークな昆虫。食草であるヒルガオの葉の裏にとまっていることが多い。陽にあたると金色の部分がキラキラ輝いて美しいのだが、すぐ葉の裏に隠れたり飛んだりするのでなかなかきらめく姿を撮らせてもらえない。あまり良い画像が残っていなかった……。
セモンジンガサハムシ(6mm前後)は黒地に金色の「X」模様のコントラストが美しい。こちらはサクラの葉の裏にとまっていることが多い。
18背紋陣笠葉虫A
トレードマークの「X」模様が金色に発色するまで羽化してから20日ほどかかるらしい。

19青口太亀虫A
狭山丘陵ではよく見られるアオクチブトカメムシ(16〜23mm)もややザラっとした感じの表面が光を反射してきらめく奇麗なカメムシ。蛾の幼虫などを捕えて体液を吸う。日陰で撮るとキラキラ感がなかなかでず、陽が当るところで撮ると、まぶしく輝く部分がとんで、そうでない部分がつぶれがちになるので、見た目の美しさを画像で再現するのが難しい。
20青口太亀虫B
光の当たるとざらつきのある表面に細かい反射光の点がちりばめられたようにキラキラ輝く。見る角度で、緑〜赤の色合いが変わる。

21赤筋金亀虫A
アカスジキンカメムシ(18mm前後)は、メタルグリーンのボディに赤い模様が鮮やかな美しいカメムシ。きらめくメタルグリーン部分は、黒地に小さな輪紋が敷きつめられたように広がっている。タマムシのメタルカラーは標本になっても(死んでも)保たれるが、カメムシは標本にすると色褪せてしまうようだ。
ところが、色褪せたアカスジキンカメムシ(死骸)も、水分を与えると美しさがよみがえる。クモの巣に引っかかっていたアカスジキンカメムシの残骸──すっかり黒くなった前胸を水を含んだ筆で濡らしてみたところ、すぐにメタルグリーンの輝きが復活したので驚いたことがあった⬇。
22赤筋金亀虫B実験
アカスジキンカメムシは、羽化や脱皮をしたあとの《抜け殻を落とし》でよく観察した、僕にとっては馴染みのあるカメムシだ。

メタリックな輝きが美しい昆虫と言えば、セイボウ(青蜂)の仲間も目を見はるものがある。金属光沢のあるボデイに凹面鏡のような点刻がほどこされ、さらに光の粒に包まれたような輝き方をする。これは先日【宝石蜂セイボウ:輝きの秘密と生活史考】でプチまとめ記事にしているので、そちらをご覧あれ。



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スコーピオンフライのギミック
シラハタリンゴカミキリとスイカズラ開花
金・銀・銅…なメタリック昆虫
ルリカミキリとアカスジキンカメムシ
金ピカ昆虫&虹色ハムシふたたび
白い虹の幻想!?日暈を映すカミキリ
アカシジミ・ウラナミアカシジミ・テングチョウ(絶滅種!?)がいっぱい
アリを護衛に雇うカイガラムシ
アオマダラタマムシの輝き
アオクチブトカメムシの輝き
だらだらマダラ…
初めて見るカミキリ
アカスジカメムシ:臭いはどこから?
虹色の輝き!アカガネサルハムシ
トラフカミキリの印象擬態
ルリボシカミキリ〜ツインテールヨコバイ
エゴヒゲナガゾウムシ:オスの眼はなぜ離れてる!?
セミとタマムシ
テングスケバとデング熱
キマダラカメムシの臭腺開口部
香りはどこから?青リンゴ亀虫
セミヤドリガ幼虫
テングスケバ@桑
セミヤドリガの羽化/幼虫〜繭〜成虫
セミヤドリガの繭と蛹
アカスジキンカメムシの臭腺開口部
アカスジキンカメムシの羽化
アカスジキンカメムシの抜け殻おとし
スーパーヒロイン模様の虫
バンビ天牛!?カノコサビカミキリ
オオトビサシガメのバナナ臭
きらめくセモンジンガサハムシ
宝石の輝き!イラガセイボウ
イラガセイボウの輝き再び
身近な遭難でUMAと遭遇!?
光沢亀虫マジック!?
ソンブレロ仮面ウシカメムシ幼虫ほか
カメムシの抜け殻落とし行動
トビナナフシの偽瞳孔ほか
陽だまりのカメムシ
小さなカミキリと大きなタマムシ
モンキツノカメムシとエサキモンキツノカメムシ他
初フユシャク2015他
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擬木の昆虫NOV2015
フユシャク婚礼ダンスで♀探し
クロスジフユエダシャクの♂♀比
ミミズクのダンス
ツノなしツノカメムシ!?
フユシャク3種:退化した翅
白星的キボシカミキリ&冬の極小カミキリ
枯葉チックなアカエグリバ&冬尺蛾
王様VS殿様!?空目対決
Xmasにカミキリ
あわいブルーの冬尺蛾
2015年末のフユシャク
元日の昆虫2016
一部黒化?イチモジフユナミシャク♀他
カメムシ臭の忌避効果
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2月のウバタマムシ&冬尺蛾
ヒロバフユエダシャクとシロフフユエダシャク
振袖チックなヒロバフユエダシャク♀他
振袖フユシャク【卒】を探せ〜トギレフユエダシャク♀
2月の極小カミキリ〜マエムキダマシ
腹黒いヒロバフユエダシャク
マツトビゾウムシの牙・早春のゾウムシ〜ど根性蛹
牙があるマツトビゾウムシほか
春先のぷちタヌキ?サカハチトガリバ
早春の天牛ヨツボシチビヒラタカミキリ
フーテンの寅カミキリ!?ほか
モフモフでキレイな蛾:アカスジアオリンガ
ヨツボシチビヒラタカミキリの白紋他
フーテンの寅&モン無しのチビヒラタ天牛?他
ベニモンアオリンガ&そっくり芽鱗ほか
TokyoToraカミキリの模様
眠れる森の長老!?ミミズク幼虫
ヨコヤマトラカミキリのエンブレム
ピッカピカのセモンジンガサハムシGX他
ミズキ開花:4月下旬の昆虫
いま緑道を歩くと もれなくついてくる…
輝くアオマダラタマムシと銀の蛾
ピンク&イエローの猫耳幼虫ほか
ヨコヤマトラカミキリの模様
シラハタリンゴカミキリ@スイカズラ
《顔がある》虫たち:スジベニコケガ他
昔はいなかった身近なカミキリ
赤い眼のアカスジキンカメムシ
変化する模様!?キマダラミヤマカミキリ他
ニイジマチビカミキリ〜ウバタマムシ
可愛い悪役!?ルリカミキリの産卵
葉上の燕尾服キョンシー〜カミキリ@栗
シロコブゾウムシの《いないいないバア》
エメラルドを隠し持つムツボシタマムシ
美しき奇蜂キスジセアカカギバラバチ
カギバラバチ:大量微小卵のナゼ?
「!‥‥……」な白星天牛〜シラorシロ?他
アカスジカメムシの赤黒ストライプ
シロカネグモの変化する模様
ナガメとヒメナガメの模様考
一つ目魔人vs美少女仮面なホソバシャチホコ他
珍虫ハリサシガメ
ハーリーをさがせ!ハリサシガメ幼虫
ハリサシガメの抜け殻
ハリサシガメ幼虫の粘着性物質は水溶性!?
テングスケバ&ミドリグンバイウンカ
ハリサシガメ:幼虫・抜け殻・成虫
セミヤドリガ幼虫の繭づくり・A
セミヤドリガ幼虫の繭づくり・B
ハリサシガメとテングスケバ
セミヤドリガ幼虫と繭
セミヤドリガの羽化
ウラギンシジミ幼虫など
擬態と空目・聞き做しと空耳
羽化したセミヤドリガ
ハリサシガメの捕食
ぷち地蔵アカシマサシガメQuiz
ハリサシガメは翅多型/腹の大きなメス
ハリサシガメぷちまとめ
緑〜赤金に輝くアオクチブトカメムシ
10月前半の空目&人面虫ほか
ヤニサシガメぷち飼育中
『いたずらカメムシはゆかいな友だち』感想
ヤニサシガメのベタベタは分泌物なのか松ヤニなのか?
ウバタマムシ@松〜初ケバエ幼虫集団
ヤニと謎に包まれたヤニサシガメ!?
ハート紋のモンキツノカメムシ&…
アカスジキンカメムシぷち実験で輝き復活
紅葉・黄葉するカメムシ!?
アカスジキンカメムシぷち実験2
雪とウバタマムシ
プレフユシャク〜初フユシャク
意外な翅の役割り!?クロスジフユエダシャク
冬尺蛾と極小カミキリ他
婚礼ダンスでペア成立
フユシャク3種〜12月中旬の昆虫
チャバネフユエダシャクのペア
空色の羽の妖精!?
桜でイチモジフユナミシャク
年末のフユシャク♀@桜
正月のフユシャク2017
昆虫の発生ムラ
クロオビフユナミシャク♀@桜ほか
標本箱がコワイ!?〜虫の知らせ
シロフフユエダシャクも出てきた
フユシャクがとまりがちな所
民話風フユシャクなぜ話
蛹の時は大きい!?フユシャク♀の翅
ヒロバフユエダシャクなど
曇天のヒロバフユエダシャク♀
シモフリトゲエダシャク♀の毛皮感!?
ニジオビベニアツバ幼虫@東京
シロトゲエダシャクなど
《卒》的ヒロバフユエダシャク♀
ヒロバフユエダシャクのペア/♀の前翅はどっち?
ヒロバフユエダシャク♀の前翅・後翅を確認
牙付きマツトビゾウムシ
3月中旬のフユシャク&トカゲ
クモがコミミズクを捕食!?〜エナガの恩返し
民話風なぜ話:マツトビゾウムシとヤニサシガメ〜ウバタマムシ
なんちゃって冬尺蛾メスコバネマルハキバガ
ぷち天牛:ヘリグロチビコブカミキリ他
牙付きクチブトゾウムシ&ヨツボシチビヒラタカミキリ
フトハサミツノカメムシの歯状突起他
トウキョウトラカミキリ:禿げると黒化?
4月のウバタマムシなど
キクスイカミキリ・ヒシカミキリ他
ルビーなチョッキリ&ブラックホール紋象虫他
ヨコヤマトラカミキリ&トウキョウトラカミキリ他
ぷち地蔵なアカシマサシガメ
ミミズクとエゴシギゾウムシ
クヌギカメムシ幼虫の色〜クリベニトゲアシガ
擬木を齧るヨコヤマトラカミキリ
オオモンキカスミカメ幼虫?
アカスジキンカメムシ新成虫と抜け殻
アカスジキンカメムシの羽化《抜け殻残し》のケース
アカスジキンカメムシ新成虫《抜け殻落とし》のケース
美麗クモ:ヨダンハエトリのダンス
シラホシカミキリと食痕
アカスジキンカメムシ羽化後《抜け殻落とし》確認
アカスジキンカメムシ:羽化〜抜け殻落とし
アリをデコったハリサシガメ幼虫
ハリサシガメ幼虫のデココレ素材
礼服ぷちキョンシー天牛&怪虫シャッチー
ハリサシガメ幼虫の装飾行動
ハリサシガメ幼虫の狩り
ハリサシガメの脱皮殻
ゴマダラカミキリに思う…
ハリサシガメ:脱皮後の《荷移し行動》
クモ擬態の蛾!?オオナミモンマダラハマキ
キラめくオオナミモンマダラハマキ
干渉色の輝き:オオナミモンマダラハマキ
ハリサシガメ幼虫のデコレーション&コーティング
隠れ構造色の蛾
捕食したアリをデコるハリサシガメ幼虫
奇妙なセモンジンガサハムシの蛹
ヒメエグリバのトリックアート
寓話的ヤスマツトビナナフシのオス
ベールを脱いだハリサシガメ
ハートカメムシとブロークンハート亀虫!?
エゴヒゲナガゾウムシ@ハクウンボクでも
エゴヒゲナガゾウムシ白雲木育ちは大きい!?
「ハ」は「ハリサシガメ」のハ
ハリサシガメのペア
謎めいたハリサシガメの脱皮
翅多型のハリサシガメ
テングスケバの複眼と単眼
ハリサシガメのレガース
テングスケバのペア
ヤスマツトビナナフシとニホントビナナフシ
シブく輝くウバタマムシ他
脱皮後の抜け殻落とし@アカスジキンカメムシ
松葉を食べるウバタマムシ他
ハリサシガメの腹
ハリサシガメぷちまとめ2
本とは違う!?ハリサシガメ
フトハサミツノカメムシの歯状突起&臭腺開口部
飛来したトビナナフシ
レガースで獲物を保定するハリサシガメ
ハリサシガメの単眼&脛節など
擬装する蛾の幼虫など
アカスジキンカメムシ幼虫の臭腺開口部
紅葉モードのセアカツノカメムシ他
強風に耐えるウスタビガ
クロスジフユエダシャク:冬尺蛾の不思議
婚礼ダンスでペア成立:クロスジフユエダシャク
クロオビフユナミシャク♂♀卵他
ホルスタインちっくなチャバネフユエダシャク♀
クロオビフユナミシャクとチャバネフユエダシャク
フユシャク色々
イチモジフユナミシャク♀は地衣類擬態!?
年末のフユシャク♀2017
フユシャクの産卵&コーティング
フユシャクの卵塊
シモフリトゲエダシャク・シロフフユエダシャク
冬虫夏草な蛾!?
雪とセミ!?他
シモフリトゲエダシャクのペア他
ヒロバフユエダシャクのツーショット
産卵後のシモフリトゲエダシャクと産卵中のシロフフユエダシャク
眼でかっ!?チビで可愛いメダカチビカワゴミムシ
シロフフユエダシャクのペア〜産卵前後
シモフリトゲエダシャク♀@桜
擬木上の《!?》〜ガヤドリタケなど〜
フユがつかない冬尺蛾
シモフリトゲエダシャクペア&ヒロバフユエダシャク
牙なし&牙ありマツトビゾウムシ他
てんしのヒロバ他
片牙ゾウムシ&シロトゲエダシャク
可変式の翅!?オカモトトゲエダシャク
天狗蝶ペアの脚は10本!?
フチグロトゲエダシャクの産卵他
今季初のカミキリ
コミミズクの羽化など
4月上旬の柵・擬木:カミキリなど
妖虫!?ぷちドラゴン〜擬木の幼虫
WM紋テントウ・地蔵カメムシ他
キアシドクガ大発生
眼を隠すシロコブゾウムシ
ウスバシロチョウ@狭山丘陵
アカスジキンカメムシ羽化後の気になる行動
ぷち美麗天牛ルリカミキリ
蜂擬態!?ムネグロメバエ
《抜け殻落とし》の瞬間!?
タキシード天牛・虹色葉虫ほか
羽化殻落とし@アカスジキンカメムシ
虹色の宝石!?アカガネサルハムシ他
アカスジキンカメムシの羽化他
ハリサシガメ幼虫と脱皮殻
立派な触角ヒゲコメツキ
虹色光沢アカガネサルハムシ
ハリサシガメ脱皮後の再装備は?
虹色宝石アカガネサルハムシ&ビロードハマキ
ハリサシガメ幼虫のスッピン
クモ擬態のオーロラハマキ!?
きれいなマツアワフキ
奇妙な蛾モモブトスカシバ
ハリサシガメの捕食〜擬装行動
白腹のハリサシガメ幼虫
まるで枝片!?ツマキシャチホコ
クロオオアリを狩ったハリサシガメ幼虫
ムネアカセンチコガネは脱糞虫!?
モモブトスカシバの透かし翅
美麗蛾ウンモンスズメ他
蜂そっくり!?ハチモドキハナアブ
ハリサシガメの羽化殻&脱皮殻
仮称トラフヒラタヤドリバエ
きらめくアカアシオオアオカミキリ
立派なエゴヒゲナガゾウムシ♂
ハリサシガメ:初成虫&若齢幼虫
アカボシゴマダラは特定外来生物
クビアカトラカミキリの模様
擬装する幼虫
ハリサシガメとファーブル昆虫記
ハリサシガメ羽化殻のレガース
金緑色カミキリと樹液の間欠泉
パリコレならぬハリコレ〜ハリサシガメ幼虫:擬装の意味
トラフカミキリ擬態の妙
オオホシカメムシの臭腺開口部
ピッカピカのアオオサムシ
胸赤マメコガネ!?
変化する輝き!?アカアシオオアオカミキリ@葉
マツヘリカメムシ:卵・幼虫・成虫
ハチに寄生するハエ!?オオズクロメバエ
マツヘリカメムシの臭腺開口部
ハ裏!?針!貼り?サシガメ
青リンゴ亀虫!?を再び嗅いでみた
葉上のファンシー昆虫!?テングスケバ
ハリサシガメ:前胸背の模様など
テングスケバ天狗の鼻は何のため?
ハチ擬態の蛾コスカシバ
チャバネアオカメムシの羽化殻落とし
アリを襲うハリサシガメ/アリに襲われるハリサシガメ
9月の天狗セプテング!?他
翅多型のハリサシガメと前胸背紋
謎めいたビロードハマキ:成虫&抜け殻
台風一過のプチ地蔵
充実していた『カメムシ博士入門』
枯葉擬態ヒメエグリバ〜昆虫空目
ホシヒメホウジャクと寄生蠅!?
ひそかな秋の風物詩!?ケバエ…
外来マルウンカ&10月下旬のセミ
多様な枯葉に化けるヒメエグリバ
アカエグリバ&ヒメエグリバの枯葉擬態
10月29日の油蝉
もっとも遅いセミの終鳴日
11月に鳴くアブラゼミ
立冬すぎのアブラゼミ!
タテスジグンバイウンカ〜ウバタマムシ
ミミズク似!?エゾギクキンウワバ〜冬尺蛾
冬の蝶!?クロスジフユエダシャク
クロスジフユエダシャクのペア集
クロスジフユエダシャク:婚礼ダンスに異変!?
翅の大きさが違う冬尺蛾3種
姿も食性もユニークなウシカメムシ
クロオビフユナミシャク♀色々
フユシャク♀5種
クロオビフユナミシャク♀きらめく鱗粉
クロバネフユシャクのペア他
ギボッチ&桜っちで冬尺蛾
イチモジフユナミシャク♀色々
サザナミフユナミシャクの愛称!?他
イチモジフユナミシャク美麗♀
水色の翅の天使!?イチモジフユナミシャク♀
イチモジフユナミシャク・ペア〜特大♀
昼間のオスは?イチモジフユナミシャク
イチモジフユナミシャクのキューティクル
冬尺蛾の他人の関係
カメムシの奇行!?抜け殻落としプチまとめ
フチグロトゲエダシャクを見た…
新成虫vs羽化殻@アカスジキンカメムシ
ハリサシガメ@『アリの巣の生きもの図鑑』他
アメンボを嗅いでみた:飴の匂いは本当なのか?
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まるで別種なフユシャクの♂と♀〜冬尺蛾記事一覧
エサキモンキツノカメムシの羽化殻落とし&亀虫臭
今季初フユシャク確認 ※2019NOV
ツインテールかわいい昆虫は
宝石蜂セイボウ:輝きの秘密と生活史考
メタリックな美麗昆虫10種
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珍しいナナフシのオスと過密!?
珍虫ハリサシガメの観察❲総集編❳
ハリサシガメ観察雑感
水滴で色が変わるシロテンハナムグリ
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幻の東京産オオクワガタを捕った思い出
アカスジキンカメムシは死ぬと輝きを失うが羽化殻は輝き続ける
小学生が大発見!?カブトムシ論文

コノハムシ〜卵から成虫まで〜
ハリサシガメ記事一覧
カメムシの抜け殻落とし記事一覧
チャンネルF+〜抜粋メニュー〜

変化する輝き!?アカアシオオアオカミキリ@葉

変化するきらめき!?アカアシオオアオカミキリ@葉上


雑木林のふちの葉の上にアカアシオオアオカミキリが(またまた)とまっていた。
7月にも日中、葉の上にとまっていたアカアシオオアオカミキリの記事を2件あげている(*)が、その後も雑木林の縁の葉の上でまったりしているアカアシオオアオカミキリを3匹、目にしている。1匹は撮影するには少し高い位置にいたのでスルーしたが……いずれも日中、葉の上にいたアカアシオオアオカミキリはじっとしていた(休息モード?)。

7月に見た個体(*)よりも赤みをおびている。アカアシオオアオカミキリは触角や脚が長いので、全身画像を撮ろうとすると、どうしても体幹部が小さくなってしまう。ということで、触角と後脚をカットして背面から撮ったアカアシオオアオカミキリ↓。

頭部・前胸背・上翅(翅鞘)は金緑にきらめいている。

色合いは同じだが、前胸背と上翅では表面の構造に違いがある。前胸背では大脳のシワを思わせるような立体的な模様になっていて、上翅は密度の高い点刻構造になっている。

ツヤのある光沢ではなく、粉を吹いたようなきらめきに見えるのは、体表面(光の反射面)が細かい立体模様になっているからだろう。

背中の真上から見ると↑金緑に輝いて見えるが、撮影角度を変えると色合いが変化する↓。


右側から撮ると左半身で緑色が濃く、左側から撮ると右半身で緑色が濃く輝いて見える──角度が浅い部分で緑が強く、浅い角度で赤みをおびた金色に見えるようだ。これはアオマダラタマムシの美麗個体アオクチブトカメムシと同じ。
この個体↑(上は同一個体)は、同じ葉の上に少なくとも2時間20分以上は留まっていた(移動は確認していない)。
近くの葉(やはり雑木林のふちにあたる)にとまっていた別個体↓。



風にあおられてわずかに姿勢を変えるものの、同じ葉の上にとどまっているアカアシオオアオカミキリ。先月から5匹のアカアシオオアオカミキリが「日中、葉の上でまったりしている」姿を見ている。やはり日中は、こうして葉にとまって休んでいるものなのかもしれない。ホストはクヌギらしいが、休憩場所(とまる葉の種類)にこだわりはないようだ。
葉上で休んでいたものとは別に、日中のクヌギの樹液ポイントに来ていた活動中のアカアシオオアオカミキリも1匹見ている。

アカアシオオアオカミキリは夜行性だが、日中活動することもあることを確認。しかし、活動モードのアカアシオオアオカミキリはせわしなく、カメラを向けると逃げて行ってしまった。

【追記】やはり日中は葉上でまったり

その後、やはり雑木林のふちの葉の上で休んでいたアカアシオオアオカミキリを見つけたので画像を追加。とまっていたのはエノキの葉だった。



【追記】さらに葉上でまったりするアカアシオオアオカミキリ

またまた雑木林ふちの葉の上でまったりしているアカアシオオアオカミキリを見つけた。葉上の休止モード個体は今シーズン7匹目。夜行性で樹液に集まるカミキリだが、やはり日中は葉の上で休んでいることが多いようだ。活動中はせわしない印象があるアカアシオオアオカミキリだが、日中、葉の上ではほとんど動かない。撮影にはうってつけということで画像を追加。







トラフカミキリ擬態の妙

なんちゃってスズメバチ!?トラフカミキリ擬態の妙


葉の上にトラフカミキリがとまっていた。パッと見はスズメバチ──あまりの「そっくり感」に感心する。いわゆる「擬態」──毒針を持つ危険なスズメバチに似ていることで捕食者の攻撃をためらわせる効果があるのだろう。

虫見を始めた頃、ネット上の画像でトラフカミキリのことを知った。「スズメバチ感」満載なので、見てみたいと思っていた。そして実際に目にしたときは、予想以上にスズメバチに酷似していると感じて驚いた。知識上はカミキリだとハッキリわかっているのに、実際に目の当たりにすると本能的に(?)近寄りがたさを覚える──「擬態の妙」のようなものを実感した。

──ということで、擬態のモデルとなった本家のスズメバチ(コガタスズメバチ)↓。


パッと見の印象はよく似ている↑。カミキリというと長い触角をイメージしがちだが、トラフカミキリの触角は(カミキリとしては)かなり短め──こんなところもスズメバチに似ている。色合いもスズメバチやアシナガバチの警告色と同じだ。しかし、よく見ると、ボディーラインや模様はずいぶん違っている。
スズメバチの目立つ腹の模様──黒&黄の警告模様をトラフカミキリは上翅(翅鞘)で表現しているが、そうすると、ススメバチの翅にあたるパーツがトラフカミキリにはないことになる。警告色の模様も、スズメバチでは腹の節に沿う形でデザインされているのに対し、トラフカミキリの方は「く」の字模様になっていたりする。
細部を比較すると必ずしも似ているとは言えないのに、全体の印象としては「そっくり!」に見えるのが興味深い。
もし仮に、トラフカミキリのボディーラインにスズメバチの模様と同じデザインをほどこしたとしたら……体型の違いが逆に引き立つことになって「そっくり感」は薄れ「違和感」が生まれるに違いない。スズメバチにはない「く」の字デザインが入ったことで、実際には無い《胸と腹の間のくびれ》や《「ハ」の字に開いた翅》がなんとなくあるかのような錯覚が生み出されている気がする。このあたりに「擬態の妙」を感じるのだ。

自然界の生存競争の中で生き物が敵から逃れたり、狩りを成功させるには、それらの相手をいち早く見極める能力が重要になってくるはずだ。遭遇するたびに、いちいち相手の細部まで観察して判断していたのでは(敵に)襲われたり・(獲物に)逃げられたりしてしまう。そこで、対象となる生き物の特徴を圧縮したイメージでとらえ──言ってみれば《記号化したイメージ》にあてはめて瞬時に識別する認知方法がとられているのではなかろうか──などと想像しているのだが……この認知システムに対応しているのがトラフカミキリの擬態ではないかという気がするのだ。「《実物(擬態のモデル)》そのものに似る」のではなく「《記号化したイメージ》に似せている」ことで成立し、効果を発揮する擬態。

《記号化したイメージ》に対応した擬態の例では他にアカエグリバが思い浮かぶ。トラフカミキリの擬態は警告的なものだが、アカエグリバの場合は隠蔽擬態──擬態の対象は枯葉だ。

(※【枯葉チックなアカエグリバ&冬尺蛾】より再掲載↑)
ひとくちに枯葉と言っても、植物によって葉の形・大きさは違うし、しおれて変形したり欠けているものもあるから形状はバラバラだ。1枚1枚形が違う枯葉を我々はみな「枯葉」だと認識することができる。個別の形ではなく、共通する特徴を《記号化したイメージ》として捉えているからだろう。
アカエグリバは枯葉そっくりだが、個別の葉に似ているというより《記号化した「枯葉」イメージ》に合致しているといえる。
数ある枯葉のなかから任意の1枚を持ってきてアカエグリバと比較すれば、おそらく、アカエグリバの方が「枯葉感」は大きい。「枯葉を代表する枯葉らしい枯葉を1枚選んで撮ってみてください」と課題を出されたとしたら、撮影された1枚の枯葉よりも、アカエグリバの画像方がきっと「枯葉らしい」。
個別のポイントに着目すれば必ずしも似ているわけではないのだが、全体のイメージはそっくり──こうしたところに「擬態の妙」を感じるのだ。

ちなみに一般的に目につきやすいカミキリ──キボシカミキリ↓。カミキリというと思い浮かべるのは、こんな姿ではなかろうか?

カミキリなのにスズメバチそっくり見えるトラフカミキリのアッパレ感が再認識できる。

余談だが……この時期、車の窓を全開にして走行していると、虫が飛び込んで来ることがある。これがトラフカミキリであった場合、運転者がスズバチだと誤認しパニクって大きな事故を起こす危険がある。通報を受けた警察が駆けつけた時には、トラフカミキリは窓から外へ飛び去ったあとで、運転者および同乗者が即死であれば、原因不明の事故ということになりかねない。運転者からはアルコールも麻薬も検出されず、「謎の暴走事故」として関係者を不思議がらせる……。
こうしたトラフカミキリに起因する交通事故のことを「トラフィック・アクシデント(Traffic accident)」と呼ぶ……なんて、これは冗談。