身近なぷち美麗天牛ルリカミキリ
カナメネモチ類(ベニカナメモチ?)の生け垣で、今シーズン初のルリカミキリを見つけた。これまで5月中旬か下旬に初個体を確認していたが、やはり今年は昆虫の発生が早いようだ。
ルリカミキリは1センチ前後のかわいらしいカミキリ。フォルムはSD(スーパーデフォルメ)風でルリ色にかがやく上翅(翅鞘)が美しい。こんな昆虫が身近で(市街地でも)みられるのだから、ちょっとお得感がある。といっても、この虫──僕が子どもの頃には見たことがなかった。当時は生け垣と言えばマサキやサワラが多かったが、最近はベニカナメモチとかレッドロビンなどと呼ばれるカナメネモチ類が主流のようで、これをホスト(の1つ)とするルリカミキリが増えたということなのだろう。
1枚目の画像でルリカミキリがとまっていた葉↑。成虫は葉の裏にとまって葉脈をかじる(後食する)。なので、葉の裏側を探すと見つけやすい。
SD風の体型もかわいいが、顔つきも可愛らしい↓。
よく見ると複眼が4つ!?──触角の根元が複眼にくいこんで完全に二分している。
三日月湖のように取り残され分離した背面側の複眼↓。
カミキリでは触角の基部が複眼に食い込んでいる種類も多いが、ルリカミキリははっきり二分しているのがおもしろい。
瑠璃に続けて黄斑&紅カミキリ
「瑠璃(るり)」の後にみつけた「黄」のカミキリということで──キマダラミヤマカミキリ。雑木林のふちに生えた草の葉にとまっていた。ルリカミキリ同様、触角の基部が複眼に食い込んでいるが、二分はしていない。
キマダラミヤマカミキリは上翅の模様が複雑で、光の加減や見る角度によってこの模様が変化する。
上翅の表面には細かい毛が密集しているのだが、この毛の向きが部位によって異なっている。ゴルフの芝目に例えると「順目」か「逆目」かで光の反射・吸収のしかたが変わるため、模様の濃淡が変化して見えるというもの。毛の向きは左右の上翅で対称だが、光の加減によって左右の模様が非対称に見えることも多い。
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