マブリットキバ
「ゴンゲンサマ」のパワーを宿した岩手県遠野市の超ヒーロー。「マブリット」は「守る人」の意味。「キバ」には「牙」「騎馬」の意味があるという。デザイン・造型に優れ、役者さんの立ち居振舞いも美しいので【絵になるローカルヒーロー】といった印象を受けた。
今回のステージは時代劇という意表をついた設定だった。浪人笠で登場したのには驚いたが、これがまたサマになっていて、会場からは「カッコイイ!」という声が上がっていた。
マブリットキバは正義の隠密で、江戸の大目付フリコマンへ密書を届けるために旅して来たという設定。それを阻止せんとする大アーク一家との戦い。
江戸亀有地蔵峠にさしかかったマブリットキバを大アーク一家の一味、カスケとコタロウが襲撃する。
カスケとコタロウはあえなく退散。大アーク一家のアジトでは……
大アーク一家は、マブリットキバを倒す為に腕利きの刺客を呼んでいたのだ。
登場した「先生」はなんと、会場で風船を配っていたみずすましげんごろう。彼がデモンストレーションでみせた必殺技とは……「か・め・は・め──」
ということで、この「先生」には帰ってもらうことに。
この「先生」が選んだ武器は──ペンシルバルーン!?
なんともたよりない刺客だが、全国のローカルヒーローと笑負してきた戦歴から、みずすましげんごろう先生は大アーク一家に小判5枚で雇われる事に。
他に幸戦隊コウタレンジャーで登場したワルダークのムシバイキンと戦闘員たちが大アーク一家に加わる。
先生方を迎える宴会のため、コタロウは金を使わされ、使いっ走りをさせたれて、仲間はずれの扱いを受ける。亀有地蔵の前でこぼすコタロウの前にマブリットキバが現れた。
大アーク一家との戦いが始まろうとしたとき──マブリットキバは、相手の中に見知った顔があるのに気づいた。
みずすましげんごろう先生は、あっさり寝返り、マブリットキバの敵はワルダークと大アーク一家となる。強さをみせつけるマブリットキバだったが、ムシバイキンの虫歯ビームを浴びで歯が痛み、苦戦。と、そこへ「まてっ! 待て、待て、待て、待て!」──縞合羽に三度笠姿の3人組が現れた。
コウタレンジャーの参戦でムシバイキンとワルダーク戦闘員は退散。マブリットキバと大アーク一家お頭の死蟲(しでむし)との一騎打ちを迎える。
斬った瞬間飛び散る桜吹雪!
マブリットキバが止めをさそうとしたとき──、
体を張ったコタロウを斬る事はできず、マブリットキバは──、
しんみりとショーを締めくくったあと──マブリットキバが再登場。会場には一転して明るい音楽が流れ、あいさつとキャストの紹介。
今回のショーは、マブリットキバと怪人工房(死蟲&コタロウの声)、幸戦隊コウタレンジャー、みずすましげんごろうなどの団体を越えたローカルヒーロー・ユニットによって上演された。ショーの前には超装甲ジオブレードが変身前の姿=アズマヒカルで案内役をしているし、直接出てはこなかったが防犯戦隊フリコマンの名前も登場する。
「ローカルヒーロー首都決戦」は単に各地で活動しているヒーローたちのショーが東京で見られる──というだけのものでなく、集結した事によって可能になる夢の共演を実現した舞台でもあった。
ローカルヒーローはもともとはそそぞれの地域で活躍していたのだろうが、地域や団体を越えてつながることによって、単独の活動ではできなかったものを創り出すことに成功した。ローカルヒーローの更なる可能性を感じさせる演目だった。
それにしても、マブリットキバが剣を振るった瞬間に桜吹雪が舞う──という演出には驚いた。会場からは歓声と拍手が巻き起こった。
実はこのとき、マブリットキバと死蟲(しでむし)が死闘を演じたステージ前には、ビル風によるつむじ風が継続的に起こっていたのだ。この風に乗って舞った花びらが両者の周囲をいつまでも舞い続け、まるで特撮のような効果を生んでおりこれには鳥肌が立った。
画像の最後は、帰宅後バッグの中にまぎれていた桜吹雪の一片。つむじ風に舞いあげられていたものが気づかぬうちに混入したのだろう。効果をあげるために本物よりだいぶ大きく作ってあった。大きさが判るように五百円玉の上にのせて撮影。
※公式HP:マブリットキバ公式サイト
ローカルヒーロー首都決戦は、さらに続く──。
■
(★)ローカルヒーロー首都決戦:INDEX
(1)オープニング
(2)クルメイザー
(3)まくあい:みずすまし げんごろう
(4)幸戦隊コウタレンジャー
(5)転成合神ゲンキダーJ
(6)精霊法士トチノキッド~友情出演~
(7)機天草子 織姫ヒメル・風天狗リューマイン~友情出演~
(8)渦戦士エディー
(9)ゲスト:Xリーグチア
(10)防犯戦隊フリコマン
(11)マブリットキバ
(12)ダルライザー
(13)超装甲ジオブレード
(14)エンディング
コメント